表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【異世界転移】をやってみた《1》  作者: とり
 第5話 剣(つるぎ)
40/92

38.ボス戦


 ・前回のあらすじです。


 『ユノが洞窟どうくつで、森のボス【フォルクス=メルヒェン】にう』





 のそりとユノから距離(きょり)を取るように、あるいは相手のようすをるように、湿しめっぽい(いし)()を、おおかみ(めぐ)った。


『彼らは誰かをきずつける機会(きかい)しいだけだ。大義(たいぎ)名分(めいぶん)はそのためにある。ければ()()()


 ユノの脳裏(のうり)に映像がチラついた。


 白い(ゆか)

 現代的(げんだいてき)な建物。

 フェンスに仕切られた屋上(おくじょう)――。


 狼――【フォルクス=メルヒェン】の言葉を、ユノは体感(たいかん)をともなって理解していた。

 めまいがする。


『あきらめてくれたかな』

 狼は(うな)った。


「それでも、」

 ユノはかぶりを振った。

まちの人たちを見殺みごろしにすることはできません。アイだって、絶対にたすける」


 ――ゴオッ!!


 電光(でんこう)石火(せっか)の突進がユノの身体を()()ばした。

 (あばら)がベキベキって、ほね()れる。

 ボールのようにユノはゆかをころがった。


慈悲(じひ)だ』


 突進のいきおいを殺し、フォルクス=メルヒェンは全身に魔力(まりょく)をまとった。

 分厚(ぶあつ)い毛皮から、幾筋(いくすじ)もの毛束(けたば)が浮きがり、刀身(とうしん)けてユノをねらう。


『その愚直(ぐちょく)さを(ひょう)して、ここで引導(いんどう)を渡してやろう。きみにこの世界は(こく)だ』


 銀毛(ぎんもう)やいばが降り(そそ)ぐ。

 ユノは地面をころがって、白刃(はくじん)猛攻(もうこう)から(のが)れる。


 (ほお)を。

 (うで)を。

 銀の(ひらめ)きが切り裂いた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