♯3 悪魔の取り分 4
警視庁捜査一課から退職し探偵社を立ち上げ、その後引退した男が血なまぐさい生活から切り離された落ち着くBARを見つけたところから始まるストーリー。
縁を切ったはずの世界から舞い込む事件がまとわりつく……
BARから出ずに推理するテレワーク探偵のミステリー。
ステージ裏かどこかにいるのだろう。厳かな管楽器隊の音が初めに鳴っていたのがギャーン、ジャーンと騒々しい音とともに画面の中央に無数の蛇のレプリカが巻かれたマイクスタンドが床から競り上がってきて
ステージ上から五本のロープが吊り下がりそれぞれに人影がまるで訓練された消防士のようにするすると降りてきて楽器を構えたりドラムに腰掛けたり。そして蛇のスタンド前に降り立った歌舞伎のような白塗りメイクの男が高らかに笑い声をあげて話し出す。
『フハハハハハハ!魔界の入り口へようこそ諸君!』
「きた、イービル皇子!」
『今宵は全世界が魔界の入り口のドアを開けるように中継でお届けしよう…!』
私は画面の中の地獄をイメージするような岩の模型が置かれたセットと機材が入り乱れたステージをただ呆然と眺めていた。
『この曲で皆魔族の洗礼を受けるが良い!【魔界の御曹司】!』
白塗りの男のひとりがそう叫ぶと他の四人が激しく首を振りながら耳をつんざくような騒音のような演奏を始めた。
少しだけのけぞってしまい耳を塞ぐ私。
騒音に乗せて中央の男が叫ぶように歌う。
次回へ続く




