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【異世界転移】をやってみた《1》  作者: とり
 第1話 ユノ
6/92

6.出たよイチャモン



 ・前回のあらすじです。


 『主人公しゅじんこうが、剣を手に入れる』







「ふざっけんな!」


 戦士たちのひとりが叫んだ。

 ハッと、ユノはそちらを見る。

 金色の髪を逆立てた、金色の()の男が、足音(あしおと)を鳴らして出てきたところだった。

 大柄(おおがら)だが、ユノと年の変わらない、少年時代の面影おもかげを残した顔立かおだちをしている。


「そんなヒョロっちいチビが、勇者(ゆうしゃ)だと!? ポッと出の、余所よそ者が!!」

「世界を救うのに、余所も地元(じもと)もないでしょう」

「うるせえっ! 妖魔(ようま)が!!」


 鼻でわらうセレンに男はえた。

 背中にさげた大剣(たいけん)く。

「オレは……英雄(えいゆう)になるために、ガキのころから、鍛えてきたんだ。たかがこんな、わけの分かんねえ円盤(えんばん)に『ちがう』って言われただけで、がれるかよ」

 剣のグリップを男はギュッと握りしめた。

 (よろい)から剥き出した腕が、筋肉でふくらむ。


 彼の言葉は、王城(おうじょう)に詰めかけた人々の気持ちを代弁だいべんしていた。


「王の御前(ごぜん)である。ひかえよ」

 ローブの男が、ユノと男の間に()を進める。

「よい、」

 王が手をかかげる。

 彼はユノを、チラと見た。

「どちらが勇者に相応しいか、(けん)まじえるが良かろう」


 ユノはギョッとした。セレンに目で助けをもとめる。

 彼女は肩を揺らすだけだった。


「勝者を改めて勇者ゆうしゃと認め、魔族(まぞく)の討伐を(めい)じることとする。たとえ、聖剣(せいけん)加護(かご)が無くともな」

 金髪の戦士は王に頭をさげた。


(そんな……)

 すがりつくように、ユノはオリハルコンの(つるぎ)――カルブリヌスをにぎむ。

(だって、剣なんて、今日はじめてさわったのに)


 前の世界の記憶はなかったが、武器(ぶき)や争いとは無縁であったがした。

 だが、『平和』であったかどうかはよく分からない。


 王が立会人(たちあいにん)をつとめる。

 大剣を構えて、戦士の男は、ユノに自分の()げた。

「『シグ=モンド』だ。いちおう、名乗なのっておく」

「えっと、ユノです。よろしく……」

 ユノは頭を下げた。

 おっかなびっくり、武器ぶきを構える。


 広間の空気が、ピタとまる。


 王が開始(かいし)の声をあげた。






 ※べつのタイトルの連載れんさい小説しょうせつに、今回の話をまちがって投稿してしまいました。

 あやまって投稿した分については、すでに削除さくじょずみです。

 失礼しました。



 んでいただき、ありがとうございました。



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