表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【異世界転移】をやってみた《1》  作者: とり
 第1話 ユノ
4/92

4.特別待遇ですわ~



 ・前回ぜんかいのあらすじです。


 『主人公しゅじんこうのユノが、チンピラっぽい男にからまれそうになるが、からまれなかった』






 つぎの日。

 ユノたちは城へ行った。


 城門じょうもんにはふたりの兵士(へいし)がいて、訪問者を整理(せいり)していた。

 (ほり)にかかった橋のまえに、剣や槍、弓を装備した、年若い男や女が群がっている。


(お(しろ)って、どこもこんな感じなのかな?)

 しあいしあいする人たちを、ユノはながめた。

「おれが出ているんですよ」

 広場のすみにある立札を、セレンがゆび差す。


 ――魔王(まおう)討伐のため、勇士(ゆうし)(つの)る。我こそはと思うものは、【ペンドラゴンの(けん)】をるべし――。


「ペンドラゴン?」

ふるくからこの国を治める、王家(おうけ)です」

 そっとセレンはユノの手を引いて、もんに向かった。


「っと、そこの娘。悪いがその列の最後尾(さいこうび)に並んで――」

 門番もんばんの男は、セレンを見下ろすと顔をギクリとさせた。

 もうひとりの兵士に整備(せいび)を任せ、城のなかにすっんでいく。

 ほどなくして、彼はふたりの前にもどってきた。


「こ、国王(こくおう)陛下(へいか)より、『すぐに通せ』とのことです。どうぞ……」

 城内じょうないうながされ、移動しようとするユノたちのうしろから、

「ふざけんな!」

おれたちをどんだけ待たせてると思ってんだ!」

特別とくべつあつかい、反対ー!」

 わーわーと野次やじが飛ぶ。


 割れんばかりのブーイングのなかを、ユノとセレンは歩いていった。

 はしを渡り、王城のもんをくぐる。


「……順番じゅんばん抜かしできるって、セレンさんって、えらい人なんですか?」

 ふっと、セレンはユノに微笑ほほえんだ。

「ええ。神さまの次くらいに」




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