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第一話 ―5―

「やっほ。早めに来ちゃった!」

 時間は、九時。約束の時間まではまだ一時間程度あるが、玄関の扉を少し開けてそこから顔を出して外を見てみると、彼女はニコニコしながら立っていた。

「……由香。早めって言っても限度があるだろ。なんで一時間もフライングしてるんだよ」

「朝ごはん食べたかったから」

「家で食って来いよ!」

 たかる気満々の様子。

「えー、だってたまには佑介くんの手料理食べたいし」

「たまにも何も、週一くらいのペースでうちにたかりに来てるじゃねーか。たまにって言うなら、せめて月一くらいにしろよ」

「ヤダ」

 にべもなく断られる。ちょっとくらい考えてくれてもいいじゃないか。

「……まあいいや。朝食くらい作ってやる。その代わり、こき使うからな」

「はーい!」

 にこにこ笑顔で元気いっぱいにそう返事をする由香。こいつ本当に分かっているのか? 少し不安になるが、まあ後で文句言われても取り合わなければいいだけの話だと思い直して、玄関の扉を目いっぱい押し開けた。

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