ウンコブレード
「うーん、うーん」と母が何やら悩んでいた。
「どうしたんだ、私の母よ」と訊いてみる。
すると母は天に向かって浣腸のポーズをした。
ようするに便秘らしい。
秘めたる便らしい。
つまりウンコが出ないということだ。なんてことだ。
ウンコが出ないということは実に嘆かわしいことなのだ。
なぜならウンコが出ないとお腹がスッキリしない。
後ろからのプレイもできないのだ。
実に嘆かわしい。
は。
そういえば最近の母はぶくぶくぶくぶく豚のように太っている。
は。
まさか。
古いウンコが栓となり新しいウンコを溜め込んだ末の結果がぶくぶくぶくぶくママンなのではないか。
私はそんな仮説を立ててみたのだ。
しかし。
仮説はあくまでも仮説。
ようするに、実証するほかあるまい!
「浣腸!」突き刺した。
「があ。がっ、糞!」
「んんん、んんんんんん、実に面白い」
指先に内側の秘肉とは明らかに違う触感の、何かがぶつかった。
「貴様か! 貴様なのか! 栓んんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんん!」
「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
ずぼん。
指が急に、開放感に満ち溢れていた。
その手を見ると、そこには。
ムービーが終了し、画面の勇者の足元のモノローグに
「勇者は ウンコブレードを 手に入れた!」と表記された。
更に、「勇者:このダンジョンには もう用はない」と表記された。