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エルダーストリア‐純白彩加の魔勇譚‐  作者: 秋山静夜
第四譚:理念夢想の人形譚
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第118話 人形の苦悩、辿り着いた答え

 星を斬る。


 口にすれば何とも荒唐無稽(こうとうむけい)だ。


 しかし、それに挑むとなればさらに雲を掴むような話だった。



『シロナはもう、誰の命も奪いたくないんだね』


 然り、すでにこの身は奪った多くの命の怨嗟(えんさ)で呪われているが故に。


『だけど、何かを斬る、ということから離れることもできない』


 然り、この身はその為に生み出された。その熱情を裏切ることは許されない。



『そう、それなら星を斬るといい。天に瞬くあの星じゃない。世界の(いしずえ)たるこの星を斬るの。斬れないモノに挑むことで何も斬らない結果を生む。…………斬るモノを選べない剣士なんて未熟もいいとこだけど、────いいよ、私が許す。シロナは未熟なままで誰よりも高いところに行っていい』


 何を斬るかで迷った結果がこの体たらくだというのなら、常にたった一つ、挑むのも烏滸(おこ)がましいほど大きなモノを斬れと彼女は言う。


 納得も理解も人形たる自分には難しい。


 だが、彼女の在り方が、自分を人形だと知った上で向けられた信頼が、


 明日を夢見ることを諦めさせてくれない。



 夕焼けに、消えゆく彼女を思い出す


 忘れられない、時の残光


 いまだ振るうは 機械仕立ての輝剣(きけん)なり

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