第10話〜魔法の種類、属性や固有スキル〜
【11月9日、修正と追加をしました。】
「ーーーーーじゃあ、魔法の種類と属性について説明するよ?」
千春と佳奈が戻って、俺達普通世界組は絵里からの魔法に関する事を教えてもらうことになった。高魔力保持者らしい俺と絵里はちゃんと聞くようにと釘を刺された。高魔力保持者はその名の通り魔力の高い奴の事を専らこう言うらしい。低魔力のやつは何も言われないみたいだな。鍛えれば、魔力は増えるみたいだし。
「この世界魔空世界の魔法の種類は全部で3つ存在するんだ。1つ目は攻撃するための攻魔法、2つ目は防御するための防魔法、3つ目は生まれた時から持ってる固有スキル、まぁ3つ目のはスキルだから魔法とはちょっと違うけどね。」
ちなみに今の絵里の格好は赤いスーツ姿に赤ふちメガネと教師のような振る舞いをしてる…同じ高一になるやつとは思えないな。特に胸…
「はいそこ!余計なことは考えない!」
「なんでわかった!?」
「「顔に書いてる、ドスケベ」」
んな事考えていたら、絵里に指摘された。両隣にいるさくらと絵里に同時に言われた…気をつけよ…
「では続きね。攻魔法にはランクがついていて、攻魔法はEランクからSランクまであるんだ。実演してみるね」
それと今魔法の授業を受けているのは悪魔撲滅部隊小倉支部の庭だ。ここって前も言ったけど、外見は普通の一軒家だ。が玄関に入ったら大きいもんだから、入ったらびっくりした。庭だから、実演も可能らしい。先生は、佳奈、絵里、大和、春香の4人だ。さくら、湊、楓子は、いるにはいるが遠くにいる。大勢で教えても意味ないとの事。そんな事を考えていたら絵里は手を振りかざしてから。
「炎の硬球!」
と言葉と同時に小さな炎の玉が出た。大振りした割には威力弱そうだな。
「…まぁ、大振りする必要はないんだけどね。これがEランクの炎属性の魔法。魔法には属性があって、無、炎、水、氷、風、土、雷、光、闇の計8つあるの。」
そう言いながら、炎の玉を指をパチンっとして消した。何かどこかで聞いたことある感じだな。弱点とかあったりして、三すくみとか光と闇は双方が弱点とか?
「ちなみに、属性には弱点があるんだ!ポケ○ン見たことある人は、わかると思うけど、水は炎と土に、風は、水と雷と氷に。炎は、氷。氷は土と風に、強くて、光と闇はパズ○ラと一緒で双方が弱点であり、強いの、無は何も弱点がない。かと言って強いのもないというか無属性の魔法は、バフやデバフ系魔法だから攻魔法も、防魔法もないんだ。」
禁止用語が2つほどあるなおい。…それにしてもゲームや漫画と一緒なんだなそこんところは。無属性の魔法は、バフやデバフ系か…
「パズ○ラってなんですか?」
「スマホゲームだよ。興味無いやろ?」
「なんだ。確かにそうですね。」
はるはゲームの類に興味無い。だから、それ以上は何も言わなかった。
「それで固有スキルやけど、生まれつきだからこればかりはうちにもわからないんだ。師匠が調べ方知ってるからまた師匠がおる時に調べてもらうから。今師匠いないし。」
絵里はそう言い、今はいない度々話に出てくる師匠なる人物を思い浮かべてるんだろうな。絵里達の師匠ってイタズラ好きと言ったがいつ出てくるんだ?
「固有スキルは生まれた時に親が政府に申告するらしいけど、してなかった時は再度申告できるし。自己申告もできるから、もしみんなに固有スキルがあれば問題ないからね。それと固有スキルは持ってない人が世界の人口の3分の1くらいいるんだ。」
某ヒーロー漫画かよ…その3分の1は無固有って言われんだろうか、いやあれと違ってこっちは魔法が主体だから、あってもなくても関係ないのか?
