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ギルドのチートな受付嬢  作者: 夏にコタツ
支部と竜
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プロローグ

四話までは短編と同じ内容です。

 俺――秋野友昭は普通の家に生まれ、普通に生きてきた。

 そんな俺が就職したのは、ブラック企業。当時の俺は社畜だということにも気付かず頑張って働いた。なんの疑問も抱かず、それこそ家畜のように。ブヒ。

 久しぶりに終電以外で帰れて、夜寝て起きたらいきなりチカチカするような空間にいて、光の玉が目の前にあった。


「ワリ。同姓同名の人と間違えちゃった」


 寿命で死ぬはずだった同姓同名の人と間違えて、俺は死んでしまったらしい。


「新しい人生、始めてみない?」


 俺は迷った。

 自分の人生を振り返って、自分が幸せになる姿が想像できなかったからだ。


「今ならチートし放題!」

「のった!」


 俺は即答した。

 普通の容姿、普通の能力だからダメなら、チートならいいじゃないか、と。

 転生先は、夢と魔法の国……じゃなくて、剣と魔法の世界。

 話を聞くと、どうもレベル制とスキル制のMMORPGをごちゃ混ぜにしたような世界らしい。


「君がいた世界も私から見るとそんなもんなんだけどねー。あ、君は全スキル適正無しの限界値3。固有スキル無しの何をやっても普通人間だったね」


 やかましいわ。

 今思うと挑発だったのか、もうありったけのチート能力を付加させてやった。

 超人・俺の誕生だ。

 次に問題になったのが容姿。


「ありとあらゆる種族がいるよ。獣人魚人鳥人、竜にエルフに鬼にドワーフ。妖精だってなんだってありさ~」


 俺は悩んだ。

 強かったら絶対戦闘に駆り出される。なら、戦闘が少ない種族がいい。それと、獣の一部が混じってるなんてダメだ。それが許されるのは女の子であって野郎じゃない。


「……エルフで」


 だいたい人里から離れてるって設定だし、何より女の子に美人が多い。


「容姿は?」

「超絶イケメンの細マッチョ! ついでにナニも大きく絶倫で!」


 今思い出すと、俺って本当に最低だと思った。

 だけど、チート内容にばかり気を取られて俺は失念していた。

 気づくべきだったんだ。


「じゃあいてら~」

「はい! ありがとうございました!」


 おそらくいってらっしゃいと言った神様(?)に感謝なんかしてないで、


「……あ、やべ」

「え?」

「しくった。エルフの女の子になっちった」

「なにぃぃいいいいいいい!?」


 この神に、ドジッ子属性がついていることを指摘してやらなきゃいけなかったんだ。


次回から異世界です。

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