表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
椿鬼  作者: 彩花美月
17/19

参(6)





店につくとぽんぽんと背中を軽く払って中に入る。

だいぶついた気は薄くなってるはずだが念のため。

こういうものは散らしておいた方がいいのだ。

ウィルスと一緒だ。


ハジメが俺をみやって奥の席に視線を向ける。

ああ混み合った話をするから他人の視線を感じない奥まった席を用意してくれたのね。

ありがとう、ココアくださいと伝えてそちらに行くと麻井が珈琲を飲んでいた。


「それで?何かわかりましたかね」


「まだ座ってもないのに急かすねぇ」


そう言って俺は椅子に手をかけて腰を落とす。

落ち着いて息を吐いて言葉を結んだ。


「わからないことがわかった。という段階です。やっぱりみたこともきいたこともないやつで俺にも勉強が必要。ただ呪い的なもんなのは間違いないから専門は俺になりますね。解決の為にもちろん動くけど、ンー、市役所のみなさんからお金貰うのはなァって感じだなぁ。むしろ今日みたいに現場入るのに協力して欲しいかなぁ。俺が祓い屋として動いているのをたくさんの人に知られるのは避けたい。市役所的には市民のみなさんを欺く形になるからやっぱりよくないか?」


「やぁ、もう、緊急事態特殊事態すぎて解決するなら俺が責任をもって隠匿します。任せて。お金かかんないの本当ありがたいですけど本当にいいのか?」


「ンー、これは俺のライフワークみたいなもんだからいい。ていうか貰うんなら呪われたうちからだけどまぁそれはそのうちが祓い屋の俺の家に依頼してきたら貰うわ。勝手に動いているうちはいらないってのが正当だと思う」


「なるほどなぁ。時間かかりそう?」


「それな、教えてやれたらお前の仕事的にいいんだろうと思うんだけど無能ですまんな。わからん。本当にわからんことがわかった状態なんだわ」


「いやいや、本当解決の為に動いてくれるだけでありがたいから。確かにわかった方がありがたいけど」


「ああ、ただ、解決の為に情報を渡すってなった時多少の金銭は要求するかもしれん。その辺はよろしくお願いします。多額ではないと思います」


情報を渡すということもエネルギーが必要。

お金はエネルギーの交換。

対価が必要な時は交換した方がいい。

その方が相手方に変な呪いがいかないからだ。


「了解。じゃあ今後も俺がお前の窓口で現場に行くときは言って。ついて行きます」


「了解。よろしくお願いします」


麻井のおかげで現実的な方は動けそう。

あとは呪いがどういうものなのかヒントを探る方だな。

後でご先祖さまたちと話すのはもちろんだけどそれだけで解決するとも思えない。

出張と勉強が必要だろうなぁ。

ほんと

呪であることはわかるけど

どんな呪なんだろうか。


それがわからないととけもしない。

とけないということは死体はあのままだからな。

気合いいれないとな。








.



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