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三限目の異変

三限目は体育

女子は体育館近くに備え付けられている女子更衣室で着替えてそのまま体育館で授業

男子は教室で着替えてから校庭に出て授業

季節は5月とゆうこともありまだ少し肌寒い感覚だったが気にするほどではなかった

「なぁ零寺」

「ん?なんだ優人」

俺に話しかけてきたのは神田 優人(ゆうと)、高校に入ってから友達になった、特に毎日のように話すわけでもないだいたい話す時は十華がいない時だ、気を使ってるのかそれともたまたまなのか分からないが別段俺は十華と話してる時に話しかけてきても構わないと思ってる

「今日の体育は陸上だろ、なぁ俺と勝負しないか?」

「断る」

「なんでよ〜」

「お前陸上部だろ、俺に勝ち目はない」

「くぅ〜、そんな事言っといてお前速いくせに〜」

自慢ではないが中学では陸上部で短距離走をやっていた、その時はかなり速い方で県大会で入賞するほどだったしかし高校に入ってからは部活には入っていなかった

「それでもやらない」

「なぁなぁ頼む」

神田は手を合わせて必死に懇願してきた

「他の人とやれよ」

「いや!お前とやりたい!」

「やだ、やりたければ勝手にしろ」

「冷たいな〜、十華ちゃんには優しいのに」

「それは関係ないだろ」

「ちぇ〜、分かったよ勝手にしますよ〜」

神田はフラフラと俺から離れていった

なぜ俺がここまでして断る理由は前に神田と勝負した際にあっさりと勝ってしまい陸上部の部員達に入部するようつきまとわれたからだ、今でも時々あるが前よりは減った、神田はそこまで遅くはない、しかし俺の方が速かった

「(全く俺は部活をやってる暇はないんだ)」

俺は家の事情もあるため昔からのみたいに部活には専念出来なくなっていた、やりたい気持ちはあるが今は妹の可美奈を優先していた


体育の授業が始まり準備運動してから短距離走のタイムを図るために二列に並んだ

「二列に並んだが誰と走っても構わない、タイム計測はするからゴール地点で待ってる、じゃあ体育委員スタート合図を頼む」

体育の先生はゴール地点の横に立ちストップウォッチを持って待ち構えた

「良し…」

俺は一番後ろに回り靴紐を結び直していた

みんなはどんどんと走っていきすぐに俺の順番が回ってきた

「やっとだな…」

聞き覚えのある声が隣から聞こえた

「優人…、お前わざわざ待っていたのか?」

「もちろん、零寺は勝手にしろと言っていたから勝手に待っていただけさ」

「はいはい勝手にどうぞ」

俺と神田はクラウチングの姿勢になった

「位置について」

体育委員が合図をする

「よーい」

「ドン!」

スタートの合図と共に上体を起こして走り出す

短距離走は100mのタイム

俺と神田は最初は同じ速度だった

しかし先に前に出たのは神田だった

「(やはり優人は速い)」

神田は確かに速かった

それでもただで負ける俺ではなかった

俺は軽く息を吐き、息を整えつつ息を吐きならがら走った

すると再び神田と並んだ

そして次につま先では無く踵を意識した

走りは踵を重視する、つま先ではなく踵

「(この感覚久々だ)」

俺は陸上部の頃を少し思い出した

すると俺が神田の前に出た、そしてそのままゴールした

「ゴール!神田は10秒50、斎藤は10秒46、凄い…、さすが陸上部のエースだけはあるな」

「ハァハァ…くそ〜、零寺速すぎるだろ〜」

「ハァハァ……いや優人も速かったぞ……」

俺と神田はゴールしたあとにゆっくりとスピードを落としながら息を整えてから止まった

「斎藤は陸上部入ってないのか?」

体育の先生が聞いてきた

「ええ、はい入ってないです」

「もったいないな〜、入らないのか?」

「はい、やる事が他にもあるので…」

「そうか…、まぁ仕方ないな」

「すみません…」

「斎藤が謝ることではない、よしそれじゃあ残り時間は自由でいい」

先生が走り終わったみんなに残りの時間は自由と伝えるとみんなは喜んでそれぞれの事をした、サッカーをするグループや校庭の端の方で休む人など

俺も校庭の端の方で座って休んだ

「はぁ〜……」

サッカーをしているグループを見ながら考えていた

「(もし仮に可美奈に俺が陸上部入りたいと言ったらなんて言うんだろう…)」

そう考えていた

ーーー……かならず……ーーー

「!!」

立ち上がった

「(聞こえた、また、しかも次は『かならず』という言葉それに女の声)」

周りを見渡した、しかし今は体育で男子と女子は別、女子の声が聞こえるはずはない

だとするならばこの声は頭の中で響く声だった

「(女、聞いたある声だ…けれど思い出せない…)」

女の声であることは確かだった、しかし声の主が聞いたことある声だったが思い出せなかった

「零寺!!避けろ!!」

「え?」

突然、名前を呼ばれて振り向いたら目の前にはサッカーボールが迫っていた

瞬間に俺はサッカーボールが顔面にぶつかり気を失った

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