話に出てくる登場人物(ネタバレあり)
本編の四話までに登場する人物の一覧です。
項目が少なくて味気ないですが、少しでも補足になれば幸いです。
ネタバレがありますので、本編を未読の方はご注意ください。
◎名前
○種族・性別
○所属・職種
○参考というか本編登場までの略歴のようなもの
☆☆☆ 支部関連の主な登場人物 ☆☆☆
◎イリア・シュルツ
○エルフ・女性
○受付・厨房業務担当……本来はこれだけ。
○山間の里に生まれたエルフ。
転生の事情により男女ともに恋愛対象外。裏切られまくったのでエルフが大嫌い。生理的に虫が無理で、不慮の遭遇の場合、良くて失神。最悪の場合は周辺一帯を更地にする。
なので、前世の前世は虫に食われて死んだんじゃないかと本人は推測している。
一般的なエルフは常に気を張っているため、耳が水平かそれ以上に吊り上っていることが多い。が、彼女はだいたいやる気がないので常に下がり気味。
作者の意図的な情報操作で黒い部分が目立つ、残念というか可哀想な子。
◎ハク
○竜神の児
○マスコット
○竜神の分身とも言える竜。
竜神が次期当主となる竜の児を産む場合、自身の竜因子を集めて核として生み出し、そこに魔力を注ぎ続ける必要がある。
しかし、ちょうど核生成時期にイリアが干渉したため、イリア由来の因子が含まれた核が生じる。尚且つ因子と共に残留していた彼女の魔力が竜神の魔力と共に注がれていたため、竜神とイリアの結合体のような存在として生まれた。
もう一体は純粋に竜神由来の卵であり、体の色や能力は竜神に似通っている。
イリア由来の因子も核に持つため、竜因子だけでなく神因子と鬼因子も持つ。ある意味、イリアの子供という表現も間違っていなかったりする。
◎フランク・デシャン
○普人・男性
○リュネヴィル支部・支部長
○ギルド連合総本部副部長の弟であり、総本部内の派閥争いを嫌って自ら僻地であるリュネヴィル支部への就任を申し出る。
就任の際、総本部長派に雇われた現地の盗賊ギルドによる襲撃によって現状を把握。領主のエクトルと共にこれを駆逐する。
自ら身を引いてきた反動か、家とは関係なく築けたリュネヴィル支部を大事に思っており、壊そうとするものや奪おうとするものには容赦がない。同時に、大事に思うものが増えてきたせいか、支部長に就く以前よりも固執や欲求が強くなっており、抑制が利かなくなってきているのが悩みの種。
◎リア
○獣人(猫)・女性
○受付・給仕業務担当
○革命により、普人至上主義者が台頭した辺境国から逃げてきた一家の末娘。
柔軟な思考と、当時は幼かったために普人に対する敵愾心は無く、むしろ普人を遠ざけがちな家族に辟易している。
基本的に分け隔てなく接するため、支部内外で良好な人間関係を築いている。
ただ、幼少時に見た迫害の記憶が残っているのか、無意識のうちに距離を作る癖があり、友人以上の関係は築いたことがない。
◎エリーゼ
○獣人(狐)・女性
○受付・給仕業務担当
○リュネヴィル郊外の小さな村落出身で、裕福ではない家や、後を継ぐことになる弟を支えるために都市部に出稼ぎ中。
支部に就職した当初は出会いの多さにてんやわんやだったが、次第に相手にとって一時の感情でしかないことを悟り、軽くあしらえる様になる。ただ、一度だけ互いに本気になった相手がおり、音信不通となって暫く経った今、吹っ切るべきか否か少しだけ悩んでいる。
ダレンの異変には気付いているが、取り敢えず様子見状態。
◎リュック
○普人・男性
○受付業務担当
○とある王国の名家出身で、親のある行為が犯罪だということも知らなかった箱入り息子だった。
親が投獄される原因を作った張本人だが、その事件に加担したエルフには感謝している。しかし、親の悪事を知っていたにも関わらず、後々の国益のために見て見ぬふりをしていたハーフエルフを嫌悪し、ハーフエルフと聞いただけで殴り掛かるほどハーフエルフという種族が嫌い。
没落の危機を抱えながらも家名の引き継ぎを保留とし、知らないことは自己弁護の言い訳にはならないと考えて法律や行政を勉強しながら支部で働く。
◎ラシェル
○普人・女性
○受付・給仕業務担当
○リュネヴィルにあった三代続く食堂の娘だが、二代目である親の壊滅的な味覚から早期に見切りをつけて支部に就職。
自身も結構味覚がずれているが、決して普通の料理が食べられないわけではなく、料理ができないだけ。イリアが来て食堂が潰れたことは恨んでおらず、祖父の築いた仕入れルートの活用と、母が始めた宿屋が好調で、むしろ感謝している。
普人の彼氏がいるが、手料理を作れないことが最近の悩み。
◎ダレン
○獣人(狼)・男性
○受付業務担当
○元はロンドヴィル王都の連合本部に勤めていたが、上司とそりが合わずに諍いを起こして転勤。
当時治安の悪かったリュネヴィルに回されて不貞腐れていたが、フランクやエクトルといった人物との出会いで現状をむしろ幸運と受け入れる様になる。
仕事が恋人と真顔で言うほどの堅物だが、エリーゼの前ではしどろもどろになる。状況を重く見た彼自身の申請で彼女とできるだけ被らないようシフトが組まれているが、事情を知る数人は不憫な目で彼を見ている。
