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人間に化けた怪物

チン


ウィーーーーン


凛裕

「なっ、え」


エレベーターが到着して扉が開いた瞬間に見えた景色は最悪そのものだった

地面に死体があるのだ

何を思ったのか、俺は恐る恐る触った


凛裕

「え、嘘だろ」


まだかすかに温かみがあったのだ

今考えてみると、流れ出てくる血も鮮血

鮮やかな赤で、どす黒くなっていない

傷口は悲惨で

体の所々が引きちぎられている

そして首がおられている始末

だけど、温かみがあるから

まだやられてしまってから時間がそれほど経っていないということなのか?

それなら、この人をやってしまった奴がまだ近くにいるかも知れないってこと?

まって、エレベーターもっと下に行けないのか

俺は急いでエレベーターに戻り、下ボタンを押した

だが動作するのはチンという到着音だけで

扉が閉まったり、下降したりする事はなかった

俺はその人に向かって手を合わせ

覚悟を決めて探索することにした


ガンガンガン


ここでも工事音が鳴っている

慣れてくるときにならないのだろうが、

大きくなったり小さくなったりするからなかなか慣れない

一体何の工事をしているのやら、、


ピチャ


凛裕

「っ、」

「ビビった」


俺は謎にある水たまりに気づかずそのまま踏んでしまった

幸い、上履きのない右足ではなく、左足で踏んだ

はぁー、良かった、


??

「Hey!」


凛裕

「なに!!」


俺はクソほどビビった

左側から聞こえる突然の声だったからだ


??

「Is there anyone there?」


多分この水たまりの音で誰かいるのか?って聞いてるのか!

英語できるかな、とりあえず


凛裕

「や、やー!」


YES作戦

なんかやーとか言ったほうが崩れてるって聞いたことあるぞ!

相手の姿は真っ暗の先にいるから見えないが

直ぐに返事が来た


??

「oh,thankyou bro!」


ぶ、ブロ?

ようわからんけど、歓迎されてんのか!


ダッダッダッ


走ってくる音が聞こえる

いやぁよかった遭難してる仲間がいて

こういう場合仲間を作らないほうがホントはいいんだろうけど

やっぱり仲間は欲しいもんだ

姿が見えてきた

よかった!ちゃんと男性の方だ

よかっ、、、、、、


ガァァァァああああああああ!


凛裕

「うぇ、ええ?!」

「嘘やろ!」


さっきまでの男性の姿が嘘みたいに

良く分からない化け物に変形した

もしかして、

さっきやられてた男性

これに引っかかってやられちまったのか!

くそ、人間に化けやがって怪物が!


ダダダ


俺は全力で走ることに決めた

どっかに逃げ込めないか?

くっそ、どこ行っても地下駐車場だ!!


ガァァァァああああああああ!


まっずいさっきよりも声が近い

圧倒的に奴のほうが足が速い!!

どっか入って耐えないと

あそこだ!

俺は近くにあった扉を開けて中に逃げ込んだ

そして全力で内側から押さえた


ガァァァァああああああああ!

ガンガンガン


やばいやばいやばすぎる

あいつは絶対にやばい

だってなんか、形相がグロいもん

口が縦に胴体にまで繋がってるもん

そのせいで腹がかっぴらかれてるんだもん

ぐっ、絶対に開けられるな

そんな中、気づいたことがあった

ドアノブが動いてない

俺はもしやと思い、全力でドアに込めていた力をゆっくり弱めた

やっぱり、

だんだん確信に変わり

完全に力を入れるのをやめた


凛裕

「あいつ開け方知らないのか、」


ドアさえ閉めれば

開けられたい相手なのでもう大丈夫なのか

ふぅ、

俺は床に座り込み、奴が立ち去るのを待った


凛裕

「もういないか、」


激しい音が聞こえなくなった

もうさすがに大丈夫だと思い、立ち上がった

奴が暴れているときに俺は謎の白い缶を手に入れた

液体が入っているらしい

クルクルすると重さを感じる

俺はゆっくり扉を開けて外を確認した


凛裕

「、、、、、」


いない、な

いないことを確認して足早かつ静かーに移動し始めた


トットットッ


なるべく音を立てずに、なるべく


??

「Excuse me?」


その声が背後から聞こえた瞬間俺は思わず動きを止めた

鼓動が速くなっているのを感じる

ごくんとつばを飲み、後ろをゆっくり向く


??

「yo,bro」


よーぶろ、なんて良く分からない言葉を言ってきた

さっきよりだいぶ近い

逃げないと

でも足が動かない!

そううずくまったとき


ガァァァァああああああああ!


奴に変形した

こっからは勝手に足が動いた

こんなに近かったらすぐに追いつかれる

すぐに他の扉に入らないと

死ぬ!


はぁ、はぁ、はぁ、


後ろからの荒い息遣いと自分の息遣いの音が混じる

よし、この距離なら!

逃げ切れる!


ガチャ


扉を開けてすぐに中にはいった

扉を閉めようとした

その瞬間だった


ガシッ!


凛裕

「はっ、くっそ!!!」


扉の隙間に手を入れられ、閉まらなくなった


凛裕

「くっそ!」


ゴン!ゴン!ゴン!


俺は全力でそいつの手をぶん殴った

だが、相手の力が強すぎる

扉がだんだんと開けられる

まっずい!

どうする?どうする?

他に隠れ場所は?!

あった!ロッカーだ!

俺は扉を押さえた手を離し

ロッカーに向かって疾走した


ガチャン!


間に合った!、!


ゴンゴンゴンゴン


外側から叩かれまくる

自分の呼吸が荒い、

鼓動が速い


凛裕

「え、え?!」


すると、自分の視界に満面の笑みを浮かべた怖い顔が映った

俺はその顔を殴ったが、当たることなくすり抜けた

幻覚?

幻覚だ

幻覚の時は落ち着いて水分を

水分水分

まて

この謎の白い缶しかない

どうする?

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