#3 悪魔の取り分 7
警視庁捜査一課から退職し探偵社を立ち上げ、その後引退した男が血なまぐさい生活から切り離された落ち着くBARを見つけたところから始まるストーリー。
縁を切ったはずの世界から舞い込む事件がまとわりつく……
BARから出ずに推理するテレワーク探偵のミステリー。
「私は何から何までおかしいとしか思えないけど何が?」
「他の人、いや魔人たちは普通なんですがなんかいつもよりもイービルに元気がないような…」
「私はそのいつものがわからないからなんとも言えないけど…こんなに裏声まで使って熱唱しているのに?」
画面上の元気がないとされる男は奇声を発しながらスタンドにしがみついて叫んでいる。
「いえいえ、こんなもんじゃないんですよいつものイービルは。今日はまだ一回も逆立ちしながら歌ったり火を吹いたり一輪車にのりながら歌ったりしてない!おかしい!」
「どっちかって言うとおかしいのはいつもの方だろ、あと君もおかしいわ」
どうやら大道芸人のようなバンドらしい。
「なんか顔色も悪いように見えますね」
心配そうに画面を見つめる河口君。
「真っ白に塗りたくってるのによくわかるね君は。」
顔色はわからないものの確かに表情は苦しそうに見受けられる。それはヘヴィメタ…いやヘヴィメタルという激しい音楽を歌っているだけではないのだとしたら今彼に何が起きているのか私にはまだ見当もつかない。
そうこうしているうちに
「あっ」
河口君が小さく声をあげたと同時に画面内のイービル小倉がステージの上で力尽きるように倒れ込んだ。
次回へ続く




