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平行世界〜魔空世界の戦い〜  作者: 雷神 テンペスタ
第1章〜魔空世界への誘い〜
12/21

第12話〜妖怪について〜

「ーーーーー何度も言うけど、魔空世界(デーモンワールド)普通世界(ノーマルワールド)と違って空想上の生き物が存在してるんだけど。日本の妖怪ももちろんいる。まぁ、アマちゃんやみーちゃん率いる日本神話勢もいるんだし。当たり前なんだけど、今は昼だからいないけど、夜になったら至る所にいるんだ!」


夜になったら魑魅魍魎が闊歩するわけだな。人型は怖くないだろうけどさ、異形型の妖怪はなんか怖そうだ。


「昨日佳奈から聞いたと思うけど、妖怪は人間には交友的なんだ。まぁ、師匠から聞くまで悪魔の人間嫌いがデーモンズの3人の過激派と一部の悪魔が人間嫌いって、知らなかったけどね。」


それは俺も、驚いた、あの話をする前の佳奈はその事を言ってくれなかったしな。


「中には主従関係になっとう人達もおるんだ!」


主従関係?


「主従関係についてじゃが、妖怪と契約を結び。妖怪が従者、人間が主人となるんじゃよ。」


爺さんがそう説明してくれた…何かそれってさ…


「それって非人道的では?妖怪とはいえダメなのでは?」


俺が思ってた事ははるがしてくれた。妖怪にも人権…妖権?があるだろうし。


「双方に同意があれば、できるんじゃよ。妖怪側が嫌がれば契約も強制解除される事もあるしの」


「それなら文句はありません。」


思ったよりゆるい契約の主従関係みたいだな。まぁ、それならいいのかもな。…良くないな。


「これで主従関係の事はわかったね。何の妖怪が居るかだけど。日本の古典的な河童、から傘お化け、一反木綿を没頭にぬらりひょん、えんらえんら、雪女、雪男、首無等など、いっぱいいるんだ。」


代表的な妖怪達がいるみたいだな。これは付喪神とかも居そうだなぁ。あっ、これ聞いとかないと。


「はーい、鬼○郎はいないんですかー」


「いない」


「即答かよ…」


佳奈にバッサリ切られた。真顔で言われたから、俺の心のダメージは10万だよ…


「ははは…あ、これは気をつけてね。妖怪の中でも京都にいる京妖怪とは関わらない方がいい。」


絵里から真剣な口調で言われた。京都って妖怪の聖地って言われる場所だよな?中学の修学旅行で行ったな。…思い出したくなかったけど。って今は昔の事はいいんだ。それよりもだ。


「何で?」


「京妖怪の親玉で羽衣狐って居るんだけど、彼女は七つの大罪の傲慢(プライド)の配下なの。人間の事はただの食料としか思ってない。」


「……どっかで聞いた事あるんやけど?」


そうどこかでこういう京妖怪が敵の漫画があった気がする…なんだっけか?


「ぬらりひょ○の孫?そういやあれも京妖怪や羽衣狐が敵で出てくるね?」


「それだ!」


さくらにそう言われ思い出した。ぬらりひょ○の孫だよ!そうだよ。俺が羽衣狐とか知れたのってあの漫画のおかげなんだよな。俺のお気に入りはやっぱ、雪女だなぁ。主を大事にしてるあの嫌気さが好きなんだよなぁ。って今はこんな事考えてる場合じゃないな。失敬失敬。


「あの漫画よりもこっちの羽衣狐や京妖怪は冷酷非道だから。気をつけて。」


あれより非道なのか?あれって極道要素も入ってるから、ちょっとベクトルが違うんだろうか?そういや、ここの妖怪…九州の妖怪はどうなんだろうか?


「九州の妖怪は?」


「九州の妖怪は友好的だよ。四国妖怪や関東の妖怪もね?」


九州のというか福岡の妖怪は、川姫やシイとかが有名だけど…シイなんかには会ってみたいな。鉄板の河童とかにも会ってみたいし。鬼○郎のレギュラーに出てるぬりかべも実は福岡の妖怪…って事は知ってるか、アニメでは普通に福岡の言葉使ってるし。


「あとこの支部にも妖怪が何人か居たけど、気づかなかった?」


「へ?」


佳奈が支部の方をさしながら言った。俺は変な声が出て、思い返してみるがそれらしいのがいたのかわからなかった。


「何がいるんだ?」


「座敷童子、1つ目小僧、雪女2人の4人」


佳奈が言ったのは4人。人型妖怪だから、匹じゃなくて人って言ってのか、でも本当に気がつかなかった。霊感がないと気づかないのかな。


「霊感なくても見えるし喋れる。」


「全く気づかんやった。っていうか九州の妖怪じゃないのな?」


また読まれたのは気にしないでおこう。


「九州の子もいるよ。でも今は龍帝と一緒に悪魔の城(パンデモニウム)に調査に出てるから、いないだけ。ってあれ?郁人(いくと)はともかく人に心を許してる雪璃(せつり)舞彩(まい)澪香(れいか)が来ないのは珍しいなぁ。」