◎クラリス
○鳥人(渉禽類)・女性
○受付業務担当
○商業ギルド総本山からの回し者で、イリアの出す奇抜な技術(前世の文化)の情報を流す役割を担っている。
が、支部の居心地が良過ぎて早々に任務を放棄。むしろイリアにその旨を伝え、広めて欲しいと頼まれた技術を流している。
厨房業務を除く支部内の女性唯一の既婚者で最年長。故に恋愛方面に疎いイリアにできない相談事は専ら彼女が請け負っており、姉のような存在になっている。母のような存在とは認めていない。
◎シンシア
○普人・女性
○受付・給仕業務担当
○リュネヴィルに住む農家の娘。一応二人いる娘のうちの長女なので、親が婿養子を望んでいることには気付いているが、彼女自身は親がもうちょっと頑張って息子を生んでくれることを願っている。
前述の事情により親の期待を考えてしまうため、相手の都合も考えてしまい恋愛を躊躇ってしまうこともしばしば。支部関連の男性が頼りがいのある有能な人間ばかりだったため、男性を見る目も若干厳しくなっているのが独り身の一因でもある。
自分が恋愛しにくい反動か、他人の恋愛に興味津々で妄想が暴走することも間々ある。
◎カティ
○獣人(犬)・女性
○給仕業務担当
○元盗賊ギルド所属員。幼少時に盗賊ギルドに攫われ、工作員としての教育を受ける。
教官の目を盗んでバルドと励まし合っていたこともあり、訓練と弱者淘汰の日々を辛くも生き残る。訓練や命令にも従順だったため、能力低下の恐れがある洗脳は行われなかった。
バルド他、数名の同期と別れた後は、女性として魅力値の高い能力を生かした暗殺術を叩き込まれ、演技でない素の状態ではほとんど感情を表に出せない程に精神を摩耗させていく。
お互い兄妹のような間柄に思っているバルドとの再会により若干の回復を見せるが、その代償として彼に依存するようになる。
再会後は単独での暗殺任務が減り、バルドのサポート任務に当たるようになる。
◎バルド
○獣人(黒豹)・男性
○受付業務担当
○元盗賊ギルド所属員。幼少期に盗賊ギルドに売られ、訓練と弱肉強食の日々を生き残る。
カティ他、数名の同期と別れた後は、高い隠密行動による暗殺術を叩き込まれ、単純に腕が上がることを喜んでいたこともあり、疑うこともなく依頼を熟すようになっていく。
しかし、カティとの再会で壊れていく彼女を目の当たりにし、自身と盗賊ギルドの行動に疑問を持つようになる。
カティを暗殺任務から遠ざける代わりに自分の任務を増やすが、彼の迷いを察した上司に竜神の卵奪還任務を与えられる。任務の末に捨て駒にされたことを知り、カティと共に盗賊ギルドを抜けることを決意する。
◎デジレ
○獣人(犬)・女性
○一般・総務事務担当
○元商業ギルドの総本山に勤めていた事務員で、くだらない駆け引きばかりする幹部連中に愛想が尽きて辞職。
隊商にくっついて諸国を放浪していた際にフランクによるリュネヴィル支部の再建に立ち会い、そのまま就職する。
諸国で聞いた少女エルフの正体がイリアだと勘付いているが、黙っているのには理由があるのだろうと素知らぬふりをしている。
◎クロード
○普人・男性
○一般・経理事務担当・審査員
○フランク就任以前からリュネヴィル支部に勤めていた事務員。
壊滅的だった支部の内情で経営が破綻しなかったのは偏に彼のおかげ。
元はロンドヴィル王国の騎士だったが、ロンド・フィレア連合とフィレアレミス属国連合の戦争に傭兵として参加した際に負傷。血で血を争う惨状に嫌気がさし、辞職した後に故郷のリュネヴィルで支部に就職する。
共に戦ったエクトルとは親交があり、フランクが就任した際の仲介をしたりもした。
フランクとも兄弟のように親しくなるが、政治的な話に関わる気が無いため職場で二人と会うことはほとんどない。
◎アマベル
○普人・女性
○鑑定・査定担当
○リュネヴィルに巣食っていた盗賊ギルドが攫った子供であるため、身寄りがいない。
元々能力が高かったために殺されずに済み、前領主お抱えの鑑定士を務め、横流しする物品の鑑定を行っていたため目が肥えている。
エクトル就任の際には鑑定士は必要がないと解雇されそうになるが、身寄りもない彼女を放逐するわけにもいかないと雇われ続ける。
フランクによる支部再建の際に鑑定士として働くことになるが、街の人間には合わせる顔がないと奥に引き籠った結果、なかなか人前に出られなくなってしまう。
苦境から救ってくれたエクトルは王子様。
◎カロン
○獣人(馬)・男性
○渉外業務担当
○連合総本部のあるギルダーポート出身。
フランクとは旧知の間柄で、元々は冒険者として世界中を回っていたため、各所へのパイプを持つ。フランクが支部を再建する際に話を持ちかけられてそれを受諾。
戦闘能力はそれほど高くないため、冒険者時代は数名の仲間と一緒に行動するのが常であり、単独での行動を好んだイリアとは何度かニアミスしている程度。
妙な逸話を持つ少女エルフをイリアと勘繰ってはいるが、触らぬ神に祟りなしと触れないようにしている。
◎セシリータ
○女性
○厨房業務担当
