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エルダーストリア‐純白彩加の魔勇譚‐  作者: 秋山静夜
第一譚:無垢純白の勇者譚
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第4話 依頼達成?

「────さて、」

 重苦しい声が響き渡る。


 先ほど、賢王グシャが白銀の勇者への依頼をしてからまだ半日も経過していない。

 しかし、この謁見の間に漂う空気は彼女が出立する前よりもはるかに重い。


 いや、どちらかと言えば()()()()と言った方が正確だろうか。



「今回私が勇者に依頼したのは、我が国に10年前から居座るあの城の主の討伐であったな?」


 現状を確認するために、王からの質問が飛ぶ。王の両脇にはやはり二人の騎士が整然と控えており、一切の虚偽を許さない圧を放っていた。


「……そ、そうです、ね」


 それに対する答えは弱々しい。頬もピクピクと引き攣っているようだ。


 つい先ほどまで賢王に対して毅然と向き合っていた面影は微塵もない。いや、面影どころか()()()()()()()()()()()()()()()()!。



「ふむ、ひとまず私の記憶に間違いはないらしい。確かに依頼は果たされたようである。現場に確認に行かせた兵士からもかの城は()()していると報告を受けている。僅か半日足らずで城の主を討ち取るばかりか、城までをも跡形もなく破壊してくれるとは、流石勇者と言う他ないな。」


 そう、今賢王と話しているのは勇者であり、彼女は王から受けたオーダーを完璧以上に果たしている。


 つまり、今ここで気まずい原因となっているのはそんなことではなく、


「しかしだ、私は王命を出した身としてどうしても確認をせねばならない。貴様は本当にあの『勇者』で間違いないのか?」

 賢王から飛んでくる根本的な疑問。


「……はい」

 それに返答する声に覇気はない。何しろ答えた本人こそ今の状況が理解しきれていないのだ。


 何故?


 どうして?


 さっきここを出立したときには、あの王の姿はここまで大きくはなかったのに、と。



「それならば問いを重ねよう。貴殿が勇者イリアであるというなら、何故そのような()()の姿になっているのだ?」


 威厳を伴って玉座から響く声は、身長の縮んだ今の彼女には、まるで天からの声のように威圧的に感じられてしまう。


 そう、今の彼女はここを出立した時よりも身長が縮んでいる。

 いや、そればかりではなく、声も、体形も幼くなり、今の彼女は10歳くらいの女の子の姿になっているのだった。

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