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日常…

昇降口で靴を履き替え、学校から出て正門を抜けた

「すぐ家に帰りたいがやはり死ぬ事を知っているとどうやって死ぬのか気になる」

誰しも死にたいくはない、と考える

だけど俺は保健室にあったノートを見て考えた

「(怖いけど逃れる事が出来ない、なおかつ死ぬ時の記憶が抜ける、ならやる事は決まっている、死ぬ原因をどうにか突き止める)」

死ぬ時の記憶は抜けてしまう、だが朝見たノートに『物には干渉しない』、これは繰り返している時間でもノートに書いた事はリセットされずに残るとゆうことだ

なら俺は死ぬ間際にノートに書き残せば次の俺に託せるそう考えた

「(ま、単に家に帰るよりはどこか軽く寄るか、確かこっちにコンビニがあったよな、寄ってから帰るか)」

家より少し遠回りしてしまうがそのまま帰るよりかはどこかに行ってから遠回りしてでも帰った方が何か情報が掴めるかもしれないと思った


家から少し遠いコンビニにて俺は雑誌を立ち読みしていた

「(とりあえず普段通りで大丈夫か、警戒心かなり薄い気がするが実際いつ何が起こるか分からないからずっと気を張っていると疲れるからな…)」

コンビニ内では客が変わらず買い物に来る、俺は一応目を見張らせていた

「(もしかしたらいきなりコンビニ強盗に遭遇して殺人になりかねない……)」

しかし、約三十分程度居たが全く起こる気配も無く俺は家に帰ろうと思った

「(さて、飲み物買って帰るか…)」

雑誌を置き、ショーケースからお茶を手に取りレジに持っていった

「〇〇円になります」

「えっと〜、あ、あったちょうどかな」

「ちょうどですね、レシートはいりますか?」

「大丈夫です」

「ありがとうございましたー」

お茶を持ってコンビニから出ようとした時、中に入ろうとした人と肩がぶつかってしまった、ぶつかった人は男で黒いパーカーにフードを深く被っていて表情は見えなかった

「あ、すみません」

「チッ…」

男の人は俺に舌打ちをしてそのままコンビニに入っていった

「(怖っ、まぁ面倒事起こさないように何も言わないようにしよ)」

俺は一応早退した身もあってかここで面倒事を起こさない為にも何も言い返さずに家に帰った


家に着くと俺は自分の部屋に入った

カバンを机の上に置きそのままベッドの上に寝転び天井を見た

「はぁ〜、家まで帰ってこれた、あとは明日を迎えるだけ」

腕時計を外して天井に掲げた

「本当に俺は繰り返している時間の中にいるのか?」

無事に一日を過ごして、何事もなく家に帰ってこれた

本当に5月25日を繰り返しているのか、と疑問に思い始めた

「けど、このひび割れた腕時計……、なんか違和感がある…」

ひび割れた腕時計、俺は腕時計をどこにもぶつけた記憶がない、しかしこれだけでは時間が繰り返しているとゆう証拠にはならない、かと言ってこれまでノートに書いてあったこと、保健室の先生が言っていたこと、十華の様子がおかしかったこと、どれも本当だとは断言出来ない、ノートは可美奈が書いたかもしれないし俺が気づかない内に書いたかもしれない、保健室の先生は面白がって言ったのか分からない、十華はたまたま俺との話が噛み合わなかっただけかもしれない、どれも憶測でしかないが、逆に繰り返している時間も憶測でしたかない、だけど保健室にあったノート、あれの説明のしようがない時点で時間が繰り返している事を認めざるを得ない

「まぁでも今の俺は家にいる、交通事故に会うこともない、家から出なければ安全だ、5月26日を迎えることが出来る……少し寝るか…」

俺はまだ晩御飯には時間が早くまた可美奈がまだ帰ってこないので少し仮眠をとることにした


「ーーー……ちゃん!ーーお兄ちゃん!!」

「ハッ!!」

目が覚めた、ベッドの横に顔を向けるとそこには可美奈がいた

「もう〜、晩御飯の時間だよ」

可美奈は頬を膨らませ怒っていた

「あ〜…、悪い寝てた、今すぐに用意する」

「用意しなくて大丈夫だよ、だってもう私が料理しちゃったから」

「え?……え〜〜……」

「な、何よその顔は!!」

「いや、そのなんだ、可美奈の料理は正直下手くそだからあまり期待するもんじゃないかな、と……」

可美奈は一応料理は出来るが俺以下だ、妹である分出来なくて当然なのだが作る料理は壊滅的だ、美味くもなくやばいほど不味くはない、味が感じないレベルだ

料理における反応が一番困るタイプだ

「酷い!そんな事言わずに食べて!」

「まぁ可美奈が言うなら……」

「そうと決まればすぐに行く!」

可美奈は俺を無理矢理立たせてリビングに向かった


俺はどうやら約三時間程度寝ていたらしい、そしていつ間にか帰ってきた可美奈が寝ている俺を見て自分から料理をしたらしい

料理は肉じゃが、案の定味気があまりかんじられなかった

「ごちそうさまでした、可美奈やっぱ今度から俺がやるよ」

「ごちそうさまでした、むぅ〜、お兄ちゃんは妹が作った料理も食べられないの?」

「いや、そうゆう訳ではないんだが…、可美奈さっき自分で作った料理を食べてどうだった?」

「とっても美味しかったよ!」

可美奈は笑顔で答えた

「そうですか……」

やはり今度から俺が作ろうと思った

そしてそのあと俺が皿を洗って妹が風呂掃除をしたのち、交互に風呂に入ってから少しテレビを見て部屋に戻り布団にもぐった

「なんだ、明日が迎えることが出来るじゃないか、別に難しいことなんてなかったな…」

なんの問題もなくこのまま目を閉じて次の日を迎える、今日あった事が嘘のように感じたがもはやどうでもよくなり目を閉じようとした時に部屋のドアがノックされた

「お兄ちゃん、起きてる?」

部屋の外から可美奈の声が聞こえた

「ああ、起きてる、どうした?」

ベッドから起き上がらずに俺は部屋の外にいる可美奈に言った

「い、い、い……」

「い?」

「い、一緒に寝ても…、いい…かな?」

「………」

思考が停止した

「お兄ちゃん?」

「いやいやダメだろ、お前高校一年なんだし、それにれっきとした女の子だろ、たとえ妹でもダメだ!!」

「そっか、ダメだよね……」

可美奈は今にも泣きそうな声だった

「分かった、別にいいぞ」

「本当に!やった!」

妹は部屋に入ってきた、パジャマ姿で両手に抱えていたのは大きなクマのぬいぐるみを持っていた

「お前まだそれ持っていたのかよ…」

「うん、お兄ちゃんから貰った大切な物だから」

大きなクマのぬいぐるみは中学生時代に両親が別れた際に妹が夜に泣くことがあったためバイトして買ってあげたものだった

「全く、まだ子供だな」

「む!お兄ちゃんだって!」

可美奈は俺のベッドに入ってきて可美奈と俺の間にクマのぬいぐるみで二人と一体で寝る形となった

「(まだ寂しかったんだろうな…)」

妹が時折、両親の事を思い出して夜が眠れなくなるのだろうと思った

「お兄ちゃん」

「ん?なんだ?」

「お兄ちゃんは絶対に居なくならないでね」

「なんだそれ、俺は絶対に居なくならないよ」

「絶対だよ!絶対!」

「分かったよ、ほら寝るぞ」

「うん!」

俺は目を閉じ眠りについた

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