○元酒場の女将。支部の食堂が繁盛した際に店を閉めることを決め、話を聞きつけたイリアの懇願を聞き入れる形で支部の厨房に勤め始める。
元は酒場の給仕だったが、働く間に恋愛に発展。結婚の後に子を二人儲け、息子は酒場を閉めた後に夫の仕事を継ぐため商業ギルドで修行に出、幼い娘は宿屋の下働きをしつつ、イリアの作った教材で一般教養の勉強中。
◎リディ
○女性
○厨房業務担当
○元食堂の女将。食堂の息子だった幼馴染との恋愛結婚の後に三人の子を儲ける。長女が働きに出たのと同時期に夫が他界。
祖母は足腰が弱く、一人で食堂を切り盛りしていたが、赤字が続く毎日に店を畳むことを考え始める。祖母から館の下働きで次女が稼いだ金を食い潰してまで店を続ける必要はないと説得され、支部での雇用を受ける形で店を畳む。
祖父母や夫の考案した料理を受け継いでくれたことも含め、好待遇の雇用機会をくれたイリアに感謝している。
◎デニス・ガラ
○普人・男性
○リュネヴィル支部・副支部長
○神聖ライハンド皇国の孤児院出身。
普人以外の人種を排斥する運動によって孤児院が取り壊される際に、ツテを頼った院長と共にギルダーポートへ移住する。総本部の教育機関で育ち、そのまま総本部に所属した所謂エリート。
研究部に異動した後に、リュネヴィル支部への転属が言い渡される。
◎エクトル
○普人・男性
○リュネヴィル領・領主
○フィレアレミスの属国が反旗を翻した戦争で、ロンドヴィルが増援として送った騎士の一人だった。
遊撃隊として仕掛けた奇襲により大将格を捕縛。功績を疎まれて直後に回された混戦では孤立したフィレアレミスの将を救助した他、戦争に反対していた属国の都市の意志を纏めて反乱軍の補給路を断つなどの功績を挙げる。
成り上がりを嫌う貴族と彼を称えるフィレアレミスへの意思表示の板挟みの結果、問題が山住となっていたリュネヴィルの領主就任の勅令を受ける。
フランクの支部長就任と同時期に盗賊ギルドからの襲撃を受け、初めは襲撃者の雇い主の狙い通りにフランクの暗躍を疑うが、拳で語り合った後に和解。手を組み、長くリュネヴィルに蔓延っていた盗賊ギルドを根絶やしにする。
☆☆☆ イリアの常軌を逸した知人たち ☆☆☆
◎ルーラ
○ダークエルフ・女性
○魔法ギルド所属員
○無自覚だった魅了の口づけによって父親から強姦されかけた上に殺してしまい、嫉妬と憎悪で狂った母親に殺されかける。
逃げた先でもダークエルフという出自により欲望と裏切りに曝されて人間不信に陥り、過去をやり直そうと時空魔術の研究に没頭する。
研究を続けていれば衣食住に困らないという提案から魔法ギルドに所属し、数多くの魔法を生み出してきた。
必要な触媒を手に入れようとして怪我を負い、代わりに出した依頼でイリアと出会う。
魔法ギルドの禁書を閲覧する許可を得る代わりに触媒蒐集の協力を買って出たイリアに感謝しつつも、裏切られる恐怖心から距離を置き続ける。
家事がまともにできないため、甲斐甲斐しく世話を焼いてくれるイリアに優しかった頃の母親の姿を重ねて苦悩が増し、トラウマ克服のためにそれまで以上に研究に没頭するようになる。
やがて一つの時空魔術の解読に成功し、実験を行うが失敗。
死ぬまで続くトラウマ地獄の中で精神を壊しかけるも、イリアによって救出される。その際に口づけでも狂わないことを証明され、自分を裏切らない唯一の存在としてイリアに傾倒するようになる。
実験失敗後は、禁術解読から事故で垣間見た魔術の仕組みそのものの解読に研究対象を変更する。
魔法ギルドで何度かヨルクと遭遇することがあったが、イリア以外が興味対象外なため会う度に自己紹介じみたケンカを始める。
◎クリス
○普人・男性
○傭兵ギルド所属員〈常夜の星〉
○ウィンディア族長連邦に程近い弱小国の村落出身。
剣術道場の兄弟子グラディスが村を破壊する姿を目撃し、敵討ちの目的を隠したままセレナと共に旅に出る。
旅の途中に出くわした兄弟子に殺されかけるも、変装中のイリアに助けられる。
イリアに師事を請うが、傭兵ギルドに押し付けられる形で逃げられて失敗。傭兵ギルドの依頼を熟していくうちに心身ともに成長し、嵌められて参加した闘技場のトーナメントで傭兵ギルドのGMに見初められる。
GMから直接回された依頼を熟す中で、合流したセレナと旅をしていたイリアに出会う(本当は再会)。
エリックも加わったことで依頼を熟す速度も増し、さらなる成長を経た結果兄弟子を倒して敵討ちを遂げる。
その後は、同郷の幼馴染であるセレナ、エリックと共に〈常夜の星〉を結成。全ての元凶となった悪魔と、それを統べる邪神を討つ旅に出る。
◎セレナ
○普人・女性
○傭兵ギルド所属員〈常夜の星〉
○村の全滅後に、クリスの兄弟子である実の兄グラディスを探す旅に出る。
初めは肉親の無事を確かめたいという一心で兄を探していたが、旅の途中で出くわした本人から事の顛末を聞かされ、苦悩の末に兄を自らの手で討つことを決意する。
一方で、この頃から猪突猛進とすら言えた正義感は鳴りを潜め、不意に情緒不安定に陥るようになる。
