第二十三話 式島界斗の不満
翌日、暁は気分転換にクラマーケットに向かった。
すると母がまた店員に注意をしていた。
注意されてるのは式島だった。
母「だから!この品はココ!背筋は伸ばす!大きな声で挨拶!も〜何回言ったら、あんた分かるの?他の人は皆できてるの!人以上頑張れとは言わない、人並みになりなさい。」
母は呆れていた。
式島「はい、すいません...。」
母「たっくもう、次からは気をつけるんだよ、このセリフも何回目かしら。」
そう言って母はその場から去った。
式島がぼやいた。
式島「んな事言ったって、誰しもが同じ人間な訳がないだろ、人にはそれぞれ得意、不得意があるってのにそんなものも分からずただ一方的に上から物言いやがってクソが、すぐ人と比べたらがるよな昔の古臭い人間ってのは、ちょっとはこっちの気持ちも考えろっての。はあ〜世の中は目障りな連中が多いな〜」
式島はだいぶ鬱憤が溜まっているようだ。
式島「大丈夫ですか?」
暁が声を掛けた。
式島「おわ!っとと...なんだ君か驚かせないでよ〜職場の人かと思ったじゃないか。」
暁「いえ、すいません。随分とお疲れなようだったので。」
式島「あっ!もしかして変なとこに気を遣わせちゃった?ごめんね〜あっ、それに自分タメ口とかオッケーだからさ、気軽に話してよ。先輩後輩とかそう言うの嫌いだし。平等じゃないとね!」
式島は笑顔でそう言った。
暁「そうですか、でもタメ口は自分が慣れないので敬語で話しますよ。」
式島「いや〜真面目だね、でも僕はタメ口で話すよ。あ!そうだったそうだった!君の名前教えてくれない?ほら前さ自分だけ名乗って帰っちゃったじゃん?」
式島は名前を知りたいそうだ。
暁「はい。自分、朝霧暁って言います。17歳です。」
暁は真面目に答えた。
式島「いや、名前だけでよかったんだけど...年齢まで答えるんだね君、偉いね〜真面目だね〜将来有望!なんちゃって。」
式島は面白がっている。
暁「そんなに仕事が大変なんですか?」
式島「大変も何も理不尽な事だらけだよ、高校生の君はよく分からないかも知らないけどさ、大人なんてお互いの足を引っ張り合う奴ばかりだし、人の粗探しする連中ばかりで、何がしたいのかよく分からん奴だらけだよ。」
式島は不満を喋った。
暁「そ、そうなんですね...はは。」
暁は苦笑いをした。
式島「まあ、高校生の君にこんな事言ってもアレか、でも学生の間は遊べるだけ遊んでおくんだよ、勉強しろとか口うるさい奴は沢山いると思うけど、自分のしたい事をするようにね〜大人になったらどうせ遊べる時間なんてほぼ無いし。」
式島はアドバイスをくれたように感じるが果たして参考になっているのか暁は疑問に思った。
店員「お〜い!!式島何サボってんだよ!仕事しろ!」
式島は他の店員に注意された。
式島「おわっ!すいません!今行きます!それじゃまた今度ね。」
式島はそう言って仕事へ戻った。




