廃学校
《とある映像・音声記録》
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「予定ならば、凛裕が来るはずだ」
男
「そうですね」
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「だが、、邪魔が入った」
「名前は星森 優依と言うらしい」
「そいつに組織の7thがやられた」
男
「つまり、?」
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「大丈夫だ、ラティント(7th)の肉体は回収した」
「そいつは凛裕の前にお前のところに行くだろう」
「準備しておけ」
男
「承知いたしました」
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「セブンティアボスのTIER6thよ、」
「失望、させるなよ?」
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というわけで、俺は廃学校に来たわけだが
今俺は廊下の真ん中あたりに立っていた
さっき入ってきたはずの絵画はそこにはなく、ただただ空間という概念だけが佇んでいた
きっとボス的存在というのはエンティティのことだ
銃もバールもある、勝てるだろう
そう思った
そして、やはり廃学校と言う通り、くちている部分はくちている
床の塗装が剥がれていたり、欠けていたり、壁にはたくさんの傷跡があったりだ
そして天井の天板はところどころ剥がれ、さらには通っている電線が垂れ下がっているところがあった
俺は男子トイレを探索してみた
立ちながらするトイレは原型をとどめていないほどに破壊されているものもあれば、普通に綺麗なのもあればだ、
だが、共通して自動水洗が機能していなかった
おかげ様でバカ臭い
だが、運の悪いことに早速尿意が来た
俺は何も考えずに用を足した
すると、排水溝が詰まっているみたいで、その液体が流れなかった
便所に溜まったままということだ
え?最悪?それは知ってる
それよりも水道が止まってて手が洗えないのが最悪だし
もっと最悪なのは
用を足してる最中だった
何があったかというと、まず前提条件として、俺は大の虫嫌いということ、特に蜘蛛
さすが「廃」が付くような場所だと思った
クモの巣が至る所にある
そんな事を考えていると、俺の首元がゾワッた
俺は、、、まーさーかーと思いながら首を触って――みたかったのは山々だったが、用を足してる最中
確実に飛び散る
俺は急いで出し切り、急いで服を戻し、急いで体中を触った
すると急に体中がもぞもぞとし始めたのだ
俺は狂ったように叫びながら、必死に服をはたいて、服の中に入り込んだソレを出そうとした
すると、袖の部分からそいつが姿を現した
俺は今までにないくらい速い反応速度でそいつを遠心力でぶっ放した
まあ、これに勝るほど最悪なことはないだろう(死を除いて)
それはそうとしてだ、
俺が今トイレルーム――と言うのかわからないが――から出た時だった
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「おい!」
凛裕
「うわあっ!」
背後からの声に俺はビビった
そして後ろを向くと、鉄製の長く、大きな定規を持った知らない男がいた
??
「授業をサボるな」
凛裕
「あのー、誰ですか、?」
授業をサボるなといわれても、俺はあなたを全くもって知らない
??
「忘れたのか!上河だ」
凛裕
「かみかわ?」
上河
「先生、な」
「早く授業戻れ!」
凛裕
「はい、すみません」
俺は上河、先生について行った
ほんとに誰なんだこの人はと思いながら、俺は言い返すことができないままだった
歩きながら俺は周りを見た
窓はあるが外の景色があまり見えない
廃学校の周りが廃に包まれているような感じだ
俺は軍病院にいた時のことを考えて、窓から外に出るということを考えるのはやめた
そうこうしているうちに、教室についた
ガラガラ
中には、見知らぬ女性がいた
俺は軽く会釈をした
ガン!
先生が教室の扉を強く閉める
すると
上河
「まんまとかかったカモめ、滑稽だなあ」
先生は突然俺らを嘲笑いながらそう言った
??
「今回はあんた?」
俺の後ろにいる女性がそう言った
今回はあんた、?
この人はきっと七枚の絵画の一番左を制覇した人
そして、「今回は」という言葉
ボス的存在のことを指しているのならば
ボスは、エンティティじゃなく
人間、?!
上河
「ふははははは、俺は始めからお前、凛裕を狙っていた」
凛裕
「は?」
俺はゆっくりと後ろへ下がり、そいつから離れた
そしてもう一方の教室の扉の方に走り始めた
確実に逃げる
その瞬間
ゴン!
凛裕
「ひっ!」
俺の目の前を定規が横切り、壁に刺さった
上河
「逃げるなよ、?」
威圧感のこもったその声で俺は定規から離れた
そいつは定規を回収した
それと同時に壊れた壁の瓦礫がゴロゴロと床に転がり落ちていった
そしてそいつは俺に定規を向けながら命令した
上河
「その荷物、置け」
俺は言う通りにした
なんなら壁の際に投げた
ガチで生きたい
上河
「計画を遂行するうえで、星森は邪魔だ」
星森
「、、、、、、」
星森と呼ばれるその女性はそいつを睨んだ
、、、、うん?俺さっき
え、星、ほ、星森?!!
あの日記、星森さんのだったのか!!
上河
「死んでもらう」
死んでもらう、
それは、、流石にまずい!
俺はそう思い、星森さんとそいつの間に立った
上河
「ほーん?」
凛裕
「はは、それだけは違うだろ?」
上河
「、、まあいい」
「もろとも殺す」
そいつは不敵な笑みを浮かべ、こちらに走ってきた
俺は
ガゴン
教室にある大量の机とイスを動かして奴を遠ざけた
何度も鉄製の定規を振りかぶってくるそいつから何とか逃げようとした
しかし、何回かしているうちに、角に追い詰められた
俺の近くには机が一つ
遠くにいる奴は定規を俺に向け、机の上を走りながら突進してきた
俺は咄嗟に机を持ち、盾にする
すると
ズドン
星森
「ううっ!」
ズズズズ、、
定規が机を貫通し、徐々に俺たちに近づいてきた
相手のほうが強い、武器なしでは勝てない
バッグは向こう、何もできない
俺は周りを見た
すると一つのことに気がついた
天井から電線が垂れ下がっていたのだ
これだ
俺は力で支配されそうな机を必死に持ち続けながら星森さんに言った
凛裕
「星森さん!ブレーカーつけてきてくれ!」
星森
「え?」
凛裕
「いいから!!」
すると星森さんは何も言わずに教室から出た
上河
「ほーん?」
俺はその机を離して教室の反対側へ行った
上河
「教室から逃げるなよ?」
机に刺さった長く頑丈な定規を片手で持ちながら奴は言った
凛裕
「はは、逆だな」
上河
「は?」
凛裕
「お前を教室から出させない!星森さんを襲わせない!」
上河
「ふ、ふははははは」
「もう、星森にはエンティティを派遣した」
凛裕
「、、、は?」
上河
「舐めてもらっちゃあ困るな」
「さあ」
俺は唾を飲んだ
マスマティクサー
「俺の名、マスマティクサー様のお出ましだ!!」
遠くにいる奴はその重い定規を横に振った
・「、」
…縦に並べて時間の経過を表す。
多いほど時間の経過は長くなる。
・「///////////////////////////////////////////////////////」
…一人称視点の人物変化時に使用する。
・「―――――――――――――――――――――」
…データ、省略。
・「……………………………………………………………………」
…回想シーンと現実の切り替え時に使用する。