第十話 猛特訓と急成長 その2
第十話です!特訓回はこの回で一旦終わりますが、恐らくまた再開します。
書くのがちょっとめんどくさくなってきたな…もうちょっと短く書くか。
3日目
五時間かけて『投擲』をレベル5にした。これを使って石を投げると、木の幹が粉々に消し飛んで木が倒れるようになった……というかもはや、なんで石ころが砕け散らないのかの方が疑問である。
その後、渾身の一撃を2時間半ででレベル4まで上げた。地面を殴るとヒビが入って凹んだ。なにこれもうトロールとかそんな域じゃん。
4日目
やっぱり筋肉痛がきた。
今日は、スキル『初級魔法・全属性』を獲得しようと思う。詳細は
スキル「初級魔法・火」
取得条件 魔力が一定以上ある状態で初級魔法:ファイアを詠唱する
効果
初級魔法:火に属する魔法が詠唱すれば使えるようになる。適正ジョブの場合、火属性魔法の消費魔力量が10%減るようになる。
スキル適正ジョブ 魔法使い 魔法剣士 etc.
というものを、六つの基本属性全て取得すると、統合されて獲得できる。
この世界には、魔法は六つの基本属性、火・水・土・風・光・闇と、固有スキルなどで得られる特殊属性から成り立っている。一応、魔法使いとかには適正属性とかがあるらしいが、僕には関係ない。
なので、僕は今日六つの属性の魔法を使えるようにならなければならない…と言っても、魔法は魔力さえあれば誰でも使えるので、さっさと取得することにした。そして、
スキル「初級魔法・全属性」
取得条件 「初級魔法」系統のスキルを五つ取得する
効果
基本属性の初級魔法が全て使用可能となり、全ての初級魔法の消費魔力が15%減る。
を獲得した。
ちなみに、初級魔法の消費魔力はそれぞれ10だ。よって僕は消費魔力が30%減るので、たった7の魔力で初級魔法を使える。
僕はその後、それぞれの属性で詠唱と発動の練習を5回ずつ行い、初級魔法に関する特訓をやめた。
てか、よく練習するための魔力足りたな。取ってて良かった魔力操作。
今日はもう魔力操作の練習だけしとこうかな…と思ったとき、体の中から変な感じがした。が、気のせいだと思っておこう。
魔力操作のレベルは4時間ほど使い続けて、やっと1上がった。
5日目
気のせいじゃなかった。教会に行って確認すると、ステータスがこんなことになっていた。
ラルク LV.1
職業:冒険者
HP 20
魔力 20
力 25
器用 15
敏捷 30
運 35
固有スキル 『武芸百般』LV1
まあここまではいい。ついでに、魔力とかが上がっていないのは、スキルによる上昇も補正とみなされて表示されないかららしい。
問題はその下…ノーマルスキルの欄だ。
ノーマルスキル
「投擲」LV5 「渾身の一撃」LV4 「魔力操作」LV9
「初級魔法・全属性」LV- 「魔力回復」LV1
なんか身に覚えのないスキルがあるんですが。もしかして昨日魔力をつかったからか?でも魔力回復って確か前に本で読んだときは、
スキル「魔力回復」
取得条件 自身の魔力をほぼ限界まで使う。
効果 魔力回復速度が10%上昇する。
スキル適正ジョブ 魔法使い 魔法剣士 etc.
と書いてあった。しかし、昨日僕に魔力がすっからかんになった感じはしなかった。というかそうだとしたら魔力がないので魔力操作の練習ができないはずだ。
なら、これの取得条件も『武芸百般』で取りやすくなっている…? いや、だとしてもおかしい。
今までのパターンから、大体僕は取得条件の2割分をこなすだけでノーマルスキルを取得できる。
もし今回もそうだとしたら、僕は初級魔法を40発撃っても魔力を20%しか使っていないことになる。
いくら魔力操作LV9の補正があっても、そんなことはあり得ない。
とすると、もしかして…
「もしかして、『冒険者』本来の能力の影響、なのか…!?」
器用貧乏のジョブ、『冒険者』。
もしもこれが、「適正ジョブ」だったとしたらどんな効果になるのかは、少なくとも僕は知らない。というかそんな話聞いたこともない。
なぜなら、この『冒険者』というジョブ、普通は適正ジョブになるなんてあり得ないのだ。
そもそも適正ジョブは、固有スキルとの相性で決まる。つまり、冒険者が適正ジョブの場合、その固有スキルは特徴がない、ということになる。
例外として固有スキル『勇者』の適正ジョブ『勇者』は全ステータス30%上昇という冒険者と似た能力だが、これは全てに長けている、ということらしい。
そんな理由で、まだ知られていない『冒険者』本来の力。これも、調べる必要がありそうだ…そう思った僕はまず…
ギルドの依頼をこなすことにした。
ラルクがこんなに計算できる理由!
この世界の人々が10歳になり固有スキルを得るまでは、商売などして生きる上で最低限の能力を身につけるために四則演算・読み書きを習うためです!
なのでラルクが別段特別ということではありません…が、ラルクは同年代では地頭がいい方なのでこんなに計算がパパッと出来ちゃってます。