第三十四話 紀彦の覚悟
狂子は見た。暁の後に紀彦の姿を。
紀彦が険しい顔で言った。
紀彦「おい...狂子、これは一体どう言う事だ!?」
狂子「紀彦さん...あの、これは違うんで~す!」
狂子は焦っている。
紀彦「答えになってない!狂子...なぜ...なぜこんな事をしたんだ!」
狂子「あは、あはははもう終わりだ...紀彦さんにも見捨てられて、そうだ...全部殺そう...善人も悪人も全部!
もう逮捕とか、正義とか関係ない!全部私が終わらせる!私が世界を救う!!!」
狂子が暴れている。
紀彦「お前...一体どうしちまったんだよ!」
暁「紀彦さん!もうダメです。アイツはもう我々の言葉は届かない!」
紀彦が悲しく言った。
紀彦「狂子...。」
狂子は楽しんでる。
狂子「あははははははは!さあ!来なよ!私は救う...人を救う!!!!」
狂子は更にアンデッドを召喚した。
アンデッドは暁達に襲い掛かった。
暁の黄龍だけでは、とても対処しきれない。
翔達には、場所も伝えていない為、応援が来る可能性の低い。
暁「クソッ...こんな所で...。」
狂子「さあ、大人しく消えな!!!」
紀彦「狂子!!!!!!」
辺りが少し静かになった。
紀彦「お前が一体何の目的で、こんなふざけた事をやってるのかは分からない。でもな、何の関係もない人を巻き込むような事はしてはいけないと教えなかったか!!!」
狂子は少しその言葉が心に響いた。
狂子は泣きながら言った。
狂子「紀彦さん...ごめんなさい。」
紀彦が悲しそうに言った。
紀彦「狂子...お前は俺の相棒で一番信用してる奴だ...
だからお前も、少しは俺を信用してくれ...。」
暁「紀彦さん...。」
紀彦「狂子...お前とは本気で戦ってみた事なかったよな、今夜が最初で最後の俺達の戦いだ!!!」
紀彦の周りに強い力が集まる。
紀彦「これが、俺の異能力だ!
張り倒せ!"救刺王"」
紀彦の胃能力"救刺王"は、目にも止まらぬ素早い動きで、敵を圧倒する。
救刺王は、すかさずアンデッドの大群を一掃した。
アンデッドは目にも止まらなぬ速さで散っていく。
暁「す、凄い...これが紀彦さんの異能力。」
狂子は圧倒的な力の差に絶望した。
狂子「ああ、これが本当の正義の力か...あはは私、一体どこで間違えちゃったんだろう...。」
狂子の異能力は力を失い、狂子は倒れた。




