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6 発見
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「発見したんですね、団長!」
俺はぎろり、と狼の眼を向ける。
「あう、だ・・・ぐぐぐ、グレイさん。
でも、え?こんな子供?
それに、その姿は?」
まったく、この脳筋めは、口が軽すぎる。
騎士としての自覚も落ち着きもないから、実力はあるのに昇進できないんだぞ、お前は。
「合図を上げろ。そして少し離れろ。
子供がおまえにおびえている」
「はっ!えー、でも、俺が怖いんすか?」
「人間・・・が怖いのかな?」
「えー、じゃ、俺も変化していいすか?」
「先に合図を」
「はっ!そうでしたっ」
騎士はあわてて(こら、落ち着け)鞍袋から煙り玉を取り出し、本隊に発見の合図を打ち上げる。
そして、くるりと振り向くと。
おい、そのごつい顔が、崩れているぞ。
「可愛いなー。お嬢ちゃん、こっちにおいでー」
(馬鹿か)




