20.職場見学1=人外生産所+ド変体の集い (後編)
前回の続きでございます。
『レディース アンド ジェントルメーン
急遽、始まりました異種格闘技選手権。実況はわたくし、羅雅が務めさせていただきます。』
話についてこられないって?
私だって(いつものことながら)何故にこんな事態になったのか追いついていない。
司会をしている羅雅さんはひょろっとした体格で警備隊のガタイのイイ集団の中で浮いている。
人好きのする顔だな、笑うと右頬に笑くぼができて愛嬌があるっていうか。
すると私の心を読んだかのように隣に座る焚迅さんが疑問に答えてくれた。
「あいつのウリは俊敏さ。一見しなやかな体に見えるだろうが、脚の筋肉はすごいぞ。跳躍力で行ったら警備隊の中で適うものはいないな。」
カモシカのようだな。
今いる外演武場パート2は、先ほど見学したはパート1とは異なり観戦スペースがあった。
一番眺めのいい場所を陣取っての見学である。
が、普通に座っていては背丈の足りない私では競技を見ることができない。
ので、橙軌さんの膝に乗っけてもらい、懇切丁寧な解説付きのVIP対応を受けています。
もちろん飲み物も常に常備されております。
いやぁ~苦しゅうない。
良きかな、良きかな。
『まず登場するは、もり上がる上腕ニ頭筋。
体術では負け知らず 嶺仁選手。
なんと素手で薪割りができるという隠れ技があるとか。
ちなみに嶺仁選手、先日酒場で賭けで大負けし手持ち金がゼロになったそうです。』
酒場?!
この世界にもあるのか?!
行きたい!飲みたい!!
それに素手で薪割りってどんなだよ?!
解説にもあったようにぶっとい二の腕に割れまくった腹。
ボディービルダー泣かせな体だ。
首の太さは私の太ももぐらいあるね。
頬から額に走る傷がアンニュイな雰囲気を醸し出しています。
『相対いたしますは、警備隊いちの色男』
ブーブーとのブーイングが半端ない。
おいおいおい、仲間内に敵が多いぞ。
『外野、煩いですよ!!気持ちは分かります、俺も同感ですからね。
続けるんだから静かにしなさい。
こほん、え~改めまして、
西国の武器を得意としている 隆巴選手。
この武器は扱いが難しく、現在彼にしか扱えません。
ちなみに先日往来で3鬼(3人)の女性に誘われ、いつものことながら全員を袖にしたそうです。』
『いつものこと』なんだ……。
凄まじいな。
だったら……やっかまれても仕方ないか。
確かに警備部隊いちの色男は秀麗だ。
長い銀糸の髪が風に舞う姿は静謐な雰囲気を纏っている。
う~ん、男にしておくのもったいない。
日本だったら即スカウトだろうなぁ。
ソウとは違ったイケメンだけど私はあんまし好きではないかなぁ。
言っておくけど、女の人と見間違うばかりの美しさが悔しいわけではないからね!!
過去、彼は一体どれだけの女性を弄び、どれだけの男性の頬を悔し涙で濡らしてきた?!
気になって試合どころじゃないじゃないか?!!
『さぁ、この両者どのような試合展開を見せてくれるのでしょうか。』
『ちなみに……』からの解説って今必要だろうか?
まぁ、人柄(鬼柄?)はものっすごいわかったけど。
個性溢れる面々だ。
ってなことでここでようやっと思い至った。
今日初めて会ったのに何でか名前に聞き覚えがあるような気がしてたんだよ!
隆巴さんもだけれど羅雅さんも。
あれだ、女中さんたちの恋バナで出てきた名だ!!(詳しくは第15話参照)
ということは台所女中の紗那さんが勇気を出して声を掛けたモテ男っていうのは“警備部隊いちの色男”のことか!!
