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第二十六話 出勤

目が覚めると、一時を回っていた。


本当はまだ寝たかったんだが、そろそろ起きねぇといけねぇ。昨日の秘書さんに情報貰わねぇといけねぇ。メールでもいいんだが、万が一情報が漏れたりしたら困っからなぁ。依頼者の目の前で情報は貰うことにしてる。


眠気の残る顔を冷たい水を被って醒まし、飯食って、スーツ姿に着替える。家の鍵はいつも犬小屋の下に隠して置く。


「フラン。いってくるわ。留守番頼んだぞ。」


小屋から前足を出して、くつろいでいる。フランって名前はみんなでつけた。ラブラドールレトリバーで、今、三歳くらいか…。ひとなつっこいからみんなに好かれている。おかげで、番犬にはならねぇんだけどな…。


ドームの地下には駐車エリアがあり、ここに住んでる奴全員の車が停められてる。地下に降りるにはエレベータがあって、ドーム中にいくつか作られてる。家から一番近いのは中央街にあるもんだから車取りに行くだけなのに結構歩かねぇとならない。それ以外は完璧な家だから気にしちゃあいないけどな。


西洋風の街中を五、六分程歩くとエレベータのある中央広場が見えてくる。広場の真ん中には中央に天使の像が立っているデかい噴水がある。よくある噂でここの前で告ったら上手くいく、なんてもんがあるから、カップルがよくいる。…へいへい俺には彼女なんていませんよ。


広場の角のエレベータから地下に行き俺の愛車に乗って昨日の会社に行く。社長が死んでもいつもと変わりなく会社は回っている。にしても恐ろしいよな。社長が殺されるの判ってたみたいに後見人決めてたらしいし、社長の死因も病死に摩り替えたみてぇだし…。依頼人の悪口言うわこじゃねぇが、対応がスゲー早い。それだけ優秀なのかねぇ、あの秘書さん。


『本日はどのようなご用件で?』


受付に秘書さんとの約束がある、って伝えてたら、会議室に案内された。資料室の一つ下の階だ。来るまで少し待っててくれっていうから、高そうなイスでゆったりとくつろがせてもらうことにした。

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