第八話 謎の空間
声のする裏路地に向かうと、社会人らしき女性が謎の空間に引きずり込まれていたのだ。
女性「きゃああああ!!誰か助けてーー!!!」
女性の悲痛な叫び声が裏路地に響き渡っていた。
謎の空間は女性の足元から広がっており、まるで沼に引きずり込まれているかのようだった。
暁達は走った。
翔「大丈夫ですか!?今助けに行きます!!」
すると謎の空間が更に広がり、暁達の足元まで伸びた。
「うわっ!!??」
衣舞は咄嗟の判断で躱した。
だが暁達はもう遅かった。
謎の空間に引きずり込まれる瞬間に翔は見た。奥の物陰にぼんやりと人影を目視した。謎の空間に引きずり込まれた。謎の空間の中は薄暗く、少し血生臭い。
地面には水が溜まっている。
翔「と、とりあいず生きてるな。」
翔は冷静だった。
女性「どこよここ、、怖い...助けてよ...。」
暁「安心してください。僕達が居ますので。絶対に生き延びましょう。」
暁は女性を勇気づけている。
翔「とりあいず動こうぜ、動かねぇとなんも変わんねぇだろ。」
翔はそう言ってバックに入れていた、懐中電灯を取り出した。もともと怪しい奴がいたら、使うよう持ってきたらしい。まさかこんな形で、役に立つとは翔も思わなかっただろう。足をゆっくりと、進めながら行くとそこには衝撃の事実があった。
なんと大量の死体が山のようにあった。
暁「なん...だよこれ...。」
暁達は言葉を失った。
女性は今にも意識を失いそうだ。
死体の中には、暁の父朝霧城太郎の死体もあった。
暁「父さん...。」
暁は悔しがっている。
翔「...なあ暁?なんか向こうの方騒がしくないか?」
何か危ない予感がする。