ほほ~、その後紗那さんとにゃんにゃんしたっていう目でしか彼を見れなくなってしまったぞ。
思い出さなきゃよかったかも。
心の声が思わず口に出てしまったようで香麗さんの解説が入った。
「男性とは思えないぐらいの流麗な顔立ちだな。」
「街に出た際女性が彼に集い店を1軒占拠した、なんて伝説も作ったほどらしいわ。」
「香麗さんもその1人とか言っちゃう?」
香麗さんの男性理想像ってのも気になる。
「まさか!!興味すらないわね。ミーシャはああいう男は好き?」
「う~ん、男は顔じゃないと思うんだよね。そもそも自分よりキレイな顔の男は嫌だ!!並んで歩いたら比べられちゃうじゃん!!」
イケメンってのは観賞用であって彼氏にはしたくない。
だからってブサイクが良いとは言わないけどさ。
まぁ、私の勝手な持論だけど。
「自分で自分は見えねぇんだからいいんじゃねぇのか?」
「ソコだよ!!」
「ドコだ?!」
「わかってないね、橙軌さん。複雑な女ゴコロを理解できない男はモテないよ。」
「そんなもんかねぇ。」
ちっちっち、と立てた人差し指を左右に振る。
「ミーシャは十分かわいいわよ。あの男なんて目じゃないわ。」
ソウを筆頭に香麗さんたちの私への評価はアテにならん。
色眼鏡が入りすぎだ。
「ソウを含め、燕浪さんや香麗さん、凛咲さんは私を過大評価し過ぎ。」
「私にとって剴暈以外は屑みたいなもんにしか見えないのだけど、ならミーシャにとって男の何処を重視しているの?」
凛咲さんのそれはそれで問題だな。
屑って……。
「先に言っとくけど私の勝手は意見だからね。男に大事なのはねぇ……」
ゴクっ。
息を呑む音、手に汗握る緊張感。
この場を支配する空気は張り詰めていた。
この時熱く語っていた私は周りの状況にまったく気付いていなかったが、その場にいる者は言葉の続きを待っているようで静まりかえっていた……らしい。
(←1番の感心ごとは試合なんてものではなく、誰かさんの男性基準にあるらしい)
「包容力!!」
「ほうようりょく?おまえさんにしてはふつうのもんを言いだしたな。てっきり突拍子もないことを言い出してくんじゃないかと思ったぞ。」
「何を言いますか!大事でしょ、包容力!!」
「そおういうもんかねぇ。」
「常に私のことを気遣い、大事にしてくれることこそが重要なのです。」
「今と大して変わんねぇと思うぞ。」
この言葉に私の中の何かがギラリっと光ったさ。
常日頃、私がどれだけ煮え湯と飲んでいると!!
言いたい事をの10分の1しか言っていないこの現状を!!(←コレで?)
「ど・こ・が?!」
「え?」
「“宝物”ってのは抱きしめたら背骨を折るほどにきしませることと同義か?!」
「え?いや……」
「“可愛い”ってのは頭を撫でる時に首をもぐほどにゆさぶることを言うのか?!」
「それは……」
「“愛でる”ってのは余すことなく全身を視姦するって意味だったってわけ?」
「えっと……」
「“心配”ってのは睡眠時の監視の為にまったく身動き取れない程の寝技を仕掛けてくることだってか?!」
「う~ん……」
「“世話”ってのは食事時に箸を喉奥に突き立てることまで含めてるということ?!」
「あの……」
「大事ってのはその対象者をこんなにもいらいらさせることなのかぁぁあああぁぁぁああぁ!!!!!」
「…………。苦労してんだな……。」
あぁ~なんか火がついてきた!
この会話を聞いていた周囲の静けさにまったく気付かなかった。
これだけヒートアップしてたらそりゃ無理もなかったんだけど。
「だからこその“包容力”。いかに私に事を思いやれる気持ちがあるかが大事ってこと。」
「わかったような、わからんような……」
橙軌さんをキッと睨みつけた。
「てっきり性格とか言い出すのかと思ってたぜ。」
「そんなの矯正すればなんとでもなるでしょ!!」
「そうかよ……」
「今のところちっとも上手くいってないのが腹立つけど」
「誰のことを言っているのかは頼むから言わないでくれ」
「ちなみに包容力には金銭的な包容も入ってるから。」
「夢も何もあったもんじゃねぇな。」
何を言うか。
しっかり者と言ってくれ。
『ごほん、え~、すみません。試合を続けさせていただいてもよろしいのでしょうか?』
いつの間にか試合は中断していたらしい。
「えっ?!あれ、ごめん。止めてた?」
「悪い。続けてくれ。」
橙軌さんの声で試合は開始。
けれど私はそれどころじゃない。
ここにいるみんな聞いていた?なんてことだ!!