闘技場の戦いで自身とクリスの実力差を痛感して離脱。野盗の集団にも負け、他の奴隷とともに入れられた牢獄の中で絶望している時にイリアに出会う(再会)。
野盗の討伐と奴隷の解放で自分の意志を再確認し、イリアと共に修行をしながらクリスと合流。
兄を倒す際に真実を知り、クリス、エリックと共に邪神討伐の旅に出る。
◎エリック・ブリッジ
○男性
○魔法ギルド所属員〈常夜の星〉
○村を統べるブリッジ家の子供であり、クリスとセレナの幼馴染。
秘密に行っていた自身の召喚が悪魔を呼び寄せる引き金になっていたことを知り、村の事件後は逃げる様に魔法ギルド総本山へ移住する。
ギルド所属後早々に頭角を現すも、罪悪感と悪魔討伐の使命感から研究に没頭して孤立。
傭兵ギルドから派遣されるギルド員の補助役として回された際にクリスたちと再会。数回の旅を経て済し崩し的に団結しかけたところで、グラディスによって罪を暴露される。
再び逃げる様に離脱した際に召喚獣の暴走と解約を引き起こしてしまうが、結果として自身が力を望んだ理由を思い出し、立ち直る契機になる。
贖罪として命を懸けようと決心するも、クリスとセレナの説得(?)を受けて和解。
イリアによって誤解を解消されて完全に和解した後は、二人の旅を手伝うことに専念する。
◎ヨルク
○エルフ・男性
○魔法ギルド所属員
○泉の里に生まれた天才児。
幼い頃から一を聞いて十を知る天才っぷりを発揮するも、自分にも相手にも厳しい性格故に、能力の劣る者を努力しない愚者として蔑むようになる。
波長が合わないために契約とまではいかないものの、彼の境遇を憂いた泉に住むウンディーネの指南により力が一層増す。
一方で、自分の才能を伸ばしきれない現状に不満を覚える様になり、悪魔に唆されて唯一里から出ることを阻めるだけの実力者である長老を叩きのめしてしまう。
結果、泉の里に多数の人間と魔物の侵入を許すことになるが、ウンディーネに招かれたイリアによって事なきを得る。
イリアへの弟子入りを素気無く断られてしまうが、粘った甲斐あって「長老を倒せば弟子入りを許可する」条件を出される。
が、イリアの介護で復活していた長老に敗北。
弟子入りはできなかったものの、彼に勝つことで信頼を取り戻した長老によって里の機能は復活し、混乱を招いたということで里を追放された彼は、期せずして里から出る願いが叶うことになる。
すべてイリアの計算のうちだと考えた彼は、イリアの言いつけ通り魔法ギルドに所属して才能を磨きつつも、彼女のへの憧憬と尊崇を抱き続ける。
神格化していると言っても過言ではないため、その能力を認めつつも、力添えをしてもらったという嫉妬から、魔法ギルドでルーラに会う度に絡んでしまう。
◎アレン
○ハーフエルフ・男性
○盗賊ギルド所属員・幹部
○幼児期に盗賊ギルドに拾われたハーフエルフで、そのエルフ寄りの容姿と出自を生かしてハーフエルフを売りさばいていた。
が、イリアにぶっ飛ばされて手下を全員失った上に、洗脳を無理矢理解かされて、自責の念から自殺を図るもイリアにぶっ飛ばされて失敗。
責任を取ってから死になさい(意訳)というイリアの説得の結果、洗脳が解けたことを隠しつつ、内部から盗賊ギルドを変えることを決意する。
◎ジーン
○竜神
○天宮、竜神の当主
○先代竜神が生きていた頃、好奇心を抑えきれずに天宮を飛び出して地上に降りる。
旅をしていたギルド員に出会い、一人とは友情を育み、別のギルド員とは恋愛感情を抱く。
が、誤って眷属を殺してしまったショックで力が使えなくなった際に、仲間だと思っていた連中は力を利用することしか考えていなかったこと、眷属を殺させたのも人間の画策であること知り、絶望。
失意のうちに帰った天宮では勝手に飛び出していった自分を受け入れ、次期当主である自身にも、処罰を恐れずに容赦なく叱りつける眷属たちに感涙する。
人間は信用できないが、自分との子なら気兼ねなく愛せると、気に入った者との交配を積極的に行う歪んだ愛情の持ち主。
眷属を盲目的に溺愛するため、生まれに悩む眷属の苦悩に悪魔が取り入っていることにも気付かず風の守護と制御を失い、天宮の落下と魔物の侵攻を許してしまうが、イリアによって事なきを得る。
竜神を頼らない強さ、眷属の苦悩を優しく解き、管理者としての甘さを厳しく諭す(ように見えた)イリアの姿に心酔。引き籠ってから初めて他者に恋慕を抱くが、にべもなく拒絶される。
◎アウリール
○麒麟・男性
○竜神の眷属
○竜神と馬の獣人の子供。ジーンが生ませた眷属としては最年長。
自分がいたことによって他者から疎まれていた母を慮り、自ら天宮に向かった。
人の感情に敏く、特に悪意には敏感だが、誰かが傷ついたり争うことを嫌う特性のために手出しできず苦悩してばかりいる。
自分にできないことを平然とやってのけたイリアに憧憬と尊崇の念を抱いており、イリアがいるとジーンの性癖も収まるので、個人的には天宮にいて欲しいと切に願っている。
◎パーシャ
○妖精・女性
○傭兵ギルド所属員
○魔術に加え、神聖魔術の行使に長けた妖精。
