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【異世界転移】をやってみた《1》  作者: とり
 第2話 クエスト
12/92

12.ギルド



 ・前回のあらすじです。

 

 『ユノがモンスターと戦う』






 ・・・・・・


 当初とうしょ、【コルタ】の(まち)への出発は、武器(ぶき)を購入した次の日に設定していた。

 しかし王都おうとを出てほどなくして、【ピース・メーカー】とばれる魔性(ましょう)はとおそわれ、あえなく撤退。

 ひとりでの(たび)は困難と判断(はんだん)し、別れ(ぎわ)妖精(セレン)の言った、【冒険者組合(ギルド)】をたずねることにした。


 もっとも、ユノには自分から人に声をかけるだけの度胸(どきょう)がなく、あらためて、単身(たんしん)での旅を決意けつい

 ギルド職員から、目的地に行くための推奨(すいしょう)レベルと、戦闘訓練(レベルあげ)のコツをまなぶのだが――。

 ギルドで、ユノはそのほかにも、冒険者(ぼうけんしゃ)としての基本を教わった。


 ――冒険者は、町の便利屋べんりやであると同時に、盗掘屋(とうくつや)でもある。

 ギルドに寄せられる、一般(いっぱん)市民(しみん)では達成困難(こんなん)な業務を請け負ったり、そうした『依頼(クエスト)』のない時には、大陸中――場合によっては、世界(せかい)全土――を遍歴(へんれき)して、廃墟化(はいきょか)し、化物の()となった古代(こだい)の建造物や洞窟(どうくつ)に、たからを求めてはいっていく。

 【魔王(まおう)】という、怪物を()べる存在が勢力(せいりょく)を得てからは、冒険者の仕事も、弱小国家(こっか)や、戦力のとぼしい町や村への派遣(はけん)主流しゅりゅうになった。

 それでも、一攫千金(いっかくせんきん)や、英雄への出世(しゅっせ)を夢見て、ボスモンスターの根城(ねじろ)攻略に仕事をしぼる業者ぎょうしゃは多い。


 ・・・・・・


 城下町(じょうかまち)のメインストリートを、ユノはあるいていく。


 ギルドの本部は、王都の中央(ちゅうおう)広場にっていた。

 赤い屋根の大きな建物で、正面玄関に、ペンドラゴン王国のシンボルである、(りゅう)(けん)をからめた意匠(いしょう)られていた。


 両開きのとびらをくぐって、ユノは、なかにはいる。

 一階(いっかい)は、依頼(クエスト)換金(かんきん)を求める人たちでごったがえしていた。 

待合用(まちあいよう)のテーブルは、もうすぐ日暮(ひぐ)(どき)ということもあってか、酒や食べものを持ち込んだ戦士たちで、居酒屋(いざかや)様相ようそうていしている。

 部屋のすみには、腰ほどの(たか)さもある、さかずき状の水鏡(みかがみ)があった。


 壁沿かべぞいに水鏡のほうへと移動し、ユノは静かな水面(すいめん)をのぞきこむ。

 ぴたりと()まった透明な水の表面(ひょうめん)に、ギルド登録時(とうろくじ)にもらったバングルをかざす。

 白い光がパッとって、腕輪(バングル)まった、石の数字(すうじ)わった。


 【13】から、【14】へ。


(まるでゲームみたいだ)


 ユノはふと、懐郷(かいきょう)めいた気持ちになった。

 もとの世界(せかい)での生活せいかつ――それを(おも)い出すことはない。


 だが、彼はふとした瞬間(しゅんかん)に、メルクリウスでは聞かない観念(かんねん)想起(そうき)することがあった。

 そしてその時には決まって、この世界に来たことに、一定いっていの喜びと、大きな安堵(あんど)を覚えるのだった。






 んでいただき、ありがとうございました。


 ※いくつかの表現ひょうげん修正しゅうせい・加筆しました。(以下は、加筆した文章ぶんしょう一例いちれいです)


 『もっとも、ユノには自分から人に声をかけるだけの度胸どきょうがなく、あらためて単身たんしんでの旅を決意。(中略)コツを学ぶのだが――』



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