p16 始まりの反対……?
ギルドへ駆け込み、家へ帰った俺はもうヘトヘトに疲れていた。
なにせ、男が息絶えたときの状況を、カウンターの人に話し、通してもらった奥の部屋でギルドマスターに話し、不審者が居ると駆けつけた警察官に話し………
計3回同じ話を繰り返したのだった。
バジルさんに話しているときはシャラもいたのだが、ギルドマスターと話すときには長くなりそうだと先に家に帰した。
ーーーとまぁ、こんな感じで俺は今ヘトヘトだったのだった…。
結局、森は完全閉鎖され原因が調べられることになった。
それから一週間弱、森はまだ閉鎖は未だに続いている。
俺たちみたいな、レベルもまだまだな冒険者たちは他のエリアの高レベルなモンスターが倒せないので、日に日にイライラを募らせている。
そして、今日。とうとう我慢の限界がきた冒険者たちがギルドの前に人だかりを作っていた。
あちらこちらから、早く閉鎖を解けだの、一体何をしているんだだの、森に自由をだの色々な罵声が飛び交っている。
俺はそんな光景を横目に少し上位のモンスターへ挑戦するためにショッピングをしていた。
今こそ毎日雑魚を倒してきた成果を発揮するときだよな。うん。
………そんなわけで今、俺ははじまりの森の反対側、『終末平原』に来ていた。
なんか既に負けそうな気しかしないが…
始まりの街の真横にあるんだ、そこそこレベルは低いのだろう。……………多分。
「よし、いっちょやったるか!」
俺はそう意気込んでモンスター討伐へと向かった…