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#1 マッケンジーとディーサイド 8

警視庁捜査一課から退職し探偵社を立ち上げ、その後引退した男が血なまぐさい生活から切り離された落ち着くBARを見つけたところから始まるストーリー。


縁を切ったはずの世界から舞い込む事件がまとわりつく……


BARから出ずに推理するテレワーク探偵のミステリー。

「けど偶然とはいえ面白いですね、この水もイギリス産だなんて。」


ひとしきり笑った後で彼が言う。

 

「この水、も?」

 

「ええ、この水も」

 

「ここまでの話の流れでイギリス他に出てきてないじゃないか。この水とどれが繋がっているの?」


私がそう問いかけると彼が素っ気なく言う。

 

「遺書を書いて車を乗り捨てた会社役員の男ですよ。イギリス人ですから」

 

「え?横浜育ちなんじゃないの彼は」


「出身はイギリスなんですよ。で生まれて間もなく横浜にきたと」

 

「てっきり日本人しか登場人物いないと思い込んでたよ」

 

「あれ、言ってませんでしたっけ?」

 

「言ってなかったね、今初耳だね」

 

イギリス国籍で横浜育ち、なんとも気取った設定で会社役員だった男、か。歳をとってもモテたに違いない。それは確かに愛人の一人や二人いてもおかしくな…

 

「待てよ…イギリス国籍で横浜在住…?」

 

差し出されたチェイサーの中の氷がカランと音を立てて溶け、崩れた。

 

私の中で積み上がっていた何かが瓦解したのとほぼ同じタイミングで。

次回へ続く

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