恥だ、恥でしかない。
そんなことないか?恥なのはソウの方か?
部下の前で国主の醜態を晒してしまったようなもんだけど、私は被害者だし。
なら問題ないか?
それにあの声量では全員の耳に入っていたわけがない。
大丈夫、大丈夫なはずだ。
(←自分に異常な執着心を見せる鬼を甘くみてはいけない)
「ミーシャ、思考の渦に嵌っているところ悪いんだが、試合も見てやってくれないか?みんな今日を本当に楽しみにしていたんだ。いいところを見せようと珍しく鍛錬に励んでな。見ていて愉快ではあったが。」
「あっ、そうか。ごめんなさい。」
愉快?鍛錬しているだけなのに?
それよりも試合に集中しよう。
わざわざ開いてくれているんだしね。
けど、いつの間にか第1試合終わっているんですけど……。
結果すら見ていなくてすいません。
しかし皆さん、忘れてはいませんか?
“スイカ狩り物語”でも話したように私はアクションシーンが苦手なんですよ。(詳しくは第7話参照)
特に流血のある暴力シーンがまったくのダメなヘタレです。
スイカ狩りから始まり、壮絶兄弟喧嘩にぶどう捕り物帳。
うん、なんのこっちゃな事件簿だ。
人間慣れるもんなんですよ。
がんばりましたよ、途中までは。
今回はだいぶ長いこと試合を観戦できたと思う。
「焚迅さん、私にはどうにもこの競技から鬼気迫る勢いが感じられるんだけど、いつもこんなもんなの?」
「いや、今回は特別だな。」
「???」
「競技開始前にどうにも浮ついた空気が目に余ったからな。ちょっと触れを出しておいた。」
「へぇ~、どんな?」
「『成績を来月の賞与と次の昇給の査定対象とするからがんばれよ』ってな。」
“大人の事情”ってヤツか……。
『まぁ、今回はそれだけじゃないだろうけどな。良い所見せたいってのでやる気に拍車がかかったか。』という焚迅さんのセリフは周りの声援に掻き消されて私の耳に入ることはなかった。
申し訳ないが、がんばって観戦したからと言って詳細に語れるわけではない。
(←威張って言う事ではない)
なので詳細は御想像におまかせするが、なぜに地面が抉れるほどの溝やクレーターができるのかという理由は分かった気がする。
繰り出す一撃の威力の凄まじいことなんのって。
ゲームや漫画の世界を目の当たりにしているようなそんな技の応酬。
現実で見るとマジないわぁ~。
決勝戦を迎える前に競技場がもたずにトーナメント終了。
そりゃあんな一撃必殺無差別大量殺戮技の撃ち合いしてりゃそうなるだろうさ。
まぁ、全員1戦は試合をしているから給料の査定はできている……のか?
そのうちリアル“か○はめ波”を目にする日がくるかもしれない。
そんなこんなな1日職業見学会は終了した。
最後は駆け足での説明となったが、私の意識混濁状態ではこれが限度だ。
えっ?もの足りない?!
