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我らが民間警察!  作者: テン
1/5

え、なんか出向になったんですけど!?

初投稿です。

一応、暴力的な表現は後々出てくると思います。

それと世界観の説明を出そうと思っているのですが、僕の文章能力が拙いのでクドクなること請け合い。

文章能力は低めなのでご注意。

誤字脱字、文の意味がわからない、もっとわかりやすい表現があるよ、などありましたら教えて頂けると幸い。

以上の事をお許しいただける方はよろしくお願いいたします。

注意:亀より遅い更新になるかもしれません。


1.


「──は?」


とある田舎の交番。

そこで1人の青年が、上司に対してそんな素っ頓狂な声を上げる。

青年の名前は『九条くじょう さとる』。20歳。身長は175cmの中肉中背。

2年前に警視庁警察学校を卒業し、この交番へと配属された。

彼の手には1枚の紙が握られている。

それこそ、彼が素っ頓狂な声を上げた原因だった。


「……栄転らしい。喜んでおけ」


九条の目の前で、紙を渡した張本人である上司の男──久保が椅子に腰をかけたまま言う。

年齢は50代半ば。ビールで膨らんだお腹が近くの小学生に人気の巡査部長。

久保はいつも微笑んでいる。さすがに、事件があったときなどは厳しい顔をしているが。

だが、その久保は事件でもないと言うのに今日は笑っていない。笑えなかった。

せっかく、モノになってきた若い者が──よりにもよって『あんな所』へと向かわなければならないのか。

その心中は怒りで染まるというもの。

2年程しか一緒に仕事をしていなかったものの、子供のいない久保にとって九条は自分の子供と同じような存在だ。

自分自身の子供のように夫婦で面倒をみていた。

時に晩御飯に誘い、一緒に酒を交わし、一緒に雑魚寝した事さえある。

久保の妻も、九条をまるで我が子のように接し可愛がってきた。


「あの、冗談ですよね……?」


九条は自らの顔の筋肉が引きつるのを感じながら言う。

冗談であって欲しい。そう願う。

たとえ握っている辞令が警視庁長官の名前と判が押してある、見るからに正式なものであろうとも。


うろたえる九条の顔を見ながら、久保は横に顔を振ることしか出来ない。

所詮は公務員。上の命令には従うしかないのだから。


久保の諦めた表情に、九条は頭が真っ白になり、描いていた未来が音を発てて崩れ行く幻想を見る。

……ああ、どうしてこんな……。と、小さく呟く。

公務員になることを決め、努力した九条の夢は1枚の紙によって儚くも崩れた。


九条の手には、こう書かれた辞令書が握られている。

『九条 悟』上記の者を『株式会社 日本民間警察』へと出向するものとする。


『株式会社 日本民間警察』は度々ニュースになる、殉職者の多数出る曰く付きの会社だった。

お読みくださり、ありがとうございます!

24年1月5日 思うところがあり、1人称から3人称への改定しました。


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