その4人の名前を言ってるんだろうけど、誰が誰だかわからんのだが。


「誰が誰なん?」


「雪女が雪璃、1つ目小僧が郁人、もう1人の雪女が澪香、座敷童子が舞彩。」


説明してくれた。ほうほう……ん?今の声佳奈でも絵里でも、ミナやはる、ふうでもなかったぞ?まぁ俺の世界のみんなが知ってるわけないし…


「今のって誰が説明してくれたんだ?」


「私だよ〜!その雪女の澪香!よろしくね?」


後ろを見ると、碧眼青髪の少女がそこにはいた。すごく元気そうだな。


「あれ?どこ行っとったん?」


「澪香と一緒に、雪山に帰ってた…ってそれ言ってたはずだけど?」


絵里が、澪香に聞いたがその回答は別の人の声で答えられた。絵里の隣にもう1人少女がいた。澪香と一緒の容姿だなぁ。この人も雪女なんだろうけど…なんていうか服装はなんかエロいな。


「…」


「いてッ」


足に衝撃が走り、気づいたら佳奈が足を踏んでいた。顔を見ると睨みつけられた。え?なんなの?


「何すんだよ」


「む…雪璃の胸見てたから」


聞くと、佳奈はムスッとしながら呟いた。…断じて胸は無てなかったぞ!無意識で見てたかもだけど。


「…気をつける。」


「そうして。」


「…こいつが向こうの世界の奎汰?」


初対面相手にこいつはないだろうに、というか俺の顔を見てむちゃくちゃ不機嫌なったな。しょうがないか、これが宿命みたいなもんだ。これも魔空世界(デーモンワールド)の俺の悪行のせいだよな。俺は何もやってないんだけどなぁ。アマやみーちゃんは事情を知らないだろうし。爺さんは多分1週間前に佳奈と一緒に俺を見ていただろうから俺とあいつの違いがわかってるはずだ。他の魔空世界のみんなも然り。


「雪璃、兄さんはあいつとは違うからそんな顔しないで?」


「僕は信用できないよ。僕は反対派なんだからね?いくら佳奈や絵里が認めようと僕は認めない。馴れ合う気もないから」


そう言って雪璃は中に入って行った。…まぁ、これが現実だよな。魔空世界の俺は千春を殺しただけでなく、仲間も裏切ったんだ。佳奈みたいに1週間俺を見た人ならともかく、今会った俺を無条件で信用できるはずがないな。多分この世界で事情を知ってる人以外はあんな感じになるだろうな。


「…せっちゃんはああ言ったけど、私は君を信用するよ!だって見た目や性格からして、あの人と違うし。じゃあ、ちょっと雪璃を見てくるから」


澪香も雪璃を追うように中に入って行った。逆に澪香には無条件で俺を受け入れてくれたみたいだな。なんでだ?


「澪香はいつもあんな感じかな。雪璃は…雪璃はさ。戦闘力も高くて一緒に悪魔討伐してたの…特にあいつとは一緒に戦ってたからね。」


「…雪璃は千春と一緒であいつのこと好きだったしな。裏切られたって気持ちは強いんだろう。あれは佳奈より凄まじいだろうな。」


佳奈と大和がそれぞれあの子の事を言ってくれた。…なんだろうな。ほっとけない。


「奎汰。今行っても何もならないからね?」


行こうとしたら、絵里に腕を掴まれ真剣な表情で言われた。


「…何でわかった?」


「あなたの考えてる事はわかります。佳奈さんは聞いてはくれました…それはあなたを1週間見たおかげです。2年前の事があったとはいえ、あなたは基本困ってる人や考え事してる人をほっとけない。まぁ、それで私達は救われた訳ですが、しかし今行っても逆効果です。」


絵里ではなく、はるに言われた。…それもそうか…


「…兄さんは昔のあいつに本当に似てる。あいつも他人が困ってる事には助けてた…まぁ、今になって思うとあれも演技の為だと思うけど。だから雪璃の事は時間を置いて話してみて。」


