表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【異世界転移】をやってみた《1》  作者: とり
 第7話 雨期(うき)
60/92

58.魔王


 ・前回のあらすじです。


 『ユノたちが買い物をすませる』






 ・・・・・・


「ご無沙汰しています」


 ぼうと火が(とも)った。

 光は(あお)く、万年(まんねん)薄闇(うすやみ)(とざ)された(きり)の世界をおぼろに照らす。


 魔界(まかい)王城(おうじょう)

 玉座(ぎょくざ)()にあたる部屋である。


 玉座にはりゅうがいた。


 (おお)きなヘビの身体(からだ)(つばさ)()やし、とぐろを巻いてやすまる御姿(みすがた)

 頭部につき出た三本(さんぼん)(つの)黄色(きいろ)く濁り、上顎(うわあご)に伸びた一対(いっつい)のヒゲは、(よわい)裏付(うらづ)けるように長い。


 王はを見ひらいた。

 (くろがね)のような硬質な顔面(がんめん)に、金色の光沢がのぞく。


『セレネディアナか』


 ばれて、セレネディアナ――セレンは(こうべ)を垂れた。


他世界(たせかい)からまた(はら)勇士(ゆうし)召致(しょうち)したそうだな。性懲しょうこりもなく』

「私も(ひかり)一端(いったん)になう身です(ゆえ)、それくらいは」


 セレンが答える。

 緑の長髪(ちょうはつ)が、ブローチで留めた肩かけの背中に(すべ)った。


『【金竜(きんりゅう)】を盗んだとも聞いている。われわれ【魔族まぞく】の繁栄(はんえい)を、おまえは望んでいるのではなかったのか』


「人に(くみ)する気はありません。魔王(まおう)さま、あなたとも」


 竜は起きあがった。

 短く、剣呑(けんのん)(ふし)くれだった太い四肢(しし)

 人間を一睨ひとにらみで(いし)に変える邪眼(じゃがん)をすぼめ――

 しかし妖精(アールヴ)であるセレンには効果がない。


『なにを(たくら)んでいる』

回帰(かいき)です」


 王は、あるはずのない(まゆ)をひそめた。



 ※いくつかの文章を変更へんこうしました。(以下はその一例いちれいです)

  ・きゅう→『他世界(たせかい)から、魔を(はら)勇士(ゆうし)召致(しょうち)したそうだな』

  ・改→『他世界(たせかい)から、また魔を(はら)勇士(ゆうし)召致(しょうち)したそうだな。しょうこりもなく』



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