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監視衛星が万能すぎた件について

 翌日。

 朝食をいただき一息ついた所で、僕とアイラはインディさんに呼ばれ、昨日の部屋に通される。

 中にいたのはインディさんだけだった。


「世間話。調子はどうかな?」

「お陰様でぐっすり眠れました。ありがとうございました」


 ジョーンズ家が好意で用意してくれたフカフカのベットでぐっすり休めた。

 お陰で蓄積していた疲れを完全にとることが出来た。


「それは何より。ロストワールドで活動を考えているそうだが、具体的に何をするのか決めているのか?」

「古代遺跡の探索をやってみたいと思っています。生活費を稼ぎながら自分に宿った<ロストテクノロジー>について知りたいと考えています」

「なるほど。だったら当家も微力ながら君達に協力出来る。当家は考古学────遺跡発掘を家業としている。潜りたい遺跡があるなら大抵の所は口聞き出来ると思うけど、潜りたい遺跡はあるかな?」

「渡りに船じゃない。テオ、よかったね」

「うん」


 テーブルに1m四方の地図が広げられる。

 地図を見てアイラの表情が曇る。遺跡を示す赤丸が10箇所程つけられていたためだ。


「沢山あるわね。どこから潜った方がよいと思う?」


 アイラが手を組んで困り果てている。確かに悩ましい所だ。総当り方式で攻略するのも一つの手だけど、闇雲に潜って何も成果を上げられなかったら目も当てられない。何か良い方法はないかな?

 ───あった。テオドール思いつく。『監視衛星』使えないかな・・・?


「もしかしたら目星をつけられるかも。この前覚えたスキルを使ってみるよ」

「ああ、4つ目のスキルね。結局どんなスキルだったの?」

「『監視衛星』というスキル。『衛星』っていうのが何なのかわからないけど、『監視』という言葉が含まれるということは遠見の術の類じゃないかと思う」

「この目で<ロストテクノロジー>を拝めるのか。是非使ってみてほしい!」


 インディさんが興奮気味に唾を飛ばしながら食いつく。好奇心の強い方だ。


『ロストテクノロジー!』


 『監視衛星』を使ってみると、僕の視界が暗転する。


「わっ!?」

「テオ、どうしたの!?」


 自分の視点が室内から上空、鳥の目線に変わった。これはどこだろうか?────あ、ジョーンズ家の屋敷を見下ろしているんだ。

 更に目線の高度が上がっていき────自分たちのいる大陸の全容が見える。────世界は丸く出来ているんだ。

 今まで知らなかった大陸、世界の秘密が目の前に広がっている。凄い!!


『お探しのものは何ですか? 検索ワードを入力してください』


 脳内で例のシステムメッセージ(女性の声)が流れてくる。

 目的地を願えばいいのかな?『ロストテクノロジー 遺跡』これでどうかな?

 ────暫くすると大陸の一点が赤く点滅してる。座標が定まると視線の高度がどんどん下がってゆき、雲の下、鳥の目線と変わらない位置になってゆく。ここはどこだろうか?


「ロストテクノロジーと関係ありそうな場所がわかりました。でもここがどこなのか分かりません」

「えっ、凄い!!」

「場所は、場所はどこなんじゃ!?わ、儂にもテオドール殿が見えている風景を見せてもらえんか!?」


 見せれるなら見せてあげたいけど、そういうこと出来るのかな?

 ん?オプション機能??────これかな?


「キャッ!?」

「うおおおお!!!素晴らしい。素晴らしすぎる!!!」

 

 僕が見ている風景を空間に映し出した。インディさんが子供みたいに目をキラキラ輝かしている。

 アイラは驚きすぎて唖然としている。


「テオは本当に何でもアリね」


 映し出す場所を固定化させて自分自身の視点を室内に戻す。

 このスキル(監視衛星)、もしかしなくてもレアスキルなのではないだろうか?投石やガトリングガンのような攻撃力こそないが、例えば、戦争でこの力を使った場合、戦局を一変させてしまうだろう。なるべく信用出来る人以外には見せない方が良いかもしれない。


「場所に心当たりありますか?」

「ふむ・・・、およその場所なら分かる。───おめでとう。新遺跡の発見じゃ。学会に君の足跡が残るよ」

「テオやるじゃない。遺跡を潜る前から功績あげちゃったわよ!」


 こうしてインディさんに具体的な場所を教えてもらい新発見した遺跡に向かうことになった。

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