閑話:ユリ
先ほどシネラちゃんは、大丈夫と言っていたけど……泣いていたし、やはり怖い夢を見たのか……記憶喪失は何かの切っ掛けで思い出すから、寝るまでの間に何かしら思い出して……
ユリは目を瞑ったまま思考を巡らす。
……私が、お姉さんと言ったから…我慢してるのかしら……そうであるなら悪いことをしたわ……明日シネラちゃんには、自然にしてもらう様にいいましょう……
目を開けてベッドを降り、シネラを見に行く。
寝息をたて寝ている姿を確認して頭を撫でる。
本当に可愛いですね、マリア様が執着するのもわかります……それにしても、マリア様の寝相は……年をおう毎に悪くなる一方ですね。
ユリは布団をかけ直すが、マリアはかけ直された布団に抱きつく。
「シネラ〜ちゃんです〜♪」
……殴りたいですね…はぁ〜 ……放って起きますか…タマは……大丈夫ですね……猫人族らしい寝方で……
三人を寝姿を確認してベッドに戻って枕元の短剣を2つ手に取り、宿の中庭に向かう。
……さて、明日からのメニューを考えますか…
ユリは明日から三人を鍛えるためのメニューを考えて、自分でもやってみる。それは納得がゆくまで続けられた。