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ギルドのチートな受付嬢  作者: 夏にコタツ
理由
37/53

6-5:「約束を果たしているだけです」

 協力するとはいえ、武器を変えただけじゃ間に合わないということで、私の指示を受けてもらうことになった。

 まずは、基礎づくり。


「も、材木採取依頼、ですか……?」

「はい」


 訝るエリカさんを、半ば無理矢理複数の受注登録させて一週間ほど依頼現場に送り込んだ。



 数日が経った頃。

 異変を感じたのは、給食を取りに来たソフィアの態度だった。


「あ、こ、こんにちは!」


 シフトが入ってなかったから、給食を運ぶのを手伝おうと一階に降りた時。

 不意に遇った彼女は、私に会って明らかに笑顔を作った。

 学校のこともあるし、いろいろ理由は考えられるけど、ベルナルトさんに何か変化があったのかって思うのは当然の流れだと思う。


 勿論放置する意味は無いから、彼女に聞くことにした。


「元気ないみたいだけど、何かあった?」


 給食を運びながら切り出した私の問いかけに、ソフィアは一度身体をビクつかせる。

 だけど、彼女は口を開こうとしない。


「……言えないこと?」


 ソフィアは、肯定も否定もしなかった。


「分かった。私が一方的に聞くから、違ったら首を横に振って?」


 首肯。


「教会の外で何かあった?」


 否定。ソフィアは首を横に振った。


「原因は、学校のこと?」


 否定。


「原因は貴女自身?」


 少し間があって、否定した。

 元気がない原因じゃないけど、言えない理由は自分にある……かな。


「そっか。わかった」

「お姉さま、私っ」

「大丈夫」


 ソフィアの言葉を遮り、その先を言わせない。

 ただ気持ちの整理がつかないだけかもしれないけど、呪術には秘密を漏らした時点で発動するものもある。わざわざ危険な橋を渡らせる必要なんかない。


「大丈夫。できるだけのことはするから。夜は部屋の鍵をしっかり締めてね」

「……はい」


 気休めでも、誰も死なせないなんて言えないことが、こんなに苦しいものだとは思わなかった。





 給食を運び終えた後、私はそのままの足で領主の館に向った。


「お願いがあります」

「言ってください」


 私の表情から事の重要性を察したのか、エクトルさんはソファに座る姿勢を正した。


「報告で王都に向かう際に、司祭様に同行して頂く段取りを作っていただきたいんです」

「……理由を聞いても?」


 勿論首肯する。

 いくらエクトルさんが私のことを信じてくれていても、それに甘えきるつもりはない。


 私のチート関連を除いて事の次第と計画を話すと、エクトルさんは想像以上の事態に狼狽する様子を見せた。

 でも、そこは修羅場を潜り抜けてきた経験が違うのか、すぐに持ち直して承諾してくれた。

 これで、後は準備をすすめるだけ。


 ただ、一番重要なことが一番の不安要素っていうのが、辛いところだった。




 招かれざる訪問があったのはその夜。

 気配を感じて、私は窓を開け放つ。

 視線は向かいの屋根にある人影に向かう。


「御機嫌よう、麗しの神子」


 恭しく一礼するその人影は、ベルナルトさんその人。

 ステータスも変わっていないけど、その雰囲気はまるで別人。


「わざわざ挨拶に来て下さるとは、律儀ですね。邪神様」


 私の皮肉に、ベルナルトさんの笑い声が帰ってくる。


「それは勿論。神子様にも気付いていただいたことで、こうして再びまみえることができるようになったのですから。当然のことをしたまで」


 再び。

 その言葉で私は確信した。

 新しい邪神が生まれたんだとしたら、大精霊がその変化に気づかないわけがない。

 ベルナルトさんは、生贄の儀式を行っていた村を訪れていたことがある。


 ここまで来たら、間違いない。


「貴方は“最古の邪神”ですか」

「ええ。気づいていただけたようですし――」


 ベルナルトさんの声は途切れ、


『こちらのほうが、貴様には耳なじみがいいか』


 くはは、と。