魔力だけなら妖精王も凌駕しているために他の妖精も扱いに困り、生来の我儘が増大した結果、結界の役割を果たしていた世界樹の枝木を枯らしてしまい妖精の国を追放される。
睡眠薬入りのお菓子で盗賊ギルドに掴まり、詠唱の出来ない猿轡を銜えさせられた状態で競売にかけられる。
買い取った豪商の船舶を海賊が襲い、船員もろとも捕虜となったところをガブリルとイリアによって助けられる。
妖精の遠い親戚であるエルフのイリアに興味を抱き、同行を拒否されたため尾行を始めるが、船に囚われていた際に乗り移っていた悪魔に身体を乗っ取られる。
同じく身体を乗っ取られたガブリルと意識が混同して彼の過去を知り、誰にも理解されない孤独感と、興味を引きたいがために起こしてしまった罪への罪悪感を共感。身を挺して自分を救おうとしてくれたことから異性として初めて興味を抱く。
イリアと一度別れた後は、ガブリルとともに枝木を再生させる方法を探す旅に出る。旅の最中に絆が深まった結果恋に落ち、伝え聞いていた石板も探し求める様になる。
土の大精霊ノームの協力で世界樹の枝木を再生させ、改めてガブリルと共に石板を探す旅に出る。
ノームや妖精王とのやりとり、能力に奢らず笠に着ない普段の振る舞いを“淑女の所作”と勘違いした結果、イリアを理想の女性像と考え、彼女を真似たような振る舞いを心掛けるようになる。が、生来の性格もあり、変に高飛車な物言いにしかなっていなかったりする。
◎ガブリル
○鬼人・男性
○傭兵ギルド所属員
○鬼神と普人の落胤で、列島諸国連合の一島で母親と共にのんびりと暮らしていた。
母が他界した際に鬼神が迎えに来るが、母を放って置いたことに人生初の激怒。島を崩壊させながらもボロ負けし、強制的に鬼神の住む島に連行される。
事あるごとに戦いを挑むも、その度に返り討ちにあう日々を過ごす。
耐えかねて飛び出した先の島で街の人間が次々と殺し合う光景を見て愕然とするが、その原因が自分に流れる鬼因子による恐慌作用と知り、迎えに来た鬼神に刃向う気力すらないまま強制送還される。
街の人間が殺し合った原因を調べに来たイリアによって、強い精神力で鬼因子の影響を退ける母も二人分の影響では狂いかねないため、父である鬼神が子に寂しい思いをさせないよう身を引いていたことを知る。
父と和解した後、鬼因子の影響と当たりを着けていたイリアから(本来は武器の)恐慌能力を打ち消す宝具を貰い受けると、父から修行を兼ねた見聞の旅に出ることを命じられる。
もうちょっと早く来れば良かったと凹んでいるイリアに付け込んで師事も取り付け、修行の旅でメキメキと力をつけていく。
その一方、人と触れ合うことで精神的にも成長し、自分の影響で街一つが滅んでしまったことの後悔や罪悪感も増していく。
無意識の罪滅ぼしとして身を挺した行動も増え、ある時は悪魔に乗っ取られた妖精の身代わりを申し出たりする。
乗っ取られた際に知ったパーシャの孤独感と罪悪感に共感しながら、それでも明朗快活に振る舞う姿を尊敬するとともに心惹かれていく。
空気を読んだ(甘々な空気に耐えられなかった)イリアが離脱した後は、修行もかねてパーシャの目的に協力する。
世界樹の枝木を再生させる方法として土の大精霊の力を借りることになった際に、再びイリアと合流。ノームの提示した条件を解決した結果、協力を取り付けるどころか契約することになる。
妖精の国で枝木を再生した後は再びイリアと別れ、石板を探す旅を再開する。
◎ニーナ・アマロ
○普人・女性
○商業ギルド所属員・配達員
○日本人、天野新菜。
両親を事故で亡くしてから親戚をたらい回しにされていたこと以外は普通の中学生だったが、扉が開いてしまった際に風の精霊の声に釣られて迷い込んでしまう。これ幸いと異世界を謳歌しようとするも言葉が伝わらず、間違って伝わったニーナ・アマロとして生きることになる。
日頃から風の精霊と会話を交わせる程の適正をもち、商会の下働きながら船乗りの間で天気予報士として有名になるが、列島諸国連合に所属する一国の統領に目を着けられる。
訳が分からないうちに軟禁されてしまった彼女を救ったのが、統領の城に忍び込んだエリアス。
運命的にも思える出会いと、追手から逃げるためにエリアスから教わった飛行魔術で舞い上がるも、彼が裏で盗賊稼業をしていること、それが女性の呪いを解く薬を探すためと知り、二重に苦悩する。
恋心を押込め、盗賊を止めるよう説得しながら自身も各地へ飛び、風の精霊から薬について聞いて回った先でイリアに出会う。
イリアから薬の情報を聞き、これで盗みを働く必要がなくなると安心したところでエリアスが出頭。
義賊としての働きから住民に擁護されるも、統領の独断により人心を迷わす悪魔憑きとされ、焚刑にかけられることを知る。
こんなことなら気持ちを伝えておくんだったと泣きじゃくるも、統領の行動に疑問を抱き、できることをし続けたエリアスを見習って立ち上がり、風の精霊の協力を得て悪事を暴いていく。
焚刑の行われている広場を目前にしながらイリアに止められてしまうが、エリアスの覚醒と共に警備兵の目がエリアスに向かった所でイリアと共に乱入。
統領の悪事を暴いた後は彼に言えなかった告白を果たし、共に配達員の家業を営み始める。