う~ん、ならば別の誰かに頼んでください。
『異種格闘技選手権』の後、警備部隊全員と一緒にご飯を食べた。
話に聞いていた従業員用“食事処”でご飯を食べてみたかったというささやかな夢の実現である。
ソウには伝言を頼みましたよ、『今日は別々で』ってね。
押しかけてくる可能性がありすぎたから『立ち入り禁止』も付け加えておいた。
ソウと一緒じゃ“食事処”のメニューじゃなくなっちゃうだろうし、この場を崩されてしまうのは目に見えている。
部屋へ戻ったときの様子が手に取るように想像できるが考えないようにしよう。
ここのメニューも楽しみにしていた一つなんだからさ。
「今日の試合はどうだったスか?」
「興味深かった。武器ってあんなに多種多様にあるのも知らなかったし。」
「興味を持ってもらえたならよかったっス。途中顔色が悪そうに見えたから心配してたんスよ。」
司会を務めていた羅雅さんと先に席に座ってみんなが到着するのを待つ。
橙軌さんと焚迅さんは会場の破損状況を調べに行っていてここにはいない。
ここは大衆食堂のようになっていて、日本となんら変哲ない作りになっている。
不便なのは椅子が高くて登れないってことと、机が高くて座ったままだと届かないってところだ。
椅子には羅雅さんに抱えて乗せてもらい、机との距離はクッションを引きつめてなんとか対応した。
微妙に不安定でぐらぐらするが、ここは堪える。
悔しさのあまり、目から雨が降りそうになった。(くすん)
羅雅さんは細い目が笑うと余計に細くなり、マンガのにっこり目になる。
ずっとにこにこ笑っている。
するりと人の懐に入ってくる質だと思った。
この表情が標準仕様だというのなら警戒心を抱くのは難しい。
諜報とかに向いてそうだけれど、警備部隊での実力は№3だというのだから見掛けに騙されてはいけない。
「今日は参加してなかったね。」
「そ、俺は前回優勝したっスからね。今回はお預け。」
「前回の優勝者は出られないの?」
「優勝したことへはツッコんでくれないんスね。優勝者は1回試合出場停止が決まりなんスよ。」
「だから司会してたんだ。橙軌さんや焚迅さんが出ないのはなんで?」
「隊長・副隊長は実力がケタ違いだからな。昇給試験試合にしか出てこないんだ。」
「そうそう、あの方らは別格なんだよ。」
「羅雅も強いが、副隊長と比べると雲泥の差があっからなぁ。」
「それを言っちまうと俺たちなんて地中にめり込んで差が開いちまうだろ。」
わいわいと隊員たちが次々に会話に入ってくる。
汗を流してきてみんなすっきりした顔をしている。
手にはそれぞれセルフサービスで注文した料理。
皿の大きさもさることながら量もこんもり山になっている。
見ているだけで胃もたれしそう。
私の分量は言わなくても厨房内はわかってくれていてきちんと適量を出してくれた。
阿吽の呼吸ってスバラシイ!!
「試合の続きは明後日に延期だってよ。」
「まぁ今回は特に派手に壊したからな。」
「しゃぁ~ねぇよ。気合入っちまうってもんだろ。」
「まぁな。目の前で見られてたんじゃぁな。」
えっ?それって私のせいですか?
査定の為にがんばったとかじゃなくて?
明後日にはあの無残な状態の外演武場が復活するってことですか?
ほかほかの食欲をさそう匂いが鼻をくすぐる。
さっそく箸をつける。
ちなみに今日は“魚尽くし定食”に決定。
元の姿はどんなのかは知らないが調理後の見た目と味は文句なしに美味しいので深くは考えない。
「お疲れさまです。今日は皆さんかっこよかったですよ。」
「ほんとか?!がんばった甲斐があったなぁ。」
「俺のも見ててくれた?」
「キメた技は今日の為に編み出したものなんだぜ。」
口々に話しかけてくれますが、みなさんすみません。
正直最初の試合すらマトモに見ておりません。
気がつけば最後の試合終了の音が鳴っていました。
目を開けながら意識が吹っ飛んでいたみたいです。
このシラスと胡瓜の酢漬けうま~。
シソの葉とマッチしてさっぱりしている。
シラスは小さくて柔らかいって思っていたのは私の勘違いか、コリコリしてるけど。
考えない、考えない。
羅雅さんに話を元に戻してもらう。
