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ロミオとジュリエット
ブーゲンビリアの花がエリカちゃんの部屋の窓を縁取っている。その咲き誇りぐらいが憎いほどに美しく、夜の青白い月明りに煌々と迫力を持って咲いている。
「むむむ、考えたな。策士エリカちゃんめ。こんなキレイなお花を踏んづけたりはできないわな、、、」
白と青の花の色が怖いくらい輝いて、近づくことがいけないことに思えるぐらいボクを拒絶していた。
ふっ、花が怖くて窓から侵入できますかっての。「平気の平左!避ければなんてことはーーー」
今まさにボクは梯子を、エリカちゃんの家のすぐそばの草場に隠しておいた梯子をを手にとって、エリカちゃんの部屋の窓の縁にかけようと思ったその時、、、
「は、花が邪魔してる!?」
そうそこには花が大輪のごとく咲き乱れており、どこにも橋をかける場所がないのだ!
「むむむ、策士ここに極まれり、か」
ボクは思索した。考えをめぐりにめぐらして、なんとか状況の打開を試みる。
むむむ、だみだ。
どれも決め手に欠ける!これだけはまだまだ取っておきたか秘策中の秘策!こうなったら、、、出すか?
ピンホーン!
ボクは奥の手を繰り出したった。