表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【異世界転移】をやってみた《1》  作者: とり
 第6話 ローラン
45/92

43.一年後




 ・前回のあらすじです。


 『コルタでのクエストが完了する』



 ※ほかのキャラクターに視点してんが移ります。主人公はしばらく出てきません。





 夕方(ゆうがた)に降り出した雨は、ほどなく雷を(ともな)った。


 (かぜ)れ、雨粒(あまつぶ)砂礫(されき)のように飛んで、(したた)かに大地を()つ。


 少女は雑木林(ぞうきばやし)から拠点(きょてん)へと急いだ。


 (かみ)飾りをつけた銀色のおかっぱ。

 防護用の胸当(むねあ)てと腰にさげた細身(ほそみ)(つるぎ)は、いずれもミスリルであつらえた高級品である。


 草原にたたずむ(みやこ)へと駆けこみ、彼女は中心を目指した。


 レストランや宿のたたずむ石畳(いしだたみ)の広場。

 そこにぽつねんと小さな施設(しせつ)建っている。


 『冒険者ぼうけんしゃ組合(ギルド) バーライル支部』。


 ばん!


 ドアを押し開けて、()れた顔をぬぐうなり少女はさけぶ。


「もーさいあく!」


「あはは、やっぱり()られたわねローラン。マント持ってけばよかったのに」


 受け付けから職員(しょくいん)の声とタオルが飛んでくる。

 銀色のかみと泥のついた装備品(そうびひん)をぬぐって、少女――ローランは息をついた。


 ――【王国(おうこく)(れき) 四二一年よんひゃくにじゅういちねん】。

 【()土用(どよう)の月 第三日】。


 王都(おうと)勇者(ゆうしゃ)が現われて一年(いちねん)()っていた。

 彼は【コルタ】での戦いをはじめとする、おうからの救援(きゅうえん)依頼を各地で順調(じゅんちょう)にこなしているようだった。


 だが肝心(かんじん)魔王(まおう)討伐(とうばつ)については、いまだに目覚めざましい報告(ほうこく)があがっていない。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