表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「「「俺の天使を奪うなよ!!!」」」ー変化を望む者達の恋愛争奪戦ー  作者: オヤサイユウイチ
1章: はじまりはじまり
5/33

5話: 変身・イメチェン計画始動

ピンポーン。僕はインターホンを鳴らした。

「はーい。」女性の声、これは琴葉だろう。

「イメチェン計画、遂行しに参りましたよ。」

「あっ、照くーん。ちょっと待ってね〜」

しばらくして家のドアが空いた。

「入って、私先に部屋で待ってるから。」そういって彼女は自分の部屋へと走って行った。

「おじゃまします」そういって家に上がり、リビングに行くと「まぁ」という声が聞こえた。琴葉の母だ。

「あらー、石神くん。久しぶりね〜、背結構伸びたわね。」すると琴葉がひょこっと部屋から顔を出して

「母さん、照くんそんな身長伸びてないよ。あたしよりちっこいし〜。」はぁ、僕を身長でからかうのはやめてほしい、結構刺さる。

「ごめんね、石神くん。うちの子ったら、あんな事ばっかり。」いえいえと軽く挨拶を交わした後、僕は彼女の部屋へと向かった。

「どう?久々の私の部屋、女子の部屋だよ〜。感想を教えてほしいな」

「変わらないね、必要最低限の物しか置いてない」

「つまんないなー、そんな事聞きたいんじゃ無いんだよ。まぁいっか。」俺をからかおうとしたのか知らないが、そうはいかないぞ。それはさておき、計画の内容だ。

「ねぇ、イメチェンって具体的にどうするの?家で少し考えてきたんだけどよくわからなくてさ。」

「へぇ、結構やる気なんだね。意外。何かあったの?」やっぱり聞くよね。でもどうしよう、好きな人が出来たとか言ったら絶対いじられる。何か理由を付けねば、それまで時間を稼ごう。

「なんでそんな事聞くの?」

「なんでって、ダメ?理由聞いちゃ。」

「いや、、ダメじゃないけどさ。」

「怪しい、怪しいぞ照くん。」マズい、僕こういうの向いてないかも。時間稼ぎが下手過ぎる。もういじられる覚悟で話すか...

「あー、わかったって、話すよ理由。」僕は琴葉に昨日の出来事を話した。

「.....という訳なんだ。言ったらいじられると思って話せなかったんだよ。」

「なるほどね。簡単に纏めると好きな人が出来てその人と釣り合うような男になる為にイメチェンをしたい、と。」そうだ、僕はあの白銀さんと付き合いたい。でも今のままじゃダメ、変わらなきゃ。

「理由はわかった。それじゃあイメチェン計画の説明をするから、そこの椅子に座ってこっち向いて。」

「はいよ。」僕は椅子に座り、彼女と向き合うように向きを変えた。

「イメチェンと言ってもいきなりまるごとチェンジとはいかないの。まるまる変えちゃうと驚きが勝っちゃって距離を置かれちゃう、だからじわじわとやっていく。」

「つまり、少しずつ変えていってそれを積み重ねる感じでいいのかな。」

「まぁ、そんな感じ。それで具体的にどう変えていくかだけど.... 照くん、服脱いでくれるかな。」

服を脱ぐ....? 待って、これイメチェン計画でしょ?琴葉、お前俺に何を....

「ん、照くんなんで顔を真っ赤にして... まさか、そういうスケベな妄想したな〜。」

「いやいや、お前が服脱げ言うから!」

「どういう体型に変えるか教えようとしただけだよ。はぁ、、、、」やってしまった、琴葉が呆れてる。いじる気も起きない様だ。

「はい、とりあえず上着脱いで。早く」

「なんか、ごめん....」そう言って上着を脱いだ。なんか恥ずかしい。そんな事も気にせずに琴葉は僕の体をまじまじと見る。

「うーん、照くんはまず筋肉を付けよう。ヒョロヒョロですごい頼り無い。ご飯一杯食べて、運動して、体を大きくしよう。」

運動か、今まで運動を避けてきた身だから運動と聞くと少し身構えてしまう。

「やっぱり筋トレとかになるのかな、そこはネットとかで調べて自分なりにやってみる。」

「うん。あとは髪かな、もしゃもしゃしてて不潔に感じる人もいるかも。」

「髪はどうしようもなく無いか?生まれつきだし。」

「と、思うでしょ?ちょっと待ってて。」そう言って琴葉は何処かへ行った。そして変なハサミみたいなのを持って戻ってきた。

「何そのハサミみたいなやつ。」

「ヘアアイロンっていうの。これは髪を真っ直ぐに伸ばすストレートアイロン。ちょっと髪触るね。」

そう言って琴葉は僕の髪にヘアアイロンに当てて伸ばしていき、最後にくしで髪を整えた。

「どうよ、あのもしゃもしゃがストレートになったでしょ。」凄い、世の中にはこんなアイテムがあるのか。こんなものがあるなら早く教えて欲しかった。

「これ照くんにあげる。私使わないし返さなくていいよ。」こんなに優しい琴葉初めて見た、本気で僕に協力してくれるのか。

「でも、髪をいじるのは結構な変化じゃないか。ちょこっとずつ変えるんじゃないの?」

「そうなんだけどさー。仕方ないんだよね、こればっかりは。」それもそうか。

「ふぅ、取り敢えず今日はここまでにしようか。時間も時間だし。そうだ、ご飯食べていきなよ、照くんお腹空いたでしょ?」

ここはお言葉に甘えようかな。お腹が空いているのは事実だし。


.....琴葉に相談して良かったな。

いつもいじられたり、からかわれたりするけど、僕が助けを求めるとそれに本気で応えてくれてとても頼もしい。

「照くん、ご飯出来たってー」

「ねぇ、琴葉。」

「なに?」

「ありがとう。僕、頑張るよ。」












石神くんの話は一番書いてて楽しいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