世話焼きなのか空になったお茶を注いでくれる。
ご丁寧にどうも。
「で、話を元に戻すけれど、昇級試験試合って?」
「5年に一度、春に行われる一大行事だよ。」
「そこで警備部隊全隊員、総当たり戦で戦うんだ。」
「なかなか見物だぞ。」
「勝てなくても各々で特化した戦い方とかで次の配置とかが決まるのさ。」
「次はちょうど来年だね。」
「きっとおもしろいぞ。絶対に見に来いよな。」
来年って。
見に行くことは絶対ですか。
今度は目を開けながら意識を失いつつ、拍手もできる技術を習得しておくべきか。
この粕汁もいいなぁ。
温かいから体に染み渡る。
味付けが濃すぎず、ちょうどいい。
魚は鮭じゃなさそうだな、身が黒いんですけど……。
考えない、考えない。
こぼれた汁を拭う溜めに布巾を用意してくれる羅雅さん。
すいませんねぇ。
「へぇ~、橙軌さんたちってそんなに強いんだ?」
「隊長・副隊長は任に就いてから一度も代替わりをしたことがないんじゃないか?」
「それってどのくらい?」
「さぁなぁ。いちいち年数なんて数えてないだろうし。そういうことには頓着しない性格だろうしな。」
「副隊長なら覚えてるんじゃないか?」
「前隊長ってのもそりゃぁ強かったって聞いてるぜ。それでも隊長には敵わなかったからすごいよなぁ。」
「あぁ、憧れだよな。」
ほぅほぅ。
橙軌さんは漢にもよくモテる、とな。
あっ、この魚の焼き物うめぇ~。
骨がでかいな、おい。
身をほぐすのに楽だが、この骨の大きさって体長どんだけだ?
考えない、考えない。
思わずカラン、とお箸を落としてしまった。
羅雅さんはすぐさま厨房に私専用の換えの箸を持ってきてくれた。
ありがとうございます。
さっきからオカンがいるよ。
「この国で一番強いのは橙軌さんってこと?」
「いやいや、そこは王だよ。」
「そうそう、あの方に勝てるのはきっとどこを探してもいないぜ。」
ソウが?
刀を持っているよりも(私にくれる)花を持っている記憶しかない。
うん、やはりナゾだ。
私が圧倒的に少な量を食べきっていないのにもう周囲は食後のお茶を啜っている。
なぜだ?!
「ゆっくり食べたらいいよ。」
「よく噛め。」
「食後に甘味も食うか?」
く、まだまだ食については奥が深いぜ。
ここでも子どもの如く世話を焼かれたがもう慣れたぞ。
温かい目で見てくるのにも慣れたぞ。
私は悲しくなんてないぞ。
ないったら、ない。(泣)
そういや、燕浪さんとソウがしきりに心配していた”ド変態”。
そんな奇抜な面々には見えない。
今日は偶然出会わなかっただけなのか?
あの両者が心配性なだけなのか?
明らかに後者だろうと検討をつけて差し出されたデザートを貪った。
その遥か後方で怪しい集団とそれを必死になって隠している一団がいることにまったく気付いていなかった。
気付きたくなくて視界から締め出してしまっていたのかもしれない。
しかし最後の最後で目が合ってしまったのは私の運もここまでということか?!
これなら最後まで気付かせずにそっとしておいてほしかった。
残念至極。
食事処を出る際にこんなことになるなんて!!
「はぁはぁはぁ、可愛いなぁ」
「あぁぁ女神だ」
「撫で撫でして頬ずりしたい」
「いい匂いだ」
「あぁ、踏みつけられたい……」
最後のセリフってどうなの?!
それは凛咲さんの役目だ!
「オマエらどけっ!!」
「煩い!ずるいぞ。俺たちだって彼女を身近に感じたいのに」
「そうだ!微笑み掛けてもらいたいんだぞ」
「なじられたい……」
だから末尾のセリフだけテイスト違うし!!
やっぱり変態は存在した。
あわや乱闘というところで隊長と副隊長に救出されたさ。
当分警備部隊へは顔を出さないようにしようと思う。
テイストの違うセリフの発信源とかち合わない様特に注意しようと思います。
その後誰がチクったのかは知らないがソウがやけに『お金の心配はいらないからね』と金銭面について主張し、やけにアピールしてきたことは余談である。
正直どうでもいい。
それよかその他の私の苦情は丸々無視ってわけね!!
ちくしょう、覚えてろ。
必ず報復してやるからな!!