「別に固有スキルがあってもなくても差別があるってわけじゃないよ!」
「はるの言う通り。固有スキルがあろうがあるまいが、別に差別されない。魔法が主体だしね。」
考えていた通り、関係ないようだな。
「うちら7人は持ってる。うちの固有スキルは超絶回復でどんな怪我でも瞬時に、治せるんだ!インスタはインスタントにかけてるの。」
インスタって…気にしない方がいいのか、てか、マジで某ヒーロー漫画と似てるな。でも異形系の固有スキルもなさそうだし。あれとはやっぱ違うか…異形系の固有スキルあるかは知らんが…
「…この超絶回復は便利なスキル…その人がまだ意識があれば回復できる…でも死亡して1時間以内であれば治せる事もできる。でも…」
絵里は少しずつ顔色が暗くなって行った…きっとこの世界の千春の事を思い出してるんだろう。1時間を越えれば間に合わないという事も…佳奈の方を若干見てる。
「えっちゃん」
佳奈が真剣な顔で絵里に声をかけた。きっと大丈夫だと目で言ってるんだろう。
「……あっ。ごめんごめん暗い話になりかけちゃったね。続けて、大和のは。」
「…俺のは千里眼だ。生まれた時からこうだからこの千里眼調整眼鏡でボタンを押すと調整できる。ある漫画のあれと一緒だ。」
大和は、メガネのふちにあるボタンを押しながら、そう説明した。まぁ、あれと違うのはボタンを押してもアンテナが出ないところだな。
「次に春香は。」
「はいはーい、ウチのは魔力超絶回復!絵里の超絶回復が人の怪我なら、ウチのは魔力の枯渇を回復できるの!」
それって戦ってる最中なんか便利じゃないか?魔力超絶回復って。味方が枯渇したら、無限に…
「魔力超絶回復はうちの体力に比例するから、ウチが疲れてたら使えないんだ!つまり無限には使えないよ!」
は使えないみたいだった。それじゃあ、無理か…
「まぁはるは、体力お化けだから、疲れないけどね。」
「絵里それ言っちゃダメだよ!」
うん、体力バカとは思ってた。こっちのはるより活発そうだし。
「どうせ、私はインドア派よ。」
あれ?気にしてたのね。はるが珍しく敬語なしでいじけてる。
「いじけてないです。さっきから何ですか?ジロジロ見て、気持ち悪い。」
前言撤回、いつものはるだ。というか何気に心のに反応してたな。
「次なんだけど、湊ー!お願い!」
絵里は湊を呼んだ。あらかじめ予定してあったらしく、湊は走ってきた。
「よっと!はるの固有スキル聞いたね。じゃあ、うちのは龍帝召喚!龍帝を呼べるんだ!」
「龍帝?」
「この世界には、そっちの世界では空想上の生き物も存在してるから、龍もいるんだよ!龍帝はその中でも最強の存在、それをうちは呼べるの!今は呼べないけどね?」
今は呼べない?なにか問題でもあったのか?
「だから、湊は悪魔殺しの資格を持ってるけど、その前から龍の騎士とも呼ばれてるんだ。」
固有スキルなんだよな?生まれつきなんだよな?なにそれ最強じゃね?
「さっきも言ったけど、今は呼べないの。師匠のお願いで龍帝は今魔王とあの人の調査で悪魔の城に潜伏中だから。」
そういえば、佳奈から聞いたな。なら無理に呼べないか…見たかった気もするけど…
「あからさまにがっかりしないでよ。ケイタ。」
「だって龍帝だろ?名前からしてかっこいいじゃんか。」
「気持ちはわかるぞ。俺も最初に見た時はかっこよかったぞ。まぁ、かっこいいって言うと怒るがな?」
「なんで?」
俺は大和の言葉を聞き、疑問に思った。龍帝って響きかっこいいじゃないか、なんて思ってると。
「龍帝は女の子なの。だからなるべくかっこいいは避けてあげて、見た目うちらとタメだし。」
苦笑いしながら、湊はそう言った。
「それなら、しょうがないか。」
「そうそう!じゃあ、湊次はさくらのだから呼んできて」
「任せて!」
そう言って湊はさくらを呼んで行った、さくらも走ってきた。湊はさっき居た場所に留まったみたいだな。
「ふぅ…んじゃうちのは地獄の業火炎属性の魔法を無詠唱で出せるの」
「さくらのって…」
「何?」
「いやなんでもない。」
俺的にはさくらは桜に関する固有スキルかと思ってたから、ちょっと拍子抜けだった。いやまぁ、固有スキルだし強化スキルもあるよな。そうだよなぁ…俺は決して残念がってないぞ!あぁ、残念がってない…はぁ…
「せんせー、兄さんはさっちゃんの固有スキルを残念がってまーす。」
なんて思ってると後ろにいつの間にか居た佳奈がそんな事を言い出したまた読まれた!?って思っているとさくらが近づいてきた。
「いっぺん焼かれたい?」
…目笑ってない…
「すいませんでした。」
俺は素直に謝った。こうでもしないとマジで焼かれるかと思うくらい、さくらの顔が怖かった。情けないとか言うなよ…
「今回は許そう!なんか奢ってね?」
それは暗に次は許さないって事だよな。奢るにしても…
「向こうの世界でいいか?ここの金銭「一緒だから大丈夫」さいですか」
「…さくらのはここまでだから、楓子呼んできて」
「絵里もケイタと一緒でうちの固有スキル残念がってたもんね。」
さくらはそれを言い残して楓子を呼びに行った。楓子は小走りでこっちに来た。
