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第五十四話 いつもの朝

“ジリリリリッ”


“カチッ”


朝か。起きねぇとな。


昨日はあれから大変だったな。たまってた話をみんなから一斉に聞かされるし、遊んでなかったからいろいろやったし。その上、あいつらなっかなか寝ないしよ。だけど、大変だとは思ったが疲れは感じなかったな。逆に疲れが吹き飛んだくらいだ。


シャワーを浴びに下りて、バスルームに向かった。目覚まさせたいからな。


カーテンを閉め、スイッチを押すと少し熱目の湯が降ってきた。


今日からまた奴を捜すことになる。人殺し。早くアイツを見つけだして、妹さんを助けねぇとな。でないと、こうゆう日を長くもってやれない。


シャワーを止め、部屋に戻り、いつものスーツを身につける。身支度ができたら、朝飯だな。下りてリビングの方へと向かう。テーブルにはすでにバターを塗りたくったパンを食っているスーエンと学校に行く支度をしているレイン、そして、レインから後を任されたエルンがそこにいた。


『おはよ。』


「おはよ。」


誰からとなく声をかけ、それに返事を返した。


「レインとスーエンは朝練か?」


『そう。私はもう行くね。』


そう言って玄関の方へと向かうレイン。


『俺も行くか。』


最後の欠片を口に収め、テーブルの下にあるカバンを肩から下げ、食器を流しに浸けるスーエン。


「ガンはどうしたんだ?もう行ったのか?」


アイツもサッカー部だろ?


『蹴っても起きないなら仕方ない。』


ハハハ。スーエンらしいな。


『はい、コーヒー。ブラックだったわよね!』


コーヒーをいれてくれたエルン。


「おお、ありがとな。」


俺もゆっくりしてられないし、さっさと食って行くか。


丁度、食べ終わったころに、バンツが起きてきた。


『おはよぉう、ジェイク、お姉ちゃん。』


エルンとバンツは毎朝交代しながらレインのバトンを受け取っている。今日はエルンの番だったんだな。


『やべー!先輩に殺されるー!』


ドタドタと廊下を走ってくるガン。朝から騒がしいな。パンを口に加えてあとはスルー。


『いっぺきまーぷ。(いってきまーす。)』


言えてねぇよ。ガンがスルーした分はバンツに任せといて俺も行くか。


『いってらっしゃい。』


カバンを持って行こうと立ち上がった時だった。今起きてきたファムが後ろからそう言ってきた。だから、俺も頭だけ振り返って、


「おう。行ってくる。」


そう返して、家を出た。

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