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♯2 甲州 5
警視庁捜査一課から退職し探偵社を立ち上げ、その後引退した男が血なまぐさい生活から切り離された落ち着くBARを見つけたところから始まるストーリー。
縁を切ったはずの世界から舞い込む事件がまとわりつく……
BARから出ずに推理するテレワーク探偵のミステリー。
程なくして再び電話が鳴り、私へと受話器が渡された。
「先生、わかりました、その日息子さんは朝から放課後まで学校にいたそうです。担任の教師がそう証言しています」
「そうか。わかったけどあのね、今度からそういうのは事前にもっと調べておいてから私にかけてね」
「はい、気をつけます」
「ていうかそもそも私に電話かけなくてもいいようになってね。今回は力を貸すけど」
「す、すみません…精進します…」
ふう、とため息をつきながらも私は気を取り直して続けた。
「ということは放課後から帰宅途中のどこかでその子は誘拐されたとみていいだろうね」
「そうなりますね」
「それとね、ひとつ気になったことがあるんだよ」
「なんですか?」
次回へ続く




