表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
24/173

第二十四話 人の繋り

遅れて入ってきた狼さんもイスに座って食べ始めた。初めは手で食べると思ったの。流石に本物の狼みたいに口だけで食べたりしないだろうなぁ。だけど、予想は外れちゃった。


…見てたら笑っちゃった。だってあんなに大きくて、狼なのにちゃんとスプーンとフォーク使ってるんだもん。狼ってスプーンとフォーク使って食事する?その上マナーもしっかりしてるから、すごくおかしくて…。


隠れて笑ってたら、バレちゃったみたいで狼さんに睨まれちゃった。でもね、その顔にマヨネーズが付いてるのに気付いちゃったらもう笑いが止まらなくなっちゃって…。思いっきり笑っちゃった。


『何が可笑しい!』


狼さん怒ってたみたいだけど、止まらないんだもん仕方ないじゃない。黒髪の子―昨日あれから名前訊いたらトーイッシュ・エイデンて言うんだって―も、マヨネーズに気付いたみたいで一緒になって笑い始めた。すぐ殴らてたけどね。


こんなに笑ったのは生まれて初めてだった。やっぱり外はいいね。出てすぐにこんなに楽しい思いが出来るなんて…。これが人の繋がりっていうものなのかな?仲間とか家族っていうもの。習った時はよく判らなかった。当然だよね。他の人と会ったことないのに…。でも、私はとうとうその中に入れたんだ。それが嬉しかった。


笑い続けたせいかな…。ちょっと涙が出ちゃった。涙を拭って、お皿洗いを再開した。二人は美味しそうに私の作った料理を食べ続けてた。つまらさなければいいんだけど…。大丈夫かな?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