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#3 悪魔の取り分 15
警視庁捜査一課から退職し探偵社を立ち上げ、その後引退した男が血なまぐさい生活から切り離された落ち着くBARを見つけたところから始まるストーリー。
縁を切ったはずの世界から舞い込む事件がまとわりつく……
BARから出ずに推理するテレワーク探偵のミステリー。
「全部を見なくてもいいかもしれない。ある一つのケースを見れば」
「ある一つのケース?」
「ああ、まず最初に楽器を持ってる全員を奈落の下に集めてある指示を出してくれ。その指示というのは…」
ひとしきり説明を全て聞いた彼は納得した様子の声で
「わかった。また折り返すよ」
そう言い残して電話を切った。
「先生、本当にその方法で犯人が蛇を持ち込んだんですか?」
本山さんがカウンターの向こうでそう聞いてきた。
「ああ、多分ね。そしてそれができたのはおそらく一人しかいない」
私がそう言い終えたと同時に河口君が
「先生、もしもメンバーに犯人、いや犯魔人がいたらどうすれば…?」
「君はあくまで言い方にこだわるよね。相手が悪魔なだけに」
そんなやりとりをしながら小一時間は経っただろうか。再び私の携帯が鳴り、電話をとると彼からだった。
次回へ続く




