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上海みたい

今日は怪獣向けのプールに行って来ました。


しかし朝から疲れていた私は「ちょ、ちょっとジュース飲んで来ていい?」と着いてすぐに休憩へ。(どんな親だよ


まぁ今回は珍しく大人が3人いたから大丈夫、私が一瞬抜けても大丈夫。


売店で中学生男子の団体の後ろに並ぶ私。


中学生男子、友達が注文したうどんを我が物顔で受け取ろうとしてツッコまれていたり、プールの中ではかなり至近距離で高速ビーチボール投げしてたり、お前ら……平和だな。(褒めてます


売店から団体が去り、私はタピオカ抹茶ミルクを注文します。


受け取り、どこで飲もうかキョロキョロ。


ここは怪獣向けでたいして広くもなくリゾート感があるわけでもないのに、プール脇の芝生から高く高く生えるヤシの木の間に海が見渡せるのです。


その芝生に白ベンチが二台。


炎天下に怯えながらも、とことこ向かい座りました。


あ、帽子忘れた…(泣!!!)状態だったので、薄い生地のフードをかぶり、若干カッコ悪い姿でストローからタピオカをちゅーと吸い上げます。


青い空、海を越えた向こう側には建物が点々とあり、ふと見たことがある景色と重なりました。


それは学生の頃に、メルヘンな見た目をしたゴミ処理場の近くにあるオートキャンプ場から見た景色。


あれは夜で、海の向こう側に見えていた建物たちはキラキラと窓からの灯りをその全体に輝かせていました。


当時の私は実際に目にしたこともないくせに「上海みたいやー!上海!上海!」と、恥ずかしげもなくはしゃぎます。


しかし今現在、プール脇のベンチから見える建物たちが、夜になり当時見た景色のように輝きを放ったとしても、私はあの頃のように声を上げないでしょう。


「ただの、あほやったな……」


タピオカがとどまったままのストローをくわえながら、半笑いで心の中で呟きます。


でも間違いなく、疲れていた私の気分を転換させてくれたのは、無邪気なあの日の私。


たくさんのことを忘れてゆくけれど、あの夜の海に輝き浮かぶ上海のような景色は忘れられないのです。

たぶん、これからも。


私はおもむろにスマホを取り出して、サイトを開けます。


小説家になろう、の……。

(プールサイドでも見てしまう依存重症患者。ちーん)


しっかり気持ちをリセットした後は、それなりに役目を果たしました(^o^)/

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