◎エリアス
○鳥人(走禽類)・男性
○商業ギルド所属員・配達員
○テーキャレル砂漠の小国出身。
幼少時、立ち入り禁止とされていた砂漠の古代遺跡で友人の王子と遊んでいた際に、兄の行動を不審に思った王女が乱入。
無警戒で動き回った際に魔物を引き寄せてしまい、大立ち回りの末に二体の悪魔の封印を解いてしまう。
王子に斬られた悪魔に触られた王女はあらゆる食物を弱い毒に変えてしまう体質に変化し、徐々に死にゆく呪いを受けてしまう。
息子と娘の懇願によって死刑は免れたものの、国外追放の身となった後は王女の呪いを解く方法を探す旅に出る。
配達員をしながら手がかりを探している途中、故国の王が乱心して民を苦しめていることを聞き、自己満足と知りながらも義賊として盗みを働くようになる。
万病に効くという薬の話を聞きつけて列島諸国連合に向かい、忍び込んだ先でニーナと出会う。
天真爛漫な彼女に心を救われながらも、罪の意識から距離を置くようになる。
ニーナに紹介されたイリアから薬の製法を聞き、材料を集めた後は薬をイリアに託し、最後に盗みを働いた統領に自主して罪を贖おうとする。
火の中で罪と死を受け入れ、火の因子を魔術なしで操ることができる火の奏者として覚醒。
尚も殺そうとする統領の罪を暴き、逆に吊し上げたニーナに協力するイリアから、彼女が薬を渡しに行った際に知った遺跡で起こった事の真実を知らされる。
もう一回死んだから罰は受けたよね(意訳)とイリアから後押しされたことで、ニーナに思いの丈を打ち明ける。
不在となった統領の選挙で彼を推す声をすべて辞退し、ニーナと共に配達員を営む。
◎レギナルト・フリッツ
○エルフ・男性
○泉の里・長老
○幼少よりその才覚を如何なく発揮してきた、泉の里の超人エルフ。
自分の能力に絶対の自信があり、融通が利かない性格、傲岸不遜な物言いを除けばカリスマ性のある長老として君臨していた。
長老就任時に訪れた族長の里で軟禁状態のイリアと出会っていたが、その際にはただの小娘と歯牙にもかけなかった。
ヨルクの反乱によって人生初の敗北を喫し、自尊心や矜持を根こそぎ圧し折られ、生きた屍と化す。
呆然自失とする長老により里は混乱し、タイミングを計ったように現れた結晶柱を狙う人間や魔物との連戦も、指揮系統の乱れによって苦戦を強いられる。
ウンディーネによって誘き寄せられたイリアによって事なきを得たが、長老の信頼と尊厳は完全に失墜。事(ウンディーネの悲しみっぷり)を重く見たイリアによってヨルクとの再戦が決定するも、彼自身はただのへたれのビビりになるまで心が折れていた。
面倒事は早く片付けようとするイリアの献身的な介護(飴と鞭)によって自信を取り戻しながら、初めて異性に抱く感情に戸惑い、今まで以上に冷たく当たってしまうも変わらず接してくれるイリアに惹かれる心は増していく。
イリアの効率重視なレベル上げによって再戦に勝ち、改めて威厳ある長老としての姿を取り戻した際に告白。
頑なに拒む態度を照れ隠しと捉え、婚約の話を進めていく。
長老として働く傍ら、何とかイリアを手に入れようと悶々しているところに、交易で来た天宮の使者から竜神の児を預かったことを知り、居ても経ってもいられなくなってしまう。
◎ルチアーノ・コンティ
○ハーフエルフ・男性
○ロンドヴィル王国・宰相
○アクラディストの辺境の村で生まれたハーフエルフ。
母親は奴隷のエルフで、買い取った普人の貴族との間に彼を授かる。貴族の妻から処刑されそうになった所を執事によって逃がされ一命を取り留め、船旅の末に辿り着いたアクラディストで彼を出産する。
母親は手厚く保護してくれた上に差別なく接してくれた貴族を純粋に愛しており、辺境の村に住む村民たちも家族のように接していたため、彼自身は特定の種族に敵意を抱くことなく成長する。
耳などの見た目が普人寄りなこともあり、都市に出て仕事に就いていた際に種族による扱いの違いを見て、現状では母親と同じ悲劇が繰り返されると意識の改革を決意。
ハーフエルフ特有の知識欲で得た知識と、自身の目的のために善悪を問わず他者を利用する徹底的な実利主義でアクラディストの宰相にまで駆け上がると、種族差別の法案をすべて破棄。
ロンドヴィルとの同盟の際に顧問官吏として王都に招かれ、帰属した後に宰相まで成り上がる。
保守性の強いロンドヴィルの意識改革に多少苦戦したものの、エルフ程ではないにせよ多種族よりも長寿であることを利用して地道に改革を完遂する。
目的を達したためロンドヴィルに留まる必要はないが、後進が思うように育たないためロンドヴィルに居座り続けている。
☆☆☆ その他の登場人物 ☆☆☆
◎ファデーレ
○普人と獣人のハーフ・男性
○傭兵ギルド所属員〈蒼の剣〉代表
○リュネヴィルに拠点を置く〈蒼の剣〉の代表者。
個人としてはAランクに達する実力の持ち主だが、連合総本部や傭兵ギルドGMから直接依頼を回される対象になってしまうため、パーティごとBランクで留まっている。
名誉や地位よりも自由な立場を好み、自分の好きなこと・もののために力を揮うことを旨とする、ある意味ギルド員らしいギルド員。