「…わかったよ。」


何か釈然としないけど、でも佳奈の言う通りだな。


「…郁人や舞彩がいないのに気になるから、私探してくるね。」


佳奈はそう言って、中に入って行った。


「佳奈どこいったの?」


「ああ、なんでも姿を現さない座敷童子と1つ目小僧を探しに言ったんだ。」


誰かに聞かれたから、俺はそう説明し横を見てみたら…


「だれ?」


そこには、日本人形の様な着物を着た少女が立っていた。おかっぱ頭に可愛らしい顔立ちだ。というか古来の日本女子って…和風少女?な感じだ。


「あたしがその座敷童子の舞彩!よろしくね!」


笑顔で俺に向けてそう言った。見た目が和風だからなぁ。ちょっと見惚れてしまった。


「どこ行ってたの?」


「あたし普通に散歩!黙って、出ていってごめんね〜…それで昨日から見てたけど本当にあの人と違うね〜」


「その前に佳奈に散歩行ってたって言ってきな?心配してるよ?てか郁人は?」


「それもそうだ!郁人は中で寝てたよ?じゃあ、戻るね。」


舞彩も支部の中に入って行った。少し経つと佳奈が戻ってきた。


「ふう…心配して損した。」


「おつかれさん。」


「うん、舞彩って時々ああだからね。」


放浪癖があるんだろうか?っていうか雪璃が戦ってたって言ってたな。


「なぁ…妖怪も悪魔殺し(デビルスレイヤー)になれるのか?」


「なれるよ。妖怪も。この世界では妖怪は全世界で認知されてるしね」


魔空世界(デーモンワールド)ならではのってことか…後これも気になってた。


「ぬらりひょんは爺さんの姿?若い姿?」


「従来の見た目!ってそれ聞く必要あった?」


「意外と俺の中では重要だ。あのギャグ妖怪アニメのとか思ったらそうなのかなぁって。」


あのアニメは従来の見た目と違ってむっちゃイケメンだ。まぁぬらりひょ○の孫のぬらりひょんも若い頃はイケメンだが、とにかく従来の姿でよかったと思ってる。ぬらりひょんのイメージがなくなるからな。…何の話してんだ俺は。


「…まぁ、知れてよかったね。もう授業は今日でおしまいだよ。」


「え?」


「もう夕方だよ。」


絵里、空を指さした。視線を追っていくと空が赤くなっていた。いつの間に…まぁ今日も色々あったしな……あ…


「母さん達、心配してないかな。」


行方不明者として届出を出されているかもしれないし…あれ?すごく心配になってきた。


「……ふあ…」


いつもの癖で緊張した瞬間にあくびが出てきた。


「…春休みとはいえ、黙って連れきたのはまずかったかも…」


佳奈が気まずそうに呟いた。


「……1回帰っていい?」


「そうした方がいいな。事の説明は、楓子と佳奈がついていけばいいし」


「佳奈はわかるがなぜに楓子?」


「あの子の親は今日本にいないの。裕美さんと釐さんと一緒にアメリカの悪魔撲滅部隊(デーモンバスターズ)総本部にいるから。」


「…悪魔撲滅部隊(デーモンバスターズ)って日本が主体じゃないのね?」


てっきり日本だけの組織だと思ってた。ていうかこの世界の母さん達も悪魔殺し(デビルスレイヤー)なのね…予想はついてたけどさ。


「これも説明してなかった…悪魔撲滅部隊(デーモンバスターズ)はアメリカが総本部で、各国に本部を置いてるんだ。」


絵里はそれに続いて悪魔撲滅部隊(デーモンバスターズ)があるのは、中国、ロシア、香港、マレーシア、ブラジル、ポーランド、イタリア、イギリス、もちろん日本を含めると9ヶ国にあり、それぞれにルールがあるみたいだ。本部長は、各国最強の悪魔殺し(デビルスレイヤー)らしい。日本の本部は急襲されたが、他の本部は襲撃されていないようだ。


「だから、今各国の悪魔撲滅部隊(デーモンバスターズ)は総本部を含めて厳戒態勢みたいね。昨日ママからそう聞いた。」


いつの間にか来ていた楓子も説明に加わっていた。本当にいつ来たんだ?


「楓子の親も、当然の如く悪魔殺し(デビルスレイヤー)なのな?」


「まぁ、大概の人が悪魔殺し(デビルスレイヤー)になってるね。まぁ、資格はすぐに取れるし。悪魔殺し(デビルスレイヤー)の方を副業にしてる人も多いから。」


「なるほどな…っていつ帰ろう。」


悪魔殺し(デビルスレイヤー)の云々はまたいつか聞くとして、いつ帰ろう。明日がいいのか?また今日も泊まる事になるな。


「今からでいいんじゃない?」


俺が考えていたら佳奈に言われた。


「なんでだよ。」


「2日間も空けていたんだよ?どこで何してたかを話さきゃいけないし、明日帰ったとしても、3日間もどこで何してたって言われるし、2日目の今日帰った方が少しは怒られないかもよ?」


確かに、今帰った方が得策か、怒られるのは確定だけど…


「そうだよなぁ。…やっぱ佳奈は支部で住んでるんだな?」


「……今は現場維持の為って言われて、家入れないからね。」


「…そりゃそうか。」


ちょっと不躾だったかもしれないな。絵里達の家にご厄介になるのも佳奈の性格上やらないだろうしな。


「まぁ、支部の暮らしも楽しいよ?澪香達もいるし。だからそんな暗い顔しないでよ兄さん」


佳奈に言われ、自分の顔がそんな事になってたとは思ってなかった。


「…そうだな。悪い!暗い話はなしにする!」


そう言って俺は自分の両頬を両手で叩いた。暗い顔になってる自分を叩き直すためだ。


「…まぁ、話は逸れたけど。帰るよ?」


…わかってたよ。これって時間稼ぎだよなぁ。


「…帰ろう。」


俺は普通世界(ノーマルワールド)に一時帰還する事になった…どう説明すんだよ…それと爺さんはいつの間にか消えていた。マジで神出鬼没だなおい。

というわけで今回はこんな感じです!次回は普通世界(ノーマルワールド)に戻って、奎汰がどう説明するかをご覧下さい!宮川のお父さんも出ます!


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