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【29】 嵐襲来!

ハイスペックなご婦人のトークで長くなりました。すみません。

先日お渡しした交換くまさんのお友達を作っています。

姫殿下にお渡しするものですね。

御年4歳とのことですので、よりいっそうしっかり縫っています。



「ココットぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」




ゴァッターン!!


と重厚な扉がいとも簡単に全開(壁に激突してましたよ?)

になったと同時に私は呪縛呪文により暗黒世界で身動きとれなくなりました!

ヘレンが悲鳴をあげて何か叫んでいるけどところどころ

くぐもって良く聞こえません。ヘレン…助け、て……



兄、様…これ………苦し…ぅ…



「きゃあ!」


「ガホ、ゲホ……ハァハァ…ゴホッ」


光ある世界に戻ってこれました。やっと、息できるようになったよぉ。

苦しい。でも、これって…


「ルフ…ィーナ、…ぉ…姉様……はぁは…お、とうさ…ま?はぁ」


毎度毎度現れるたびにその豊満なお胸に私の顔を押し付けて

窒息させようとする私の5つ上のお姉さま。と、いつも笑顔のお父様。


「まったくお前は…ビルケットに何度言われれば解るんだ。

このままじゃいつかココットを殺めてしまうぞ」


「ごめんなさい、お父様。

…あぁ、ココット。ココットが怪我をしたって言うから

急いで飛んできたのよ。大丈夫?怪我は?怖くなかった?あぁ、ココット!

まぁまぁ、頬に傷がついてる!私の可愛いココットに傷が!!

誰?誰よ!私の可愛いココットにこんな傷をおわすなんて!!

言いなさい、ココット。どこのどいつ?例え女でも、じわじわ痛みを与えて

傷つくことの苦しみを存分に味合わせて、泣いてすがるまで味合わせてから

冥府へ送り出してやるわ!言いなさい、ココット。

どこのどんな輩で、今どこにいるの!?」


「わかりませんわ!っていうか、

この問題はウィルソン様が解決してくださったから!」


「何を言ってるの、ココット。

私の可愛いココットにここまで手傷を負わせたんだから

爪はぎ毛髪を毛根から剥ぎ取るとか手足耳をもぎとるとか

そんな生易しいものじゃすまさないわよ!」


「それは、生易しくありません!

私のはかすり傷でもううっすら残る程度ですから!落ち着いてお姉様!」


「優しいにもほどがあるわ、ココット。

貴女も痛い思いをしたのだからヤツらもその1500倍は痛い思いをしないと」


「…よさないか、ルフィーナ」


「お父様は、ココットがこんな怖い目に遭ったのに

このままでいいとおっしゃるの!?可哀想、ココット…」


「ふぐっ…○△▼※#д!!!」


「お前の方が、ココットを痛い目に遭わせてるんだといい加減気づきなさい」


お姉様、苦しい!!


お姉様は、いつもそう。いつも心配してくださるんだけど

心配が頭を占めすぎて力の制御が利かないの

とても、嬉しいですが苦しいですお姉様。

また、お胸圧迫攻撃を受けましたがお父様が引き離してくださったので

助かりました。お父様が私をご自分の背後に隠します。


ふぅ…息できるって幸せです。


「第一、ココットも言ったがこの問題はモルトバーン伯がすべて解決された

相手の女性一族は爵位剥奪で財産もすべて負債返済に当てられたそうだ

相手はこれから一般庶民として生活能力のない状態で生活せねばなるまい

十分苦しみは与えられておるそれが彼らの罰だ。それで怒りを収めなさい」


「…爵位剥奪?レフィリア様にしたことへの罰がですか!?」


なんか、ものすごいことになってます。

確かに1人の女性にトラウマを与えるほど苦痛を味合わせたのだから

それ相応の罰を受けていただかなくては、と思ってましたが…


爵位剥奪。財産没収。


貴族への無礼に対する罰がものすごく大きなものに感じました。



「レフィリアへのこともそうですが、色々やっていたようなので…」



軽いノックの後、そう言ってこの家の主・ウィルソン様が入ってこられました。

(えぇ、お姉様が扉ガーン!ってしてしまったので歪んで閉められないみたいで

絶賛大開放中なの。お姉様の怒号をお聞きして来られたのかしら)

他にも、無礼千万働いていたのですか。それは…重い罰を受けなくちゃですね


「モルトバーン伯、娘がお騒がせしてしまい申し分けありませんでした」


「いえ…妹君への心配が大きいからこそでしょう。

こちらこそ、ココット嬢をお守りできず誠に申し訳ありませんでした」


「そんな!私がうまくできなかったからですっ!」


「娘の言うとおりです。これが無鉄砲に突っ込んだ結果ですので

謝罪はいいと先程も申し上げたはずですよ。ココット、お前の行動力は

いつも感心するばかりだが考えなしの行動はこうやって周りの者を

心配させたり傷つけたりする。以後気を付けなさい」


「はい…ごめんなさい、お父様。ウィルソン様…お姉様も」


「もう、怪我はしないでココット」


「はい、お姉様…」


すんすん。とお姉様に抱きしめられて泣いていると(よしよし心地いいです)

お父様がレフィリア様にご挨拶したいと仰られたので

みんなでお部屋に伺うことになりました。扉を直すようウィルソン様が

指示します。お姉様が壊してごめんなさい…


総勢4人の大人(わ、私も大人にカウントなの!小さいけど!)が

入ってきたことにレフィリア様が大変警戒されています。

お熱も下がられたのか最初お会いした時同様椅子に腰掛けてらっしゃいました

お、お姉様!今にも襲い掛かりそうな目の輝きやめてください!!