そんな自身の性格を我儘と自称しているが、高い統率力を持ち、隊商や混合パーティでもリーダーを務めるなど、周囲からの高い信頼とそれに応える強い責任感を持ち合わせた人物。
◎グレース
○普人・女性
○傭兵ギルド所属員〈朱の双刀〉代表
○リュネヴィルに拠点を置く〈朱の双刀〉の表に立つ代表者。
戦闘狂や魔物に極度の憎悪を抱いている者など、癖の強いメンバーのなかで最も常識人らしく振る舞えることから、依頼の受注登録などの役割を一手に担っている。
とはいえ、彼女もほんの僅かに鬼因子を宿した突然変異体で、定期的に他人の体液を摂取して人間の情報を得なければ、恐慌作用を自身に及ぼして暴走してしまう欠点を持つ。
摂取する血としては鬼因子が常に不足しているため、イリアの匂いが大好き。
◎エリヴィア・グリンカ
○獣人(虎)・女性
○傭兵ギルド所属員
○ウィンディア族長連邦出身の獣人で、連邦軍将校の末席に就く父親を持つ。
幼い頃から武術の訓練を受けてきたため、獣人特有の身体能力の高さも相まって相当な戦闘能力を持つ。
養成所を卒業した頃に幼馴染のカティアと再会するも、彼女の現状を知って激怒。男性社会色の強いの連邦では力が揮えないと、もともと予定していた旅に誘い出国する。
◎カティア・マイスキー
○普人・女性
○魔法ギルド所属員
○ウィンディア族長連邦出身の普人で、憧れていた女性がいる連邦軍の魔法士官になるためミスリレージュでの留学の後に帰国した。
しかし親の横やりによって試験は不合格となり、更には軍の将校との縁談を持ちかけられたために逃亡を決意する。
古くからの友人だったエリヴィアとともに国を出奔。旅先で依頼を熟しながら、自分の居場所を探している。
◎ファビオ
○普人・男性
○リュネヴィル領主の館勤務・執事
○リュネヴィル出身の平民で、前領主就任時は下男として働いていた。
エクトルが就任した際に前任者の息がかかっておらず、館の内情を知る人物として使用人に抜擢される。記憶力の高さと本人の努力もあって、管理業務を高いレベルでこなすまでに成長。
リュネヴィルが落ち着き、拡大するとともに使用人やメイドを統括する執事を任される。
◎シビル
○獣人(犬)・女性
○リュネヴィル領主の館勤務・メイド
○元リュネヴィル騎士団の団員で、エクトルの元部下。
フィレアレミスの内戦でエクトルに助けられて以来、彼につき従うようになる。エクトルが領主に任命された際に騎士団を辞職し、護衛兼使用人として雇うようエクトルに懇願。
リュネヴィルが落ち着いた後は表ではメイドとして、裏では護衛として館で働くようになる。
得体のしれないイリアが苦手。
◎ボリス
○普人・男性
○傭兵ギルド所属員
○元はオーブワイトの闘技場の闘士としてチーム戦で賞金を稼いでいた拳闘士だったが、仲間が軒並み辞める切っ掛けとなった試合で負ったケガを治すため、リュネヴィルで静養していた。
怪我の治療以上に荒れていた心を癒す街の空気に惚れ込み、リュネヴィルを拠点とした剣士として働くことを決める。
闘技場で培った観察眼があり、人の力量を見る目は確か。
◎ハビエル
○獣人・男性
○傭兵ギルド所属員〈バランクバルの赤旗〉
○弓使いであり、パーティの後衛担当。
列島諸国連合の教育機関・バランクバルに通う初等部の学徒だった頃は、小柄な体格と臆病な性格から周囲と馴染めず一人で練習できる弓術と勉強ばかりしていた。
高等部に上がると身長も伸び、弓術の腕を見込んでパーティに誘ってきた仲間たちができたこともあって、周囲に溶け込めるようになる。
卒業後は在学中に組んだパベルたちとそのままパーティを組み、見聞を広げつつ世界を旅している。
◎オルエッタ
○普人・女性
○傭兵ギルド所属員〈バランクバルの赤旗〉
○〈バランクバルの赤旗〉で前衛を務める剣士。
他に二人いる女性の仲間の保護者のような立場であり、面倒見のいい性格から在学中は男子よりも女子からの人気を集めていた。
仲間の一人はリーダーであるパベルと恋仲であり、当初はパベルの軽薄さから友人を誑かす悪人だと敵視し、何かにつけて敵対していた。
実戦任務で和解した後は二人の仲を認め、実戦任務で印として用いた赤旗をパーティ名につけるよう提案し、卒業後も行動を共にする親密な関係を築く。
◎ガウルとルーベンとカワウソの獣人
○獣人・鳥人・獣人(全員男性)
○傭兵ギルド所属員
○フィレアレミスのシバレミス出身。
家業が長男に渡った幼馴染三人組で、名声や栄誉を得ようとか誰よりも強くなりたいとかいった野心はない。お金持ちになりたいな、結婚はしたいな、くらいの願望を抱いてその日暮らしの銭を稼ぐ毎日を、仲間と共に面白おかしく過ごしていた。
◎サリヴァン
○ドワーフ・男性
○工業ギルド所属員
○ドワーフの里出身の生粋なドワーフ。
ドワーフにしては細工に関する適性が低く、破門も同然の形で里を出る。流れ着いたリュネヴィルでは他にドワーフがいなかったこともあり、他者よりも高い細工系スキルを発揮していた。
