第四話 侵入者
突然、爆音が響き、ビル全体が揺れた。
窓の外見ながら気ぃ抜いてた俺はぶっ倒れそうになった。
「な、なんだぁ!?」
困惑している俺をムシして、今度は電気が切れた。
地下の発電システムをやられたか…。
無線を使い、仲間に連絡すると、どーやら全員無事みてーだ。だが…。
『こちら、F。侵入者はっ…プツッ』
「おい!どうしたぁ!」
F…十階かぁ!直ぐに近くの奴らを救援に向かわせ、他のものは待機させた。
だが、どうしてまた十階なんかに?社長室から三十階も離れてるんだぞ…。
次の瞬間にはもう社長室の方を向いていた。下はおとりだ。下に注目を集め、ターゲットを狙う。上等じゃねぇか。俺は社長室のNo.2のチームと、そいつを迎え打つために社長室の扉を開けた。…俺は凍りついた。
血の海だ。そこらじゅうに真っ赤な血が飛び散り、もうどれが誰かさえ分からなくなってしまった肉塊。そして、…。
「おお…かみ…?」返り血をこれでもかとばかりに浴びた、2m位ありそうな巨体で、闇のように黒いコートを身につけ、下も黒。他に武器があるかわからねぇが、背中にショットガンが見える。一番インパクトがでかかったのは奴が付けてた獣の仮面。鉄…?でできてんのか?スゲーゴツイ仮面だ。
その獣もこっちをにらんでいた。俺が次に何をするか、様子を伺ってやがる。下手に動いたら一瞬で殺す、仮面の間から見える冷たい眼がそういっていた。奴が入ってきただろう、後ろの割れた窓から雨が入りこんでいた。