「…じゃあ、私のは絶対零度、さくらの氷属性版と同じ。」
説明が雑だなおい、いやまぁしょうがないかそこん所は。
「楓子とさくらは湊と同じでそれぞれに、火の魔法使い、氷結の女王なんて呼ばれてるんだ。ちなみに私は回復の女神って呼ばれてるんだ。」
……魔空世界の楓子の性格も氷結の女王に入ってるんだろうか?いや違うよな。はると違って魔空世界の楓子は毒舌ってわけじゃないだろうし。絵里の二つ名にはノーコメント。
「なん?ジロジロと私の方を見ないで。」
…前言撤回、それも、静かに言うもんだから、少し背中が寒い。というか目付きが今から獲物を狩る肉食獣のような目になってる。すごくギラギラと。
「こほん。じゃあ、最後は佳奈!」
「うん。私のは…悪魔特効まぁ、名前の通り悪魔特効型のスキルで悪魔以外には何も意味がない固有スキル。急わば悪魔殺しになる為のスキルみたいな感じ。」
淡々と、佳奈は説明した。確かにこのスキルって悪魔以外にはなんの意味もない。あと楓子は遠くに戻ってる。けど、それってさ。
「悪魔撲滅部隊本部にとっては重宝するべきスキル…って思ってる?」
「あ、ああ。だって悪魔特攻ってスキル聞いて、バスターズ本部が見逃さないはずだろ?」
俺はそう思っていた。だって、生まれつき悪魔特攻がついてるんだ。悪魔撲滅部隊とっては、重宝しそうなもんだ。
「…残念だけど、ママ達が生まれた時に出すスキル提出書を出てないから、本部はもちろん政府の連中は知らないよ?総理は知ってるかもだけど。」
「な、なん…」
俺は言葉を止めた。いや、その当時の母さん達の気持ちを考えてみれば、自ずとわかった。そんな事をすれば、政府の役人や本部の重鎮とかがやってきて、悪魔殺しの申し子とか言って連れて行き、母さん達が離れ離れになる事を嫌がるだろうな。この世界の母さんは知らんが、こっちの母さんは子煩悩な所あるし。
「わかってくれた?幸いにも私にはもう一つ固有スキルを持ってたからそれをママ達は自己申告したの。」
そうか、それなら何も問題…ん?
「「「「「「「「もう一つあると!?」」」」」」」」
俺達ノーマル組は驚いた。いや固有スキルって1個までと思ってたし。
「あっ、言ってなかったね。持ってる人で稀に2つ持って生まれる人がいるんだ。佳奈が2つ持ってるって知ってるのは、この子の親と私達と師匠と一部のバスターズ本部の人かな」
それは最初に言って欲しかった。でももう一つはなんなんだ?自己申告しても何も問題ないスキルだろうから、大したものじゃないのか?
「調節重力。重力を調節させることがができるスキルなんだ。」
「…」
安易なスキルだな…いやまぁこっちの方が申告しやすいか…
「はいそこ!安易なとか思わない!」
「お、思ってねぇし!」
「「だから顔に出てるバカ」」
またさっきの2人にそう言われた。このやり取りさっきの焼き回しかよ。まぁこれで魔空世界組の固有スキルがわかったな。俺達も持ってるんだろうけど、その調べ方を知ってる師匠ってのはどこにいるんだよ。
「ここにおるぞ?」
「「「「「「「「!?」」」」」」」」
「はぁ…また師匠の悪癖が出てきてる。パターン前と一緒だし。ネタ尽きた?」
思ってた瞬間に出て来やがったなじじい!佳奈が呆れながら呟いた。ほんとに神出鬼没なじいさんだな。
「ほっほっほ!千年生きとるんじゃ、まだ若いもんには負けんよ!ネタはつきとらんわい!」
「千年生きてるからって初対面の相手にいきなり現れるのはどうかと思います。もしそれが心臓の悪い方がいたらどう責任を取るつもりですか?軽率な行動は控えるべきです。」
つらつらと言ったのははるだ。…逆に初対面の相手にそこまで言えるお前がすごいよ。言ってる事は確かだけどな。
「…春香の顔でそこまで言われるとはの…わしの心はとっくにゼロじゃ!」
「「自業自得でしょ。」」
「ぐは!?」
うわぁ、佳奈も絵里も辛辣なこと…美少女3人に追い詰められてるじいさんって構図すっごくシュールなんだけど。
「…そんな事よりじゃ…ぐふぅ…はぁ…はぁ…お主らの固有スキルを調べよう。ぐはっ!?」
「ダメージを受けながら言うなよ先生。」
ごもっともだわ。
「…気を取り直して、お主らの固有スキルを調べることにするのじゃ。まずはわしの名前は千之丞昭武じゃ。よろしくの、まずは奎汰からじゃ。」
俺はそう言われたので前に出た。俺ってどんな、固有スキルなんだ?なるべく強くなさそうなのがいいんだけどな。高魔力保持者で最強固有スキルってどこのラノベだよって話だ。あれ?これってフラグに…ならねぇよな?
「お主の固有スキルは…なんとこれは!聖域の神!神の1柱を召喚できるスキルじゃ!!1000年に1人しか出てこん最強のスキルじゃよ!」
…フラグ即回収!?何そのスキル!?神の1柱って何!?
「…チート?」
前に居た佳奈にそう言われた俺はどんな顔をしてるんだろうな…
はい…前回リビングでって言いましたが庭に変更しました。いかがでしたか?主人公は少しチートになりますが、俺TUEEEEってわけじゃないです。よかったらブクマと感想をお願いします!




