六、依頼を受ける
街や国へ入るのにはほとんどの場合お金は要りません
お金がなくて入れないのを回避した
お金がないのでギルドで依頼というものを受けにきた。ギルドに入るときチラッと見られるのは慣れないな。
「依頼を受けに来たのですか?」
「そうだ、どうやれば受けれるのか?」
「あちらに貼ってある紙を剥がして持ってきてくだされば受けられます」
今、他の冒険者がその紙をバリッと剥がして隣の受付に持っていった。なるほど、あんな感じか。
「分かった、ありがとう」
「あ、ラトさん、明らかに自分より格上の相手には挑まないでくださいね、それで失くなってしまう方が昔に少しいたので」
「大丈夫だ、自分の強さぐらい分かっている」
「それなら大丈夫です、頑張ってくださいね」
さて、掲示板?依頼板?…依頼板にするか、依頼板に行き、張られているものを見る。
ゴブリン、薬草、草原ウルフ…ゴブリンしかわからないな。
「ラト、あまり分かっていませんね」
「うるさいな、エルだって分かっているのか?」
「分かりません、だから聞きに行きます」
そう言い、エルは受付に行ってしまった。依頼の紙でも見てるか。ゴブリンは十体倒して、小さい角を持ってくるのか。薬草は回復草を根本から引っこ抜いたものを五本、草原ウルフは十体で両方の牙だ。草原ウルフ何て見たことないな。
「戻りました、この依頼はですね…」
エルの話によると、ゴブリンと薬草は初心者向けのいつでも受けられて、なくならない依頼で、途中でやめても罰金がない、期限もない。完全な初心者向け。
草原ウルフとかの方はゴブリンなどと違い、初心者向けではあるが限りがある、罰金がある。少し上の初心者向け。
「なるほど、ところで依頼は同時にいくつも受けていいのか?」
「受けていいらしいです」
「じゃあ、慣れるためにゴブリンと回復草の依頼を受けるぞ」
「回復草が、何なのか分かっているのですか?」
「あ、どこかに書いてないかな」
分からなくてもサーチを掛ければいいのだが、そうすると違うものがほんの少しだけ混じるんだよな、千本に一本?一万本に一本?そのくらい。
「この依頼を受けたいのですが、回復草について何かありませんか?」
「それでしたらあちらの本棚をご利用ください」
「分かりました、ありがとうございます」
「ラト、あの本棚にあるみたいです」
「ありがとうエル!」
早速本棚を調べることにした。えっと薬草、薬草…これか?"初心者のガイド"自分が受ける依頼は初心者向けの依頼だったから書いてあるか?
ページをめくっていく。あった回復草について。
「見つかりました?」
「あったあった。このページだ」
書いてあるのは回復草とは、ポーションの原料として多く使われている。初心者の森でとれやすい。見た目はどんな草よりも濃い緑、少しの魔力を帯びているため魔力探査を掛ければすぐに見つかる。
「魔力探査か、サーチで見つかるからいっか」
「日が暮れるのも遅くありませんので早くいきますよ」
「了解」
俺たちは通ってきた門を抜け、歩いて数分の距離にある初心者の森に行った。まず採るのは回復草。
「回復草を探すぞ」
「濃い緑ってすごく分かりやすいですね」
「本当だ、サーチ掛けなくてもわかるな」
他の草よりも何倍も濃い緑だ、確か根っこからか。六本っと。劣化だっけ?しないためにアイテムボックスにいれとくか。
「六本採ったぞ」
「次はゴブリンです、確か、小さい角が持っていくところです」
ゴブリンは十体か、簡単だ。だが手では絶対に触れたくない。触れたら最後、一週間は臭いがとれない気がする。
「俺が五体倒す、エルも五体だ」
「分かりました」
サーチを掛ける、右に五体、左にも五体、ちょうどいいな、あれをしよう
「なぁエル、勝負しよう」
「どっちが先にここに倒して帰ってくるか、でしょう?」
「さっすがエル、じゃあいくぞ……今!」
範囲を絞り先に威圧で殺しておく、こうすると血が出なくてすむ、角は頭に生えているから風で切って、アイテムボックスにそのまま入れる、死体は周りに燃えないようにすぐ灰にする。終わりだ。
「どうだエル!」
「早かったですね、一秒遅れました」
俺の勝ちだ。あとはギルドに回復草と角を渡しにいけば依頼完了だ。走ってギルドへ行く。
「依頼はできたようですね、角と薬草を渡してください」
「分かった」
アイテムボックスから薬草と角を出す、受付さんが驚いていたが気にしない。
「123……丁度ですね、完了した印にギルドカードに情報をいれますので、ご提示願います」
俺の分とエルの分だな。印がたまると何へなるのだろうか。
「はい、終わりました、今のように印が貯まると上のランクへ上がっていきます。ランクが上がりますと、受けられる依頼の数が増えます」
「他にはあるのか?」
「他にはですね、~ランク以上だと割り引きされる、です、あと指名依頼があるかもしれません」
「指名依頼?なんだそれは」
「○○さんにこれを取ってきて欲しい、とか××さんにあれを倒して欲しいとかですね。断れますが、悪いイメージを持たれてしまうかもしれないので、少しめんどくさい依頼となります」
「あー、分かった。ありがとう」
「ではこちらが依頼の報酬となります」
「おぉ!ありがとう」
お金をもらった。五百円と言うらしい。お金か。はじめて持ったな。ドラゴンなんてお金要らないし。
「あっ、この近くに泊まるところってある?」
「ございます、大通りに木漏れ日という宿屋がございます、そこで出される料理が絶品です。行ってみては?」
「料理……ありがとう、そこに行くことにする」
木漏れ日か、大通りにあるのか。もう夕方だしいくか。受付さんに聞いたら食事含めて一泊三百円という初心者に優しい宿屋らしい。大通りについた。さてと、木漏れ日、木漏れ日…あった。
「エル、ついたぞ」
「はい、お金はしっかり持っているので早くいってください」
中に入ると料理とやらのうまそうな匂いがする。一階は料理を出すところのようだ。冒険者の人でいっぱいだ。
「こんばんは、お二人様かい?」
「はい、食事つきでいくらですか?」
「六百円と言いたいところだけど、初回限定で四百円にしてあげるよ」
「ありがとうございます」
優しそうなおばあさんだな。エルが話しているのを見て思う。
「一部屋しか空いていないがいいかい?」
「大丈夫です」
「ラト、終わりました、一部屋になりましたがいいですね?」
「問題ない」
階段を上り、前から三番目の部屋だ。中にはいると、寝る場所と白い何かと、人が一人入れるくらいの深さがある容器?なんだこれ
「これはトイレというらしいです。私たちには必要のないものです、これは風呂で、お湯で体を洗うらしいです。興味深いですね」
「風呂か、あとではいってみるか」
魔法ですぐきれいになれるが新しいものに挑戦するのも悪くない。入るには風呂を沸かすらしい、お湯をためる。時間がかかるため寝ながら待つとする、いろいろあり、つかれたから、ねる
そういえば他の投稿者さんはストックがあるみたいですね、すごい
ストックがないせいで更新ペースが遅い作者ですがこれからも応援よろしくお願いします。
評価ありがとう!!