恐々しながら、椅子から優雅に立ち挨拶してくださいました。


「モルトバーン伯ウィルソン・ノールフェストの妹レフィリア・ノールフェスト

と申します。いつも、ココット・エルベリー嬢には大変よくしていただき

感謝のあまり、言葉もございません」


ひぁぁぁぁぁぁぁぁ、照れ臭いですが隣のお姉様の興奮が怖いです!!

落ち着いてお姉様!と申し上げても聞いていらっしゃいません!!

どうしよう。爆発しないで!


「エルベリー子爵ロトノア・エルベリーです。

いつも無茶無鉄砲な娘に迷惑かけられていないか心配しておりましたが

仲良くしてくださっているようで安心しました。

レフィリア嬢、体調を崩されていると聞きましたがもうよいのですか?」


「は、はい。あの…もう大丈夫です。ご心配おかけして申し訳ございません」


「いやいや、心配するのは貴女を大切に思っている証拠。

感謝こそすれこの件については謝罪する必要はないですよ。

娘のように無鉄砲に突っ込んで相手に迷惑をかければ話しは別ですがな」


「お父様!」


「はっはっは!」


「心配をかけるのは子供の特権ですわ。ね、お父様」


「お前はふらふらして心配かけすぎだ」


「嫌だわ世界中に王子様を待っている人がいますのよ?

その場所に留まるなんて出来ませんわ!」


「お前は、女性だろうが」

「女性でしょう?どう見ても」


「やだわ、心よ心。心はいつも王子様ですのよ」


「はぁ………」

「……ふぅ」


「んもぅ~理解力ない2人ね、愛らしいお嬢さん。

ココットの姉ルフィーナ・エルベリーよ

よろしくね、んふっ本当…可愛いぃぃ…」


「でしょ~じゃなくて、ダメだったら!

レフィリア様、怯えてらっしゃるからぁ!!」


触りたくて、なでなでしたくてたまらないお姉様のにじり寄る姿に

レフィリア様のお顔色がだんだんなくなっていきますから!

お姉様、綺麗なものよりかわいい物がとても大好きなんですの。

いっつも、私の造った人形を持って行ってくださった。

そして、なぜか私も着せ替え人形にさせられてお胸攻撃受けていました。


お父様が、なんとか襟元をつかんで抑えてくださったので大丈夫でした。

私が最初に抱きつきながらレフィリア様の方に行かないようにしていたけど

力のない私にはお姉様を制御するなんて無理な話しでした。


そして、レフィリア様が本調子ではないのですぐに退室しました。

昼食はみんなで一緒にホールで食べましたがすぐにお父様とお姉様は

帰ってしまわれることになりました。


「ココット、元気に尽くすのはいいことだが

モルトバーン伯やレフィリア嬢を困らせることはしてはいけないよ?」


「しませんよ、お父様…」


「ココット、アンタを泣かせるようなやつが現れたら

すぐ連絡寄越して。生きることを後悔するぐらい叩きのめしてやるから」


「そんなことをしたら、お姉様が犯罪者になっちゃうわ

大丈夫です。うまくやりますから、心配しないで」


「あぁ、ココット…なんて、可愛い…」


「■◎※△@#!!!!!!」


「ルフィーナ、またお前、はっ…ココット、元気でな」


「はい………」



静かに閉じられた扉。ゆっくり走り出す馬車。


大声張り上げて、身を乗り出しながら手を振るお姉様達が見えなくなるまで

玄関から離れられなかった。

いつも、見ていたお父様とお姉様

あの時は当たり前だと思っていたけれど今はその存在が懐かしく求めてしまう

あの温かく、心地いいぬくもりを求めるのはまだ子供だからかな。



「ココット嬢、ここは冷える。中に入ろう」



そう優しく引き寄せる温かさが求めた温かさに似ていて

涙が出てきそうだったので頷き彼に導かれながら歩き出した。


ウィルソン様の手はとても強く温かくて気持ち良かったです。


思わずすがってしまいそうになりました。

すがって!!(…と伯爵が申s(ムグッ))


ハイスペックお姉様登場(笑)

妖艶なお顔豊満な胸に引き締まった腰に波打つ美しい髪と

どんな服でも似合う背の高さ

最高クラスの王宮兵士でも本気出さないと勝てないパワーと技術。

家庭的な部分が破壊的だけど、スペック高けぇお姉様です。

ちなみに動きやすいようロングジャケットにパンツスタイルの騎士服着ています

それで、流れる髪をなびかせて悪い輩をばったばたなので、ものすごい人気を誇っています。

(主に女性からww)


容姿は最高、家柄もそれなりにいいので男性からも人気ありますが

「私に勝てないような男はツマラナイ!!」

と求婚者を倒し続けています。(昔そんな話チラッと出しましたね)


ルフィーナは妹を超愛しています。伯爵様どうされるのでしょう…

ドサクサにまぎれて手なんか握ってらっしゃいましたが?

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