第百二十二話 固有スキル:◆◆◆◆◆◆
第百十二十二話! これで……お……わ……り……
私の力、ちゃんとアルスに移っただろうか……? そう思い、鑑定してみると……
エフィスト LV.13
職業:世界樹の巫女
HP 540
魔力 1060
力 390
器用 920
敏捷 410
固有スキル:世界樹の巫女(状態:弱体化)
なんか色々とおかしかった。まず、レベル13って何? なんでスキルを渡しただけなのにレベル下がってるの? 元々はレベル80くらいあったのに……
それに、『世界樹の巫女』に弱体化って付いてるし……もしかして、完全にアルスに渡せた訳じゃないってこと?
「……っ、頭痛え……」
「「アルス!!」」
私がこの状況に対してそう考察していると、部屋の端で伸びていたアルスが目を覚ました。良かった、特に命に別条は無いみたいだ……
「アルス、大丈夫!? どこか痛くない?」
アルスが目覚めるなり、ホープはアルスの方に駆け寄っていった。私もそうしたいけど、多分混乱させるだけだよね……
「あぁ、大丈夫だ……でも、頭が痛い」
頭が痛い……? 私のスキルを渡したばかりだからかな?
「えっ!? エフィーさん、アルスは大丈夫なの……?」
「うん、多分……私の力をアルスに渡したばっかりだから、急なことで体が驚いてるんだよ」
力を使いすぎた時に来る『反動』と同じものだろう。急に力が流れ込んできたから、似たような現象が起こっているんだ……多分。
「……なあ、ホープ。あの子誰だ?」
「エフィーさん……みたい、だよ?」
「あのちびっ子が!?」
アルス……? 育ての親に対してそれは失礼ってもんじゃないかい? って、仕方ないか。今の私って完全に見た目が幼女だからなぁ……でもちびっ子呼ばわりは酷くない?
「アルス、今日の晩御飯は抜きでいいかな?」
「この容赦のなさはエフィーさんだ。間違いない」
「ね? ちゃんとエフィーさんだったでしょ」
「2人とも、なかなか度胸があるじゃないか」
これ、はたから見たら相当カオスだよなぁ……8歳の幼女が勇者と剣聖に向かって晩御飯抜きとか言ってるんだから。
「って、そんなことより……アルス、ちょっと鑑定してもいいかい?」
「あ、うん、いいけど……なんか違和感すごいな……」
だろうね。9年くらい一緒にいた人が急に見た目8歳になったんだからね。まぁ置いといて……『鑑定』!
アルス LV.200(+67)
職業:勇者
HP 178000(+28000)
魔力 188020(+38020)
力 298000(+10000)
器用 183000(+13000)
敏捷 321150(+6150)
固有スキル:◆◆◆◆◆◆
……あれ? 色々と知らない表記があるんだけど? えーっと……うん、一つずつ見ていこう。
そもそも、この+っていうのは……多分、私の力そのものが取られたね。アルスのレベルもステータスも跳ね上がってるし……。
それよりも、固有スキルが……何これ? なんて書いてるの? 私は目を凝らして、そこをよく見てみる。すると……
鬮ォ蜍滂ス、?驍オ?コ??ョ髯キ??驍オ?イ隲??ケ??ク闕オ貊?髫カ髮」?ス?ケ驍オ?コ??ョ髯晢スセ??ォ髯槭q?ス?ウ驍オ?イ闕ウ蟯ゥ?驍オ?イ闕ウ?サ驕ッ?ョ鬮「???闕ウ蟯ゥ??イ鬮ッ讓奇スヲ鬘費スイ迢暦スク?コ陷会スア隨ウ?諤剰涕?郢ァ?譌コ驛「?ァ陝イ?ィ???ケ?ァ闕オ譏エホ?驛「譎「?ス?シ驛「譎?スァ?ュ?取刮?ケ?ァ??ケ驛「?ァ??ュ驛「譎「?ス?ォ驍オ?コ??ョ髣厄スエ??ソ鬨セ蛹?スス?ィ驛「譎「?ス?サ鬮ォ?エ??イ髮九q?ス?。驛「譎「?ス?サ髫ー?セ??ッ鬯ゥ貊?コ?螳壽╂??ッ鬮「?ュ??ス驍オ?コ??ィ驍オ?コ陷キ?カ?迢暦スク?イ郢ァ?遨宣し?コ雋?遶乗劼?ス?・??ウ鬨セ?セ隶抵スュ遶雁?、?ク?コ??ョ鬮」????、鬮」蜴?スス?ォ? ────
(────っ!?)
何、この膨大な情報量は────!? 理解できない……これ以上見たら、壊れる!!
「…………はっ!?」
「「エフィーさん!」」
よかった、もう少しあれを見ていたら……私は確実に脳が壊れて、廃人になっていた。危なかった……
「エフィーさん、10分もアルスを見つめたままで……良かったぁ」
「エフィーさんが壊れちゃったかと……本当、怖かったよ」
……え? 今、10分って言った? まさか……
「もしかして私、ずっと『鑑定』してた……?」
「「うん」」
いや、本当に危なかったね……完全にトんでたみたいだ。しかし、あの莫大な情報量……完全に、人間のそれじゃない。神が理解し得る領域だ。
女神から授かる力の中で最も強い『勇者』。そして、女神から授かる力の中で最も神に近い力『世界樹の巫女』。
もしも『賦与』の時に、その力を与えたのではなく……混ざったのだとしたら……!?
「これは……アルス、大丈夫かな?」
人の身にして、神の力を宿す存在……もしかしたら私は、とんでもない化け物を生み出してしまったのかもしれない。
づがれだぁぁぁぁあ!!
お疲れ様・もっと投稿しろ(作者が○にます)と思う人は感想・ブクマ・評価お願いします……そしてまた明後日から隔日投稿します




