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第二十二話 ダンジョン「アークトゥルス」攻略!

第二十二話です!ラルクのチートっぷりをここからガンガン出していきます!

 特訓を終えた翌日、僕はダンジョン「アークトゥルス」に向かっていた。今日も「アークトゥルス」の前には冒険者が数パーティおり、ソロの人はいなかった…寂しくなんかないから…。

 ということで(?)僕は一人で、ダンジョンの中で自分がどれだけ強くなったか確認することにした。


 ということで第一層。さっさとボス部屋に向かおう。


「『手加減』…『神速』!!」


 一瞬で階層ボス部屋の前に着く。扉を開けると、今回は普通のゴブリンファイターがいた。


(油断は禁物だ…いくぞ!)


 スキル『縮地』を使い、一気に距離を…パァン!


(あれっ?)


 一瞬、何が起こったかわからなかったが…恐らく自身の『縮地』が予想以上に速くて、ゴブリンファイターにぶつかったのだろう…ぶつかった?パァンってなったけど…


 そう思って下を見ると、上半身の破裂したゴブリンファイターの死体があった。これは推測だが、どうやら…当身で倒せてしまったようだ。というか、そうとしか考えられない。


(僕もしかして…相当強くなってしまったのでは…?)


 そう思った僕は、少しの期待を胸に行けるところまで行ってみることにした。



 第二層


 一層と同じつくりだが、出てくるモンスターが少し強くなり、ホブゴブリンとゴブリンの出現率が同じになる…らしいが、そんなのは無視して一瞬でボス部屋に向かう。


 ボス部屋にいたのは、ホブゴブリンファイター。僕の宿敵だ…ったはずなのだが、当身で吹き飛んだ。


 第三〜五階層


 第一層、第二層と同じつくり・同じモンスターが出てきた。ただ、下に行くにつれてホブゴブリンの割合が増え、第五層ではホブゴブリンしかいなかった。


 第三、四層のボスはホブゴブリンファイターだったので当身で吹き飛ばしたが、第五層のボスはゴブリンジェネラル…推奨レベル18のモンスターだ。

 こいつは苦労しそうだ…と思ったが、当身でギリギリ原型を留めるくらいのダメージを受け、絶命した。



 第六〜十層


 この階層は、広い草原となっていた。ボス部屋を見つけるのは苦労しそうだが、こういう時のためのスキル『索敵』だ。僕は魔力を広げ、ボス部屋を探す…あった。右斜め前。直線上に人はいない。だったら…


「『神速』…『縮地』!」


 はい到着。ボスはシャドウウルフ。推奨レベル20の、攻撃力の高いモンスターだ。僕はこいつに当身で突進する勇気は持ち合わせていないので、『投擲』で遠距離で戦うことにした。


「くらえ…『投擲』!」


 どのくらいの威力かの実験も兼ねて全力で投げた。

 その石は『衝撃波』を出して、肉眼で捉えられないシャドウウルフにぶつかり…貫通した。当のシャドウウルフは脳天を貫かれて死んだ。それを見て僕は唖然とする。なんだこれ…物凄く……


「速くない!?後なんか投げるとき変な感じしたな…」


 何か壁に遮られる様な感じがしたが、まぁ大丈夫だろう…違和感があるが『投擲』であれだけの速度が出るならこれからガンガン使って行ってもいいかもしれない。


 第七、八、九、十層も同じような感じだった。第十層のボスがシュヴァルツウルフという推奨レベル25の個体だったが、『投擲』の石が側頭部に直撃し頭蓋骨が砕けて絶命した。もう威力について考えるのはやめることにしよう。


 

 その先の階層も同じように結構サクサク進めた……入り組んだ洞窟のようなフロアは『索敵』で乗り越え、木が鬱蒼と生い茂る森のフロアは『跳躍』で強引に突破し、草一つ生えていない荒野のフロアは『縮地』で走り抜けて……たったの6時間で最下層…迷路の様に入り組んだ第三十層の、一際大きくて豪華なボス部屋の扉の前に到着した。


(今の僕なら、いける…はずだ)


 少しの不安とともに、僕は恐る恐るその扉を開ける。その中には、ダンジョンボスであり、「アークトゥルス」…牛飼座迷宮(アークトゥルス)の由来となっているモンスター、ブラックミノタウロスだ。


 とても高い体力と防御力を持ち、その体は鋼にも匹敵する硬さを誇ると言われている。

 推奨レベルは50…大体ランクCの冒険者が戦うレベルだ。

 『固有スキル』を持っている前提でも、大体補正有りで全ステータスの平均が1500ほど必要な強敵だ。


 そんな相手に、僕は今から挑むのだ。


「本気で行くぞ!」


 自身を奮い立たせるように叫ぶ。


「ブモォォォォ!」


 ブラックミノタウロスは突進してきた!これはチャンスかもしれない。


(『受け流し』…からの!)


 ミノタウロスの攻撃を受け流し、相手が体勢を崩したところに…


「くらえ!『身体強化』『覚醒』からの…『渾身の一撃』!!」


 その攻撃の威力は、想像を絶するものだった。僕の拳はブラックミノタウロスに深くめり込んで、思い切り奴を吹き飛ばしたのだ!


 ブラックミノタウロスは体15個分ほど吹き飛ばされ、白目を剥いて絶命していた。それを見て愕然とする僕。動かないミノタウロス。つまり…勝てた、のか。


(あれ…もしかして僕、少しは強い?)


 ランクCの冒険者が苦戦するブラックミノタウロス。それを一撃で倒してしまった…?きっと、いいところに拳が入ったのだろう。きっとそうだ。

 

 そう思うことにして、僕は魔石を回収し『帰還の宝珠』でダンジョンの外に出たのだった。

 

 side:とある冒険者


 あ…ありのまま今日起こった事を話すぜ!


 それは、深い森のフロアであり、俺たちにとって倒すのに丁度いいレベルのモンスターが出てくる第十五層でレベルアップのためにモンスター狩りをしていた時のことだった。


「そろそろボスに挑んでもいいかもな…」


 冒険者を始めた後、ここのダンジョンでレベル上げをして1ヶ月。ここで1発強いモンスターを倒せばDランクになれるかも知れない…というくらいには実力がついてきた。


「まだやめとこうよ…5階層ごとに普通より強いボスが出るってギルドで教わったでしょ?」


 そう言うのは、10歳になるまで通っていた学校でずっと仲が良かった俺の親友であり、今ではペアパーティの相方だ。

 二人とも戦闘系で、なおかつ強い固有スキルを得たのでパーティを組んで冒険者を始めたのだ。


「でも俺たちならきっと…」


 強いから倒せるはずだ……そう言おうとした瞬間だった……


ドォォォォン!!!!

 

 空から何か落ちてきたぁぁぁあ!?未確認のモンスターか!?と思ったが、よく見たら同い年くらいの子だった…いやなんで!?


「今度の方向は…あ、すみません。すぐ立ち去りますので」


 そう言うと、その子は思いっきり踏み込んで、とてつもない速度でどこかへ飛んで行ったのだった。


 俺たちはその異常な光景を見て、しばしの間口を開けて呆然としていた。


 そして、やっと落ち着いた俺は相方に向かって言った。


「もう少し…レベル上げしようか」

 

と。

総合ポイント200突破いたしました!作者はもう嬉しすぎて夜中なのに少し発狂しそうになりました!読んでくださった方々、評価していただいた方々、本当にありがとうございました!これからもよろしくお願いします!

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