リュネヴィルが拡大してからは他のドワーフも移住しており、自身の仕事がなくなることを危惧していた。
しかし実際には職人気質の強いドワーフたちは何でも屋じみた日曜大工は嫌がり、リュネヴィルでの生活で磨かれた彼の適応力でしかドワーフ同士を連携させることができないため、本人の意思に反して重要な立場に据えられてしまっている。
◎エフィー・マンセル
○普人・男性
○魔物研究所・所長
○ロンドヴィルの王都に生まれた普人。
決して能力は低くないが、王都の教育機関に通っている際に周囲の他種族にあらゆる部門で負け続けたため、普人至上主義の反宰相派の勧誘に負けて主義者色に染まっていく。
負け癖がついてしまったのか、城に文官として務めた後も結果が伴わず、閑職だった魔物研究所に配属。細々とながら生来の負けん気で研究を続けた結果、所長にまで上り詰める。
所長として僅かながら権力を得た結果、自身の能力を錯覚して横暴な振る舞いが目立つようになる。
◎ボーリュー
○鳥人(鳴禽類)・男性
○商業ギルド所属員
○主にアクラディストのトレーディストとロンドヴィルの王都を繋ぐ街道を行商ルートとしていた商人。
元はアクラディストの島に住んでいたが、腕(羽)を怪我して狩りを行えなくなり一念発起した。
故にロンドヴィルの商人としては新参だが、独自の情報網で耳が早いため、同業者に先んじて儲け話を拾っていく。
◎ポーロ
○鳥人(鳴禽類)・男性
○商業ギルド所属員
○列島諸国連合出身の鳥人で、元は連合内での配達が主だった。
リュネヴィルへの配達の帰り道で、イリアの忠告に従った結果難を逃れたため、何となくリュネヴィル方面の依頼を受け続け、結果的にリュネヴィルに拠点を移すことになる。
戦闘力こそないものの、飛行能力は目を見張るものがあり、依頼に真摯で真面目な性格もあって信頼と実績を重ねていき、Aランクにまで上り詰める。
◎エウリピデス
○ドワーフ・男性
○工業ギルド所属員・彫刻家
○オーブワイトの王都で刀や工具の鍛冶を営んでいたが、気分転換に訪れたフリーマーケットで見つけた見たこともない生物(阿吽像)の彫像に心奪われ、彫刻家を目指す。
リュネヴィルを宿場町へと移行する際に彫刻の仕事を請け負って訪れ、そのまま定住した。
本人は何となく空気が気に入ったと理由づけているが、阿吽像と同じ空気を無意識に感じ取っていたのが原因。
生命の息吹を感じるだけでなく、いつか阿吽像の様に命を宿したような彫像を作るのが夢。
◎アルノーさん一家
○獣人(牛)・魚人・獣人(水牛)・魚人(海獣)
○農業ギルド所属員・農家
○古くからリュネヴィルに住んでいた一家で、支部と提携して米を生産する契約農家。
元はロンドヴィルでも一般的な三圃式農業を営んでいたが、支部が栄えるにつれてより質のいい小麦が持ち込まれるようになったこと、冬季には飼料が不足して家畜を飼うことが困難になったこともあり、経営が困難になる。
そこで、小麦を買い取っていた支部側から米の生産を持ちかけられ、土壌改良と共に米の生産に着手。
品種改良(イリアのチート有り)に着手していた農家との連携で、リュネヴィルの米農家となる。
◎灰色の架け橋
○普人・男女
○商業ギルド所属員・宿屋〈灰色の架け橋〉
○宿場町への移行で参加し、リュネヴィルに移住してきた普人の男女が経営する宿。
寡黙だが優しげな雰囲気を持つ主人と、おっとりとしてどこか抜けた印象の女将、サバサバとした長身の少女と努力家でポジティブな小柄の少女の従業員、無愛想で無口な怪しい居候の少年など、リュネヴィルでも異質な雰囲気の宿。
サービスはしっかりしているので、店自体の評判は良い。
◎ベルマディ
○普人・男性
○リュネヴィル領主の館勤務の使用人
○領主の館で馬の世話をする厩舎人。
能力は押し並べて低いが、馬への愛着故に馬からも信頼され、結果的に重用されている人。
ロンドヴィル出身で同郷の行商の下男として働いていたが、あまりに使えないと解雇された。たまたま見ていたファビオが憐れに思い、試験的に厩の世話をさせてみたところ、馬の調子が良いということで採用された。
◎キヴェルの枝葉
○普人・獣人(兎)
○商業ギルド所属員・薬屋
○リュネヴィルの老舗薬屋。
砦としての機能を失ってからというのも、教会や医療機関のないリュネヴィルにとって回復薬などを取り扱う薬屋は貴重だった。
盗賊ギルドがなくなってからは基本的に怪我をすることもなくなったが、支部が栄えるにつれてギルド員も増え、携行できる薬の需要が増したため支部と薬を卸す提携を結ぶ。
イリアが支部の情報だと言って回してきた調合品の生成も行うことで、規模では他の薬屋に劣るものの、質では街でも有数の薬屋と認知されるようになる。
受付だから、関わる人もかなり多いよね。
ということで名前を出しては使い捨て同然にしてしまいました。
以降、ここにない初出のキャラでほとんど説明のないキャラは、村人nと脳内変換しても問題ありません。申し訳ないことに、今までもそんなんでした。
そのくせ数回出てきたりして、混乱された方には深くお詫び申し上げます。
元の設定に手を加えたものなので、齟齬があったら申し訳ありません。