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《ビボ肉じゅるり☆⑥》


球体の内部に溜まったローション状の液体を採取しようと、しゃがみ込んだ俺の目前に転がり込んできたウ〇コ…


謎の脱力感に苛まれつつ、溜息をついたその時。


ピシっ!

ビシビシっ!!


球体に亀裂が走った。


「なっ!?卵だったのか!?」


この流れでは当然そこから雛みたいなモノが命がけで這い出てくるシーンを予想するが、それは見事に裏切られた。


ギョロン。


亀裂が大きく開き、そこには大きな瞳が上下左右を見渡していたのだ。


俺を見つけると、二つの球体は不気味な泣き声をあげてスリスリ攀じ登ってきた。


「ぼりゅ~♡」

「びりゅ~♪」


「こ、こ、こ、これは!、今まで謎とされていたビボルダーの繁殖情報!!!」

いつの間にか目を覚ましたエヴァンスが食い入るように俺たち?を見てメモを取っている。


「お前…親だと思われてるなこれ…」

まるで汚物を見るような表情で冷たくマーヴィックが言い放った。


「ま、マジかーーーー!!!」

絶叫する俺。


「ほぅ…、どれ、タンパク質含有量をみてみよう」

「なんでも筋肉に換算しようとするのやめろぉ~~~!!」

こんな状況でも真剣にボケ倒すアルドラにツッコミを入れる俺。


「今のところ敵意と害は無さそうだな…」


「よし、では救援作業に戻ろう」

3人はその場を離れ、倒れている魔導士たちの蘇生に向かった。


「どうすんだよこれぇ…」

幸せそうに俺の脛に頬?を摺り寄せるモンスター2体。


試しに頭?を撫でてみると、心地よさそうに答えた。

…不気味な泣き声で。


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