19話 生きた人形
◯道
リキッド「手分けして探してはいるものの…。アテがないかな…麻薬に似た作用…薬物中毒を探してはいる…派手な笑気か。いっそ…声をあげてくれたら…」
ファットバーグ「ゔゔぁゔ」
リキッド「一体何?」
走って現場に向かう。
アムール「…あれ、お姉ちゃん。こんなところで何をしているのかな?」
リキッド「…それは、こちらの台詞…かな?」
アムール「…あぁ、これのこと?ファットバーグっていうんだよ。アイスバーグは氷山って意味でしょ…。コイツは…みたまんま…ヘドロのかたまり…」
リキッド「…一体いつから…おかしかった…のかな…」
アムール「…最初からだよ。わたしは、この街を支配しているマフィアの幹部。三尸の一人…血尸のアムール」
アムール「あの時は…本を回収するのが1つの目的だった。あとは、お姉ちゃんがどう行動するか…敵になるかどうかを判断したかった」
リキッド「…外道…」
アムール「…刺激が足りない…お姉ちゃんは教えてくれる?」
リキッド「…」
アムール「…ファットバーグ…おやり…」
ファットバーグ「ゔゔぁゔ」
ファットバーグは、ヘドロを飛ばした。
リキッド「氷壁」
氷壁は、溶けて煙をあげる。
溶かしきるまではいかないが厄介な力だ。
アムール「…うん、だろうね…でも無駄だよ」
ファットバーグは、氷の壁に向かって突進した。
壁にはヒビが入り、リキッドごと吹き飛ばした。
リキッド「あっつ…」
額から血を流す。
飛散したヘドロがあたり…腹部から煙をあげる。
ファットバーグの猛攻が止まらず、距離をとるが…飛散したヘドロがリキッドを襲う…
リキッド「…っ…痛っ」
アムール「ニエラで凶暴化したコイツが…ヘドロの祝福を受けているんだもん…勝てないよね」
アムール「…刺激的だ!すごい気持ちいいよ!最高だよ!お姉ちゃん!」
リキッド「ヘドロの祝福…それは…やっぱり生きた人間なんだね…」
アムール「どっちみち、頭を寄生虫にやられてるんだから…変わらないさ…寿命も長くない」
リキッド「…氷刀阿修羅…」
リキッドは、最初の一撃のダメージが効いてるようだ。足元がおぼつかない。
アムール「…あはっ!やる気だね。でも、フラフラじゃん。大丈夫?」
ファットバーグは、ヘドロを飛ばした。
避けきれずに、リキッドを襲う。
リキッド「きみ…らを生かしておいたら…もっと酷いことになる…」
リキッド「…今のキミらは…もう生きているとは言えない…」
リキッド「…ただの人形…殺してあげるのが優しさ…罪を重ねさせない」
リキッドは、ファットバーグの攻撃をかいくぐり…ファットバーグを両断した。
だが、リキッドの足は思うように動かず膝をつく。
アムール「まぁ…それだけ攻撃を受けたら立てなくもなるよね」
アムールは、リキッドの顔を蹴った。
子どもとは思えない力だった。
リキッドは、悔しみながらアムールをみた。
アムール「…今日は、実験段階だったから終了かな…またお相手お願いするよ」
アムール「…もっと、私を興奮させて」
アムールはその場所をたちさった。
リキッド「ニエラか…まさかアムールがすでに感染してるなんて」