第十九話 謎の空間へ再び
紀彦の示した場所に、暁達は向かった。
場所に着いた。そこはまた、人の目に付かない裏路地だった。
紀彦「お!来てくれたか。ん?そちらの女性は?」
翔「あ、この女の子光里って言うんです、一応これでも初対面ですが。」
光里「初めまして!私、雨夜光里って言います。私も彼らと同じように事件を追ってるんです!」
光里はやる気に満ちていた。
紀彦「そ、そうですか…まあ、気をつけて。」
紀彦は止めなかった。
紀彦「それから現状だが、この空間の影、発生してから時間がどれぐらい経っているか分からん。私が先に入っておきたかったが、流石に一人は危険だと思い、君達が来てくれるのを信じて待っていた。はぁ自分が情けなくなる。」
紀彦は暁達を信じていた。
翔「そ、そうなんですか。じゃあ!犯人!犯人は見ましたか?」
紀彦「あーその件だがな...私がここに来た時はもうすでに、人影らしいなくてな、本当にすまない。」
紀彦は申し訳なさそうだ。
翔「いえいえ、全然大丈夫ですよ!それより空間が出てるって事は、仲に人が入ってるって事ですよね!?」
紀彦「ああ、そうかもな...。」
暁「なら、早く中に入りましょう。」
暁の声と同時に、ためらいなく空間に入った。
中に入ると、前と同じで薄暗く、魔物も居て、血生臭かった。
とても薄暗いが暁の光龍のおかげで周りが少し明るくなった。
紀彦「こ、これが...現実なのか?」
紀彦は驚いた。
するとそこに、一人の正社員の男性が居た。
男性「た、助けてくれ...。」
男性は今にも意識を失いそうだ。
暁「大丈夫ですか!?しっかり!!」
暁「紀彦さん、男性に手を貸してください。後は俺達が何とかします。」
暁がそう言い、紀彦に男性を引き渡した。
紀彦「ああ、任せたぞ。」
魔物達が暁達の周りを囲む。
翔「俺と月守、異能力使えないけど、大丈夫だよな!?」
光里「大丈夫!大丈夫!ここは私と暁でやるから!」
遂に光里の異能力のお披露目だ。




