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黄昏の君  作者: 美真陽
8/10

怒り

美緒は思わず、浩二の陰に隠れた。そのことが信一の怒りに火をそそいだ。

「兄さん、そこにいるのか。まだ、野田と決まったわけじゃないんだ」

「浩二、あいつならやりそうだ」

「岩倉先輩、信一さんが見えるんですか」

「声しか聞こえない、兄さん、まだ野田だという証拠はないんだ。とにかくあいつを問いただしてみなくちゃ」

「その必要はない」

「ダメ、ダメだよ、そんなのだめだ」

信一の姿がさっと消えた。

「信一さん、行っちゃダメ」

美緒が叫んだ。

急に信一の姿が消えた。野田の所に行ったに違いない。

3年生は補習でまだ全員残っているはずだ。二人は急いで3年の教室に向かった。

先生はまだ来ていなかった。

野田は廊下に倒れている。

教室に残っている生徒はほとんどいなかった。たいていの生徒は廊下に出て、野田と少し距離を置いて立っている。そして信一が見えない生徒たちは彼の様子を不思議そうに見ていた。

「なにやってんだ。ひとりで」

「わかんないよ。突然、わめきながら飛び出したんだから」

「どうかしちゃったのかしら。怖くない?」

.「悪かった、突き飛ばしたのは僕だ」

土下座をする野田の様子に何人かの生徒が動画を取り始めていた。

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