 それまでの声とは似ても似つかない、発泡スチロールが擦れるような不快感を伴う音声が耳に届いてくる。


「わからないんだけど、貴方、私に瞬殺されたのに、どうして名乗るようなことをしてるの?」

『貴様が日和ったからさ』


 醜い音声は、言葉を紡ぐ。


『あの時の貴様は美しかった。恐ろしかった。傲慢なまでの立ち振る舞いは神々しく――心を奪われたよ』

「それはどうも」

『だが今の貴様はどうだ。確かに美しい。感じる力は恐ろしく、ともすれば跪いてしまいそうになる。……が』


 それでも。

 そう続ける声は、


『あの頃の輝きがない! 獰猛さがない! 貪欲さがない!! ……今の貴様は、私を殺生を決する対象とすら見ていないだろう』


 否定の言葉、侮蔑の視線。

 認めるつもりはないのに、なぜか反論の言葉が浮かんでこなかった。


『せいぜい、高みの見物をしているがいい。私は、貴様を引き摺り下ろすためならなんでもするぞ』

「……させると思いますか?」

『させてくれないなら本望だよ』


 わけがわからない。

 邪神が何を考えてるか、本当に分かりません。


「一つ質問をいい?」

『いいぞ。……だが、そうだな。貴様も一つ答えてもらおうか』


 邪神の癖に律儀だな……。


「わかった。じゃあ聞くけど、ベルナルトさんの意識はまだあるの?」

『ああ。昼間は、今見ている悪夢に苛まれながら、必死で笑顔を浮かべているよ』


 ってことは、前から邪神の意識は出てきてたんだ。……しくった。

 後悔する私に、邪神はとても楽しげに語る。


『次は私の番だな』

「……どうぞ」


 変な契約をしようとしても、結界があるから大丈夫。

 どんと来い!


『貴様、まだ処女か?』

「さようなら」


 窓を閉め、私はハクを抱いてさっさと眠ることにした。

 わかっていました。

 あいつが生贄に選ぶ基準の中に“生娘”ってあったし。処女厨ですよ、処女厨。


 答えて無い筈なのに、あいつの喜ぶ声が聞こえた気がして苛々した。





 さて、私が直接手を下すと、試合に勝って勝負に負けた、みたいなルールが加わりました。

 ……別に、最初からそんなことするつもりなかったからいいんだけどさ。


 勝負と言えば、エリカさん。

 送り出してから一週間が経ち、彼女は無事支部に帰還した。


「うう……筋肉痛が……」

「じゃあ次はこれを持って、ロンドボイガの討伐をお願いします」

「え!? こ、これって……また」

「ご武運を」


 満面の笑みで送り出し、


「次は、ロンドレッドエイプをお願いします」

「え」


 帰ってきたところで受注登録を済ませる。

 そんな討伐生活を送らせること一週間。


 その間に、フランクさんは闘技場や教会と言ったリュネヴィルの状況を報告するために王都に向かった。

 勿論、司祭様を連れて。


 これで、彼が帰ってくるのは一週間後。



 一方、エリカさんが着々と依頼を熟していく中、セルジさんがBランクの討伐依頼を3つと、Cランクの討伐依頼を5つ程達成していた。


 こちらは、期日まで残り三日。


「昨日はよく休めましたか?」

「……はい」


 ステータスを見ても問題は無い。でも、彼女のテンションはダダ下がりだった。


「これから……私はどうすれば……」

「次が最後です」

「期日を考えれば、そうですよね……」


 乾いた笑いを零すエリカさん。

 追い込まれた生活を続けたせいで、状況が上手く把握できてないっぽい。


「次の討伐目標は、グーラ・アジ・オグルです」

「はい……。って、えぇ!? ア、アジ・オグルってAランクじゃないですか!! 無理! 無理です!!」


 エリカさんの悲痛な叫びに、ホールの視線が集中する。

 そのどれもが、呆れや嘲笑を通り越して正気を疑うような表情だった。


 グーラ・アジ・オグルは準災害指定生物で、タイラントスパイダーが抜けた森の新しい主としてつい先日確認された魔物。

 巨人と見まがう屈強な上半身に蛇の下半身を持ち、長い下半身と怪力で敵を粉砕して捕食する。その目についた生物すべてを食べようとする大食いの性質から、生態系を壊す準災害指定生物に該当している。

 その巨体と怪力以上にグーラ・アジ・オグルをAランクの魔物に相当させているのは、その無尽蔵ともいえる生命力。

 切られても焼かれても貫かれても、一度捕まえた捕食対象を離さない執着力が、最大の脅威として認知されている。


 でも実際は弱点があるから、ランクを見直そうっていう話もあったりする。


「大丈夫です。今の貴女なら、一人で倒せますよ」


 私があまりに言い切ったせいか、エリカさんも自分の不安そのものに自信がなくなってきてみたい。


「で、でも……」

「ふざけんな!!」


 彼女の紡ごうとした言葉を遮ったのは、息を切らせて支部に駆け込んできたセルジさんだった。

 彼は、呼吸を整える間も惜しむ様にエリカさんに近づいて来る。


「お前がアジ・オグルなんか倒せるわけねーだろ!! 死にたいのかこの馬鹿!!」

「なっ」


 食って掛かるような勢いと、あまりに切羽詰った表情。

 それらに困惑しながらも、エリカさんは、


「やってみなきゃわからないでしょ!?」


 と反論した。


「無理だ馬鹿!!」

「やる前から無理だ無理だって、やる前から諦めるあんたとは違う!!」

「無能が少し力をつけたからって粋がってんじゃねぇ!! 死んでからじゃ後悔もできねーんだぞ!!」

「後悔したまま腐ってるより百倍マシ!! イリアさん!!」


 売り言葉に買い言葉というか……。

 口論の勢いのまま、エリカさんは登録証を私に差し出した。

 勿論それを受け取り、私は受注登録を開始する。


「あんた……あんた正気か!?」

「はい」


 営業スマイルで答えると、セルジさんは苦虫を噛み潰したような表情を浮かべながら私を睨み据える。


「あんた、こいつを死なせたいのかよ!!」

「まさか。私は、支部の受付として彼女にご助力すると申し上げました」


 私は、彼の視線を受け止めて告げる。


「その約束を果たしているだけです」


 貴方は、どうなんですか?

 そう言外に込めて。


「っ……!!」


 言い返せないなら、私は登録を中断することはできない。

 長い沈黙。

 ホール中の視線が静止する私たちに向かう中で、初めに動いたのは、登録が完了した私だった。


「受注登録が完了しました。エリカさん、登録証と依頼表をお返しします」

「あ、はい」


 まるで他人事のように呆然としていたエリカさんが動きだし、


「……俺も行く」


 そうセルジさんが呟いた。

 私とエリカさんの視線を受け止めることは無く、彼は再び口を開く。


「俺もその討伐に行く」


 私がエリカさんに視線を向けると、その意を汲んだ彼女はセルジさんを見た後目を閉じて思案する。


「大丈夫です」


 数秒と経たず彼女は目を再び開いた彼女は、そう了承した。


「ただし、手は出さないで」

「…………わかった」


 エリカさんの条件を飲み、セルジさんが登録証を差し出す。

 でも、それだけじゃ足りない。

 差し出された登録証を受け取らず、私は条件を付け加えた。


「本当に万が一があった場合、貴方一人では対処しきれない可能性が有ります。他の方も同行する、というのであれば、追加の受注登録を受け付けさせていただきます」

「な……」

「それともう一つ」


 反論する間を与えずに言葉を続ける。


「討伐対象の捕捉範囲内に彼女以外の外敵がいる場合、対象の行動が変化する恐れがありますので、範囲外で待機していただきます。この二つを了承して頂けますか?」


 足手まといだから邪魔するな。

 きっとそう解釈されただろうけど、こっちとしてもエリカさんとの約束があるから譲歩するわけにはいきません。

 暫くお互い視線を外そうともしない沈黙が続く。

 でも、それは彼が折れることで解消された。


「……わかった。条件を飲む」


 仲間を呼ぼうと彼が踵を返すと、そこにはパーティメンバーが集まっていた。

 無言で頷き、登録証を渡されたセルジさんが、振り返って自分の物を含めて差し出した。

 彼の目は、私への敵意で一杯。

 別に、貴方に好かれるためにやってるわけじゃないからいいんですけどね。


 受注登録を済ませ、返却する。


「エリカさんは、作戦概要を説明させていただきますので待機してください。他の方は、エリカさんと合流次第討伐依頼の開始をお願いします」


 そう事務的に告げると、忌々しげに私を睨むセルジさんを、他のメンバーの方が連れて行ってくれた。

 残されたエリカさんは、彼がいなくなったことで緊張の糸が途切れたのか、彼が来る前よりも取り乱してる。


「ど、どどど、どうしよう……! どうしましょう!!」

「大丈夫。落ち着いてください」


 言いながら差し出したココアを、エリカさんはゆっくりと傾けていく。

 増幅させたリラックス効果の賜物か、彼女が落ち着きを取り戻したところで作戦の説明を始めることにした。


「アジ・オグルの下半身は、硬い鱗で覆われていることはご存じですね?」

「は、はい」

「アジ・オグルの持つ鱗は一番外の外皮が硬質化したものなんですが、これは新しい角質が生成されると脱皮のように鱗を剥がす習性があります」


 普通の爬虫類が行う脱皮と違い、この脱皮は傷ついた鱗だけを剥がし、その部分だけ魔力を送り込んで再び角質を硬質化することができる。


「下半身は、攻撃しても意味がないってことですか……?」

「鱗があるままでは、そうです」


 勿論、鱗の強度以上の攻撃を加えれば問題ないけど、今の彼女には無理。


「ですが、一つだけ欠点があるんです」

「欠点、ですか?」

「はい。アジ・オグルは高い生命力を誇りますが、それは同時に全身を巡る血流と魔力の速さを示します。魔力にしろ神経系にしろ、麻痺毒や毒の巡りが早いんです」


 しかも、硬い鱗で守られているせいか、森のような場所にいるくせにそういったバッドステータスにたいする耐性が低かったりする。


「そのうえ……というか、ここからが重要なんですが、麻痺毒を受けた際、彼らの体は鱗が死滅したと勘違いするらしく、下半身の鱗をすべて剥がしてしまうんです」

「え……!?」


 彼女の驚きは、光明が見えた人が見せるものに似ていた。


「魔力が滞っていれば、鱗の硬質化も遅くなります。その間に下半身を叩き斬ってください」

「叩き斬って……、あ」


 彼女も思い至ってくれたようで、私は笑みを返す。

 彼女に受けてもらった討伐依頼、ロンドボイガ。大きさはアジ・オグル下半身の三分の二程とはいえ、多数の大蛇相手にした彼女は、そのうねる体を的確に切る術を身に着けている。


 そして、重さで叩き斬ることに関しては、両手斧程都合のいいものは無い。


「だから、私に斧の練習をさせてたんですか?」

「いえ。斧を奨めたのは、貴女に合った武器だからです」


 成り行きで傭兵ギルドに入ることになった彼女は、最初から自分に戦闘の才能はないものだと決めつけていたんだと思う。

 その結果の弓使いだったんだろうし、後方支援のための調合だと思う。


 でも、彼女の適正は【両手斧】。

 しかも、最低レベルながら【天才】持ち。


 ただの村娘として暮らしていたら、絶対に気付かない才能だった。


 だから、今回グーラ・アジ・オグルを最後に選んだのは、相性の良さそうな相手を探した結果ちょうどよく私が見つけただけ。

 報告が来る以前から【千里眼】で見つけていたから、その準備として討伐依頼を選んでいただけだったりする。材木採取は斧の基礎練習だし、ロンドボイガは練習台ですね。


「アジ・オグルは目についた食物をとにかく食べようとする習性がありますから、遅行性の毒を含ませた餌を食べさせて、麻酔薬の矢を放って眠らせて近づき、毒が回って鱗が剥がれたところで断ち切るのが一番安全だと思います。ですが、そこはお任せします」

「は、はい!」


 希望が見えてきたせいか、エリカさんは困惑しながらも頬をほころばせる。

 ああでもないこうでもないとイメージトレーニングをしていると思ったら、不意に私を見て、彼女は訊ねた。


「ロンドボイガも何度も依頼を受けましたけど……それ以外の討伐は、どんな意味があったんですか?」


 スキルレベルに合わせた経験値稼ぎ、とはさすがに言えません。


「接近戦と斧の扱いに慣れていただくことと、自信をつけていただくためです。それと、ロンドレッドエイプは下半身を断ち切った後の戦闘を想定したものです」


 この世界は、ゲームみたいなシステムだらけの癖に、ゲームみたいなお決まりがない。

 ボスだから特殊な攻撃モーションが備わってたりするわけじゃなくて、似た体格、似た技能を持つ魔物は似たような攻撃しかしなかったりする。

 下半身がなくなったアジ・オグルは、下半身のない大きなサルでしかない。

 木を使ってこようと、腕の膂力だけで襲いかかってこようと、似たような行動はロンドレッドエイプで経験できる、ということになる。


 下半身があると、腕を足に見立てて下半身を振り回してきたり、上半身で襲いかかってるうちに背後から忍ばせた尻尾で絡め捕る、なんて面倒な行動をとってくるから、まずは行動の制限を目指してみました。

 いくら大きいといっても、下半身がなくなれば頭に攻撃が届くしね。


 そんな風に自分の策を思い返していたせいか、エリカさんが固まっていることに気付くのが遅れてしまった。


「……どうかしましたか?」

「あの……アジ・オグルって……下半身を切っても生きてるんですか……?」

「はい。頭を潰さない限り生き続けると思ってください」

「ぅえぇーーーーーーー!?」


 ここから持ち直すまでに、半日かかってしまうとは思いませんでした